脱いで！　笑って！　世界を救って？！｜リアクション

脱いで！　笑って！　世界を救って？！

　＊：＊：＊

　――数分後。

「みなさま、ご迷惑おかけしました」
　衣服を正したテラスは本当に申し訳ない気持ちで一杯になりながらステージに立ち、住民達はその場に平伏す。
「貴方がたの情熱的な踊りに誘われ、私もドキドキしてしまいました。つられてあのような姿になってしまいましたが……、とても楽しかったですわ」
　金髪を揺らし、真っ赤になったままだったが、その気持ちは本物らしい。
　一方、マーガレットたちによって捕らえられたスサは、姉王と住人達に向かって深々と頭を下げた。
「……皆に悪戯をして迷惑をかけた。……ごめんなさい」
　稀跡はそんなスサの姿にちょっとだけ安堵する。その傍らで、コヨミはどこか恥ずかしそうに語る。
「スサが生まれてまもなく母親が病で亡くなりまして。それ故に母親の愛情に飢えているのかもしれません。父も、私達も既に王族として仕事をこなしていましたから、なかなかかまってやれなくて……」
　コヨミは、自分達の責任だ、と申し訳なさそうに言う。この事が原因で弟を厳しくしかれなかったのかもしれない、と。
「……だが、これで痛い目をみたんだ。わかってくれたのならいいが」
「そうですね」
　蒼留人と稀跡がそういい、うなずき合うのであった。
「まぁ、とりあえずは一件落着なのでしょうか」
　とマーガレットが呟いていると……オオスズメバチが近くを飛んでいた。かようが己のろっこんで変化した姿なのだが……マーガレットは知る由も無い。
（悪い、何か飲み物をくれないか？）
　とうっかり近寄るかよう（ハチVer）
「おや、蜂ですか。しかも危険なオオスズメバチ……」
「！　待て、マーガレッ？！」

　――バシッ！

　マーガレットは蒼留人の静止も聞かず、ネタ帳でおもいっきりオオスズメバチを叩き落とした！　クリティカルヒット！！　地面に激突したオオスズメバチはぴくぴくと痙攣している！
「……おーい、生きてるかー？！」
ピクピクッ　ピクピクッ（なんとかなー）
　蒼留人の問いかけに、どうにか羽を動かして答えるオオスズメバチ（かよう）。それに気づかず、マーガレットは「そういえばかようさんはどちらに？」と辺りを見渡していた。

（とりあえず、無事に終わったら野球するんだ……）

　意識が白濁するなか、かようはそんな事を考えていた。

　＊：＊：＊

　こうして、１０人の奮闘により寝子島と異世界は無事に夜明けを迎えた。
　異世界から戻った彼らは、寝子島の美しい夜明けを見、一安心になったのだった。ただ１人、意識を戻さないまま帰還した真境名アリサを除いて。

「ふあぁぁ……。なんか、変な夢を見たわね」
　大きなあくびをしたアリサは、自室で目覚めた。そして、ビタミンカラーのタンクトップとピンクのショーツと言う姿で寝床から出る。思いっきり背伸びして窓を開けると、青空が広がっていた。
「あんな人数の前で脱衣パフォーマンス、だなんて凄い夢ね……」
　と、呟きながら振り返ると……幾つもの手紙がおいてあった。それを開くと、彼女のパフォーマンスに対する賞賛のメッセージが……！！
「え？　あれって……夢じゃないの……？？」
　アリサは、幾つもの手紙に混乱するのであった。

（終）

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あとがき

担当マスター：菊華伴
ファンレターはマスターページから！

菊華です。
最初に、アケーチ・タッマーキさん、志波武道さん、ガイド出演ありがとうございました。
今回は、派手にいこう！　と思い『天岩戸』の話と絡めてこんなシナリオと相成りました。

みなさんの活躍により、大成功です。
パフォーマンスでテラスを引き出すことに成功し、尚且つ、弟王子・スサを反省させることも出来ました。
以後はスサもおとなしくなるでしょう。

こういうお色気系シナリオは今後もチャレンジしていこうと思います。
楽しんでいただけたなら光栄です。

それでは、今回はこの辺りで。また縁がありましたらよろしくお願いします。
菊華　伴でした。

おまけ：今回はこのような物をプレゼントです。

パフォーマンス組
・共通称号【暁のパフォーマー】
・異世界の住人達からのファンレター
・美味しいお茶（瓶入り。５００ｍｌほど）
・女王テラスからの謝罪と感謝の手紙

スサ王子捜索組
・共通称号【スサ王子捜索隊】
・女王と王弟２人より謝罪と感謝の手紙
・スサからのお詫びの品として、鹿の皮で出来た手袋
・コヨミお手製のお守り

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