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ぼくのわたしの好きな時間
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放課後、
タイラ・トラントゥール
の教室を訪れた
源 竜世
は、
「タイラ、今日はなんも習い事ねえの?」
と、タイラの席まで寄っていって、屈託なく問いかけた。
帰宅の準備をしていたタイラが、ちょっと口元を険しくして、けれど一応は顔を上げる。
「……特にはない」
「やった! じゃあ、遊ぼうぜ!」
アンバーの双眸を星の如くに煌めかせる竜世を前に、ため息を一つ零すタイラ。
「ギアバトルなら、相手をしてやらないこともないぞ」
「うっし! 決まりだな……って、あ!」
約束を取り付けたところで、竜世はぱっと明かりが付いたみたいに大切なことを思い出した。
(やっべ、今日お手伝いの日じゃん!)
竜世の家の1階は、小さな料理屋になっている。
今日は、母がひとりで切り盛りするその店を、手伝う予定になっていた。
けれど、竜世の心は、すっかり『タイラと遊ぶ気分!』なモードになってしまっている。
(うぐ~、タイラと遊びてえのに……そうだ!)
ぴか、と、閃きに輝く竜世の表情。
荷物を纏め終え立ち上がったタイラの腕を、竜世はぐい! と引いた。
「タイラもいっしょに来ればいいんじゃんな!」
「っ、おい、何だいきなり!?」
いいからいいから、と、竜世はタイラを引っ張るようにして教室を出、グラウンドを突っ切る。
「そんなに強く引っ張るな、どこへ行く気だ!?」
「説明めんどくせえ! 来ればわかる!」
かくして、なし崩し的にタイラが連行されたのは、竜世の母の店、家庭料理屋『与一』。
タイラが状況を把握する前に、竜世はタイラの腕を掴んだまま、
「ただいま母さん!」
と、家の玄関ではなく店の入り口を潜って、カウンターを拭いている母に元気よく声を投げた。
「おかえりなさい、竜世。あらあら、お友だち?」
「こ、こんにちは……」
全く訳がわからないまま、それでもきちんとぺこりとするタイラ。
そんなタイラの背を、竜世がぽん、と叩いた。
「母さん、今日はコイツもいっしょだから!」
「まあ、そうなの? いいのかしら、ええと……」
「コイツはタイラ! オレのライバルだ!」
「そう、タイラくんね。ありがとう」
にっこりとして言われてしまえば、タイラももう、引くに引けない。
(これはいったいどういうことだ!? トリ頭とバトルをする予定がなぜこうなった!?)
タイラが内心頭を抱えているのには気付かずに、竜世の母は仕事に戻る。
その人に聞き咎められないよう、小声で竜世に文句を零そうとしたタイラだったが、
「わぷっ!?」
ずぼりとエプロンを被せられ、目論見は失敗に終わった。
「へへ、オレのエプロン似合ってんじゃん、タイラ!」
「似合ってんじゃん、じゃない。一体どういう……」
店にお客がやってきたのは、タイラが言葉を紡ぎかけた、ちょうどその時だった。
源親子の「いらっしゃいませ」の声が綺麗に重なり、タイラも慌てて、
「い、いらっしゃいませ……」
ぎこちなくも精一杯に、言い慣れない言葉を零す。
何せ、今のタイラは、(竜世の手により強引に、だが)店員の格好をしているのだから。
「よーし、はりきってはたらくぞー! おー!」
竜世の言葉を耳に、タイラは、覚悟を決めるしかないということを悟った。
「母さーん! 煮魚定食一丁! あ、豚しょうが定食も追加で!」
竜世の声が、店内に、光を散らすように響き渡る。
すぐに返事をした竜世の母に呼ばれて、竜世とタイラは、からあげ定食を2丁、運ぶことになった。
「はい! からあげ定食だぜ!」
竜世が、慣れた調子で給仕をするのに見様見真似で倣いながら、
(トリ頭の家の手伝いなど……最近、ボクは流され過ぎじゃないのか)
と、タイラは胸の内に息を吐いた。
状況にも納得がいかないが、店を訪れるお客は、あまり関わったことのないタイプの大人が殆どだ。
初対面のタイラにも親しげなお客の調子にたじろいでは気疲れを感じるタイラを余所に、
「え、オレにもくれんの? さすがおっちゃん、だいすき!」
なんて具合で、竜世は笑顔と《大好き》を店中に振り撒いている。
あーん、とからあげを食べさせてもらう竜世を目につい難しい顔になりそうになるのを、
(成り行きとはいえ、客前だぞ)
