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ねこったー(DM)情報:
「ま、ち、く、た、び、れ、た、わ、よ……っと。えいっ」
保健室の扉が開かれる。
「いらっしゃいませぇ……あわわ、どうしたんですかぁ~!?」
そこで一人待機していたのは
添木 牡丹
。ぐったりして千唐に抱えられているきららを見て、慌てる素振りを見せた。
今日も元気に保健委員のお仕事に勤しんでいた、ように見えた。
「ぐったりしてますぅ……。まさかぁ……私が殺る前に、誰かに殺られてしまったんですかぁ~?」
「気絶してるだけだ。だからその下手な真似をやめろ、のばら」
その人物は牡丹であって牡丹ではない。彼女に宿ったもう一つの人格、のばらであった。
「キャハ☆ 言われなくても、忌々しいアイツの真似なんかやめてやるわ」
二人を室内に迎え入れ、のばらは鍵をかけた。
千唐はきららをベッドに寝かせ、薄めのブランケットをかけてやる。
「つまんないから起きなさーい」
のばらはベッドの上のきららに馬乗りになり、クスクスと笑いながら、メスでぺちぺちきららの頬を叩いた。
「早く起きないと、手元が狂ってサクッといっちゃうかもね♪」
「おい、悪ふざけが過ぎるぞ」
「チカ君ったらつれないわねー」
のばらはきららの顔の上で、くるくると器用にメスを回す。明らかに危険な行為。
どこまでもふざけた態度を取るのばらに、千唐の機嫌はますます悪くなる。
「……今回の協力については感謝する。だがな」
のばらは千唐の言葉を遮り、
「いくら『のばら』って名前が、実家の奴等に殺させた幼馴染の名前だからって」
ニタニタと、それはそれは楽しそうに、言い放った。
「黙れよ……殺人鬼」
「クスクス、酷くない?」
二人がそういったやり取りをしていると、
「さつ……じん、き?」
きららがゆっくりと起きあがった。
「あらら?」
のばらは牡丹の真似を再開し、献身的な保健委員の皮を被る。
「おはようございますぅ。どこか痛かったり、ぶつけてりしてませんかぁ?」
きららは寝惚けていた。
寝惚けていたが故に、この二ヶ月ほどで習慣として染み付いてしまった動作を、うっかり反復してしまっていた。
「殺人鬼の人格を有している」
そして、きららは牡丹とのばら、二人の秘密を知る。
秘密を口にするやいなや、のばらはきららの口を塞ぎ、メスをチラつかせる。
「そして私がその殺人鬼な人格『のばらちゃん』なのでした♪」
きららの顔は、みるみる青ざめ、カタカタと震えはじめた。
のばらはその絶望的な表情を堪能する。
しかしその目元が少しばかり緩んでいたことに気付き、のばらは違和感を覚えた。
「……でも残念、これ以上はチカ君に許されていないの」
きららは千唐を見る。どういうことかと、視線に込める。
「まあそういうことですよ。貴女が今日酷い目に遭い続けたのは、僕が彼らに貴女の居場所を流して誘導していたからです。さっきのやりとりであらかた解決してたようですけど……信用出来ないんで、一応忠告です。また同じようなことが起こったら、今度はこれ以上の目に逢いますよ? 僕の実家……添木組ってやくざなんだけど……その力を使ってあなたを消すぐらいは造作も無い」
死にたくないでしょ?
