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グッドキャット・シティのある事件簿
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【占い師】
カーサ・エミニャールとて、最初から占い師であったわけではない。必要があってそう標榜するようになっただけだ。
しかし誰もが占いなんてと口の端で笑いながら、その実誰もが占いを求めている。この街では特に……いくら夜目が利こうと、見通せないほどの闇もある。暗がりにたどる物が無ければ、ねこたちはこぞって藁をもつかむのだ。それにカーサの占いは良く当たると評判だった。
何度目かの探偵の来訪もまた、何であれ彼女の手腕を信頼しているからに他ならない。
「ビリーは占いを信じてるデスにゃー?」
「神も仏も、運命の女神ってやつも、おれには等しく情報提供者なのさ。選り好みはしないタチでね……やあ、また頼めるかい」
ビリーの傍らの少女は、彼の助手だろうか。カーサは笑みを浮かべ、店舗代わりの天幕へと二匹を導いた。
「お久しぶり、探偵さん。さあどうぞ」
天幕ではちょうど、同僚のミラが前の客を送り出すところだった。ミラはいつもの天真爛漫な笑顔で、新たな客を出迎える。
「いらっしゃいませ! 素敵な未来を占いますよっ♪」
「さて。真実がいつも明るいとは限らないもんでね……で、どっちがおれを占ってくれるんだい」
「じゃあ、まずは僕から」
カーサが手に取ったのは、可愛らしいねこがプリントされたシールだ。カーサの『ねこシール占い』は、これを壁に掲げた地図と組み合わせて使う。
「さて……何を占う?」
「犯猫! ルシアを殺した犯猫は、どこにいるマスにゃー?」
トワという無邪気な少女が言う。横目に見たビリーが肩をすくめたので、カーサはさっそくねこシールを手に地図の前に立つ。
実のところ、カーサもまたルシア・マーロンの一件の解決を願う一匹だった。ねこたちの猫生に一筋の光明を照らし出すのが占い師の役どころなら、それも当然のことだ。この街にはそれだけ幸薄い者たちがあふれているということでもある。
「それじゃ、いくよ。それっ」
カーサが投じたシールはビリーらの眼前を横切り、掲げられた地図の一点を指し、ぺたりと張り付いた。
「犯猫はこのあたりにいる……かもね」
「ほう?」
興味深そうに地図を覗き込み、ビリーは口の端を上げる。ねこシールは夜の街にネオンを煌々と瞬かせる、バー『ニャンダルシア』の近辺を示していた。
「どうかな? 役に立ちそう?」
「やっぱりー! やっぱり顔見知りのハンコーデスにゃー!」
何やら興奮する少女を微笑ましく眺めつつ、カーサは続いて、後ろに控えるミラへ向け前足を翻す。
「僕の占いは、サービスみたいなものだよ。ミラちゃんにも占ってもらおうよ!」
「私で良ければ、お手伝いさせてくださいっ」
上品な仕草で一礼したミラに、ビリーは小さくうなずいて数枚の紙幣を手渡した。カーサの分も含めて、払いとしては多すぎるくらいだ。
ミラの占いは、カーサのそれ以上に良く当たる……何しろ彼女のそれは、『本当の占い』なのだから。
「それじゃ、占ってみますね!」
水晶玉に肉球をかざし、空をこねるような仕草。どこか水晶の輝きが曇り、内に煙のようなものが立ち込めて見えたが、すぐに消えて失せた。
「……見えましたっ」
ミラもまた地図の前に立ち、今度はニャンダルシアからはいくらか外れの、埠頭らしき水辺を爪先で突いてみせた。カーサには記憶にない場所だが、やはり訳知り顔でうなずいたところを見ると、ビリーには心当たりがあるようだ。
「このあたりに、何か……密談をかわすねこたちが見えます。幾つかの言葉が聞こえます。取引。マタタビ……歌姫」
「なるほど、分かった。十分だよ、お嬢さん方」
「あ、ちょっと待って」
用は済んだとばかり、助手を促し立ち去ろうとするビリーへ、カーサは土産を手渡した。月の絵柄が刻まれた、タロットカードの一枚だった。哀れな死猫へ、彼女なりの手向けといったところか。
「大通りの外れに住んでいる占い師に、それを見せてみて。きっと役に立つはずだから」
ビリーは肩をすくめ、そいつはどうも、と言って天幕を出ていった。
ミラが天幕の奥のベッドで休んだ頃に、テオは戻ってきた。
「どうだった?」
「二匹。のしてやったぜ、こっぴどくな。もう戻っちゃ来ないだろ」
「そう、ご苦労さま」
彼はミラの用心棒を務めている。彼のねこパンチは、まるで世界をひっくり返すほどの威力だともっぱらの噂だ。
だがそれはカーサも同じこと。何しろ彼女は、最初から占い師ではなかった。
「なあ。何でお前まで占い師の振りを? ありゃインチキだろうが」
「……まあね」
カーサの占いは結局のところ磁石と小手先のテクニックを使ったトリックに過ぎず、肝要なのはむしろ事前の下調べだ。そしてそれこそが、カーサの得意とするところでもある。ルシアの件も彼女なりに裏を取っていて、あながち当てずっぽうというわけでもない。示す場所さえ決まれば、彼女の手管でねこシールを寸分のズレもなく飛ばすのは些事に過ぎなかった。
なぜそんな必要が? そう問われれば、カーサはこう答えるのだ。
「ミラちゃんの一番側で、守ってあげたいからね」
気まぐれに家を出た、世間知らずのお嬢様。ミラは自分の父親がウォッシュバーンファミリーと対立するマフィアの大元であるとは知る由もないし、ましてカーサやテオがその一員であるなどとは夢にも思わないだろう。
占い師に憧れた彼女が本当にその才を発揮しようとはカーサも思わなかったが、ともかくカーサの役割は彼女を守ることに他ならない。
「そのために出来ることなら、僕はなんでもするよ」
「ふん……殊勝なこった」
ウォッシュバーンは、ミラの才能がルシアの件で何かしらの真実を明るみに出すことを恐れているのかもしれない。
守らねばならない。いざとなればカーサもまた、テオのように手を下すだろう。
「だから……期待してるよ、探偵さん。これ以上の事態になる前に犯猫を見つけて、何もかもを暴いてね」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月03日
参加申し込みの期限
2018年06月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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