と自分に言い聞かせて、タイラは何とか堪えた。それにしても。
(ボクが苦労しているというのに、アイツはずいぶんと楽しそうだな……)
何とも言えず複雑な思いで竜世を見ていたら、相手はすぐにタイラの眼差しに気付いて、
「ん~? どうしたー? タイラ」
口の中のからあげをもごもごと食べ終えて、不思議そうに首を傾ける。
そうして不意に、「あ!」と晴れた声を上げた。
「わかった! おっちゃん、タイラにも1口!」
「ぼ、ボクはいい!」
慌てて拒否して、絡まれる前にと料理を取りに逃げるタイラ。
うまいのになー、と、竜世がぼやくのが、耳に聞こえた。
「ようやく終わった……」
手伝いを終えたタイラは、くたくたに疲れた身体を持て余しながらも、内心は酷く安堵していた。
エプロンを畳んでいたところに、竜世から明るい声がかかる。
「なあ、今日はタイラもうちで食べようぜ!」
「……いや、ボクは……」
「でも、頑張ってくれたからお腹空いたでしょう?」
店を閉める準備をしている竜世の母に言われて、タイラは自身の腹に手を遣った。
(慌ただしすぎて気付かなかったが……言われてみれば、そうかもしれない)
それでも断りを入れるつもりだったタイラだが、
「やっぱ腹減ってんじゃん! よし、決まり!」
と竜世が宣言してしまったことで、何とはなしに断り辛くなり。
いつの間にか、タイラは竜世の家に上がり、夕飯を頂くことになっていた。
竜世の母は店を閉める仕事が残っているので、2人きりでの食事だ。
「タイラ、一口ももらわなかったからはらへっただろ」
母さんのご飯はうまいんだぜ、と誇らしげに言いながら、食事の準備をする竜世。
目の前に並ぶおかず達はふわんといい香りをさせていて、タイラは鳴きそうになる腹を慌てて押さえた。
茶碗に白飯がよそわれれば、さあ、夕飯の時間だ。
「全部うまいけど、これ、食べてみろって! ほら! あーん」
「あーん、はいい! ボクをお前と一緒にするな!」
ぴしゃりと言えば「ちぇ」と竜世は唇を尖らせた。
それを放っておいて、竜世に勧められたおかずを口に運ぶタイラ。
疲れた身体に、染み渡っていくような味がした。
「……美味しい」
ぽそりと零して、タイラは目の前で幸せそうに口をもぐもぐさせている竜世をちらと見る。
(なぜボクは、こんなにもコイツと居るんだ……)
あんなにも嫌っていたはずなのに、今なんてこうして、食卓を囲んでいるのだ。
(コイツはボクとは全く違う)
相容れない奴だと思っていた。
それに、好き勝手で騒がしい、という評は変わっていない。けれど。
(ただ、コイツの真っ直ぐさは羨ましいと思う事も……ある)
その事実が何だか余計に腹立たしくて、しかし、今流れている時間を、不愉快だとは感じない自分もいた。
目の前の竜世は、口元に米粒を付けて、蕩けるような顔をしている。
その姿に、タイラは、肩の力が抜けたようになって、少し笑った。
「ん? 何だよ、タイラ」
「何でもない」
竜世が、きょとりとして瞳を瞬かせる。
ああ、自分はこの時間が嫌ではないのかもしれないと、タイラは行儀良く、食事をまた一口、口に運んだ。
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あとがき
担当マスター:
巴めろ
ファンレターはマスターページから!
お世話になっております、ゲームマスターの巴めろです。
まずは、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
PC様方の《好きな時間》をテーマにシナリオを出させていただきまして、
お預かりした、皆様の個性がきらきら輝くアクション達に、ほこほこといたしました。
リアクションでも『それぞれのPC様らしさ』を描けておりましたら幸いです。
重ねてになりますが、ご参加くださった皆様に心からの感謝を。
この度も、本当にありがとうございました!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年05月07日
参加申し込みの期限
2018年05月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年05月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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