そう言って、千唐はきららを解放させた。
「甘いな!」
外から声がかかる。
のばらはメスを隠し、保健室の鍵を開け声の主を招き入れた。
いち早く目覚めた龍八が、月詠に居場所を聞き出し、やってきたようだった。
「どこから聞いてました?」
「やくざがどうとか言うところからだ。大したことは聞いていない……」
千唐はのばらの正体を知られていなかったことに、安堵した。
のばらがどうなろうと構わないが、しかしそれでは大好きな姉も巻き込まれてしまう。それだけは避けなければならない。
「俺はそんな甘い事は言わん。日光瀬きらら、貴様を追い詰め、どこまでも殺しに行く……。決定事項だ、言い訳は受け付けない。俺が殺さない善人に見えたか……? 馬鹿め」
「いいえ、そんなことはありません。あなたは善人です」
龍八の眉間に皺が刻まれる。
「命乞いか? そのつもりであれば、てんで的外れだな」
「命乞い……そう思われるのであれば、そう思っていただいても構いません。ですが、まずは少々わたくしの話をお聞きいただけないでしょうか」
エレノア・エインズワース
との会話。きららはそれを思い出していた。
「今日、ある方に問われたのです。わたくしのこの趣きは、命をかけなければいけないほどに、覚悟を必要とするのだと。わたくしにはその覚悟があるのかと」
「それはそうでしょう。だからこんな事態になっているんですし」
きららはその時、エレノアに答えた考えを、ここでも述べることにする。
「わたくしは言いました。覚悟はありません、と。きっと、文句の一つも出てしまうでしょう。ですが……ですがその時その瞬間になって……わたくしは、喜んでしまうのではないかと、そう思うのです。それが恐ろしいものだと漠然と知っていながら、しかしそれが漠然とではなく、確実に経験として、わたくしの知識になる。そんな素晴らしいことを、こんなに早く味わっても良いものかと! 最後の最後にしか味わえない、とっておきのお楽しみ……とっても素敵」
「……なら、貴様を庇った奴、説得して反省させようとした奴等も狙うとするか。奴等も同罪だからな……偽善を満たすために秘密を知られ広げられた被害者を踏みにじっているからな……」
「うふふ、それならその殺意を全てわたくしに向けて下さい! わたくし自身は、皆さんが何を思いながらどういうふうに死んでいくのか、とっても興味はありますが、恐らくそれは皆さんが『知りたくないこと』ですよね? それを強要してはなりません。代わりにわたくしが何度でも何度でも殺されましょう。どうしましょう、どうします? 殴ります? 斬ります? 撃ちます? 事故ります? 吊ります? 落とします? 売ります? 監禁放置します?」
「ひ、人はそんなに死ねませんよぉ~!!」
牡丹の真似をしたのばらがそう言うと、
「そういえばそうでした……」
きららは残念そうにしていた。
「そういうわけで、あなたは善人なのです。わたくしが反省しようがしまいが関係ない、犯してしまった罪は消えないと、鋭い殺意を向けてくれる。わたくしに、恐らくわたくしの人生で最大級の知を与えてくれる、とっても善い方」
ですが……と、口ごもり、きららはもじもじする。
かけられていたブランケットをばさばさしてみたり、折ったり捻ったり結んでみたり、落ち着かない様子で遊びはじめた。
「命乞いかと思われてしまうのは、ここからです。
なんというか、その……問題が発生しました。わたくしは、皆さんと約束をしてしまったのです」
今日きららが交わした約束。それは以下の様なもの。
「桜崎さんには情報整理のコツを教えていただかなくてはならないし、
晴海さんはいろいろなことが片付いたら、秘密を教えてくださるそうです。
八十八旗さんとはディナーをご一緒する約束があります。
弓弦原さんに辞書をお返ししなければなりません。
浮舟さんにはクッキーの作り方を教わる予定があります。
それに何より皆さんに謝らなければなりません。
大田原さんの言うように放った言葉は回収出来ませんし、責任の取り方というのもよくわかりません。しかしせめて謝罪はいたしませんと」
きららはそこまで一息で言い切った。
「その過程で痛い目を見る必要があるのであれば、もちろんお受けいたします。場合によっては、喜んでしまうかもしれないので、報復目的であればあまりご期待に添えないかもしれませんが……。しかし無知は罪です。許されることではありません。……ですが死んでしまってはその約束も責任も果たせません。ですので、これらが全て終わってから、殺しに来て下さい。それ以降であれば、わたくしはいつでもお待ちしておりますので」
そこまで長々と語ったきららだったが、龍八にはそれを一蹴されてしまう。
「却下だ」
「そうですか……それならば仕方ありません……」
きららは持っていたブランケットを、ばさっと龍八の頭にかけた。
長い一辺の端と端が結ばれていて、頭がすっぽりと収まる作りになっている。
それから素早く残りの端同士も、出来るだけ複雑に、きつく結ぶ。そうして龍八の視界と両腕の自由を失った。
その気になればすぐにほどけるようなものであったが、隙程度の時間を稼ぐための目眩ましである。そこまでの性能は期待しない。
「また逃げさせていただきますね」
きららは一度走りだそうとしたが、ああそうそう、と大事なことを言い忘れたことに気付き、
「今度殺しに来るときは、是非とも誰にも見つからないようにいらしてください。証拠も残らないように。人生最大の恩人になるかもしれないあなたが、そのせいで捕まるだなんて、悲しい事ですから」
逃げるためのわずかな隙を犠牲にして、きららは龍八にそう告げた。
ややあってブランケットから抜けだした龍八は、無言で保健室を出て行った。
「クスクス、私が殺りに行ってもいいのかしらね?」
のばらはメスをくるくると回す。
面白そうな獲物がいるのに、それをみすみす逃さなくてはいけないだなんて。
メスを回せば回すほどに、のばらの殺人欲求がむくむくと膨れ上がるような気がした。
「許すと思うか?」
千唐はのばらに鋭い視線を向けた。
「ほんっと、つれない」
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月23日
参加申し込みの期限
2013年06月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月30日 11時00分
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