ねこじま魔法少女大戦３（ドライ）～聖なるコケシ攻防戦～｜リアクション

ねこじま魔法少女大戦３（ドライ）～聖なるコケシ攻防戦～

　哀坂姉妹はニンジャの襲撃を受けていた。
「オラーッ！」
　飛ぶ剣閃！
　鳳翔皐月ことフェニックスが妖刀ウワバミを振るうたびに、斬撃は火を纏って哀坂零葉ことチラリズム魔法少女ゼロのスカートの面積が削られてゆく！
　ついでに魔力上昇のカウントアップで、穿いているパンツが10秒くらいで消滅する！
「いくらパンツを穿いても消えちゃうじゃないですか！」
　まるだし少女の二つ名は伊達ではない。
　パンツが消滅するたびに魔力が跳ね上がり、次第にフェニックスの斬撃に対応できる身体反応を得る！
「でもやっぱり恥ずかしい！」
「絶景哉、絶景かな～！」
　呑気に観戦していたホーネット・カヨウ（高杉かよう）が高速移動しながらパンチラを楽しんでいた。
「フゥ～！　お前のブラックデルタを捕捉よ～！」
「見られ、見れてます……！」
　パンツではなく下半身ダイレクトルッキングという変態行為に、ゼロの顔は完全に真っ赤だ！
「何処見てんだタッマタッタルゾコラーッ！」
　フェニックスのカエン・オニギリ！
「イヤーッ！」
　剣先と空気摩擦によって生まれた火花と剣閃が、音速でゼロのスカートを直撃！
「いやああああ！！」
　哀れゼロ！　完全にまるだしだ！
　両手で前を隠して尻隠さず！
「さぁ仕上げよー！　ドクバリカラテ、イヤーッ！」
　ホーネット・カヨウのお尻から鋭利なニードルが射出された！
　前を隠しているゼロは回避出来ない！
「きゃああああああ！？　お尻に太い針が！？」
「私の針で突かれたらアナヒラキーショックで変態、じゃない、大変なことになっちゃうわよー？」
　ホーネット・カヨウのボディプレス！
　毒で痺れたゼロは無抵抗！
「はーい、後ろからはい、千本ノックいっちゃいまーす！」
「あっはぁぁぁ！？」
　毒針が無防備な背後から深く突き刺されてしまう！
（どことは言わない。いいね？）
　しかも何度も何度も！
　オニめいた所業が出来るのは、人の心を捨てたハチニンジャゆえ！
「おー、いい顔♪　泥と汗にまみれた性春っていいよねー？　うっ、蜂蜜は……サービスよ……！」
　ドクドクとゼロの体内に猛毒を注ぎこんでいくホーネット・カヨウ。
　ナムサン！
　このままでは昆虫人間に美少女が襲われる異色ホラージャンルになってしまう！
　その時、だった！

「これ以上、妹に手出しはさせない！」

　ちゃららー♪
　何処かで聞いた様なテーマ曲が流れ、突然現れた襖ごとホーネット・カヨウの首を大太刀が刎ねたではないか！
「グワーッ！　性春したら野球しようぜサヨナラ！！」
　ホーネット・カヨウ、爆発四散！
　ちょっと表現が直線過ぎたが故のケジメ重点なオタッシャだ！
「魔法少女は、ここにも居るよ」
　姉のＳｉｙａ、ニンジャよりもニンジャらしく参上！
「ああ？　仕事人かザッケンナコラ！　サンシタを仕留めたからっていい気になんなよヒック！」
　命の水を補給すれば、フェニックスの目が座りワルヨイアトモスフィアが増大！
「ね、え、さん……！」
　先程の行為で完全にすっぽんぽんになってしまったゼロ。
　恥ずかしさで身動ぎできず！
「零葉、ここは、お姉ちゃんに任せて！」
「カカッテコイヤー！」
　ニンジャ剣士と魔法少女剣士が真っ向から激突！
　ふたりの戦闘速度は音速を超え、衝撃波が幾度となく発生！
　常人には剣戟の音と火花しか視認することができないであろう。
　だが、これをお読みの魔法少女とニンジャならば、その特有の動体視力でイクサの一挙手一投足を目の当たりにできるはずだ。
　鍔迫り合いからの鞘当て、刃こぼれ覚悟で打ち合う刀身同士、飛び交う斬撃エネルギー！
　見る見るうちに神殿内の通路は前衛的な彫刻作品へと姿を変えてゆく！
「ちっ！　やるじゃねぇか……」
「フェニックス！　あなたこそ！」
「「イヤーッ！」」
　何度目か分からぬ正面衝突！
　このまま膠着状態になるかと思ったその時だった！

「俺の！　マッサージ機のモニターになってくださーい！」
　またお前か、レインボー！
　御神体を掲げて戦場に乱入！
　聖なるコケシを視認してしまった姉妹は、己の性癖に囚われた幻覚を視る！