脱いで！　笑って！　世界を救って？！｜リアクション

脱いで！　笑って！　世界を救って？！

「いいの？」
「かまわん。壊れたら作り直すまで。それに、ストックがあるからな」
　コヨミはそう言って苦笑し、ちらり、と他のメンバーの方を見た。くるくると螺旋を描く髪をツインテールにしたマーガレット・ライカーは、にっこりと笑って一礼した。
（これはあれですね。どうやら……またおかしな夢を見ているようです）
　アリサ同様『ひと』であるマーガレットもまた、この現状をそう判断する。だが、彼女がよく会うかようと蒼留人を見、ちょっとだけ胸がきゅん♪　となった。とは言っても……。
（おや？　響君と高杉君もいますね。寝る前に二人がモデルの野球少年と剣道少年の競技を越えた愛の異種格闘技戦的なＢL本のネタを考えていたせいでしょうか？）
　という具合なのだが。
　マーガレットは我に返ると丁寧に名乗り、一礼する。そしてさりげなくスサ捜索組に入ろうとした。
「まぁ、女子はいたずらされる心配があるし……マーガレットと嘉渡洲。お前らは残った方がいい。流石に男相手にはえっちないたずらとか無いだろう」
　蒼留人はスサのトラップを警戒し提案する。が、コヨミは頭をおさえつつ苦々しい声で
「スサのトラップは……性別関係なくターゲットです」
「「なっ！？」」
　その一言に４人は思わず開いた口がふさがらなかった。思わず「見境なしかよっ！！」と蒼留人つっこむ。
「男女関係無くトラップを仕掛け、挙句に先日は姉の前で女官数名がトラップに引っかかりあられもない姿に……」
　コヨミは最後涙声になりながら言い、マーガレットたちは呻きそうになるのを堪えた。
「も、もしかしてテラス様が隠れてしまったのも……」
「それが原因です。度重なる悪戯に姉上はとうとうキレてしまいましてね……」
　マーガレットの問いかけに、コヨミが嗚咽を漏らしそうになるのを堪えて答える。かようは深くため息をついた。
「どんなトラップか、とかいたずらの中身が気になるが……、やられたら１００倍返しだぞ、響」
「そうだな。いくぞ、高杉！」
　かようの言葉に頷き、蒼留人が竹刀を片手に気合を入れるのだった。

「パフォーマンスに出るのは、あたし含めて６人でいいのかしら？」
　アリサの問いかけに、全員が頷く。
「では、早速はじめましょう！　スサ様捜索、お願いしますね」
　明智さんが妙にわくわくした表情で頷き、４人の少年少女にウインクするのだった。

　早速２手に別れ、捜索組はスサが逃げたと予測される南東へと足を進める。一方、パフォーマンス組はというと……ステージの順番を決めるべく話し合っていた。
「俺たちは２人でステージに立つ。いいか？」
　コルがウズメに問えば、彼女はいい笑顔で頷いた（と同時に胸もたぷんと揺れた）。
「勿論おっけーよ♪　派手にやって頂戴ね？」
「おう」
　コルがにやり、と笑えばその後でティクスが苦笑する。一方アリサはビタミンカラーのタンクトップと薄いピンクのパンティというこれはこれで健康的セクシーな井出達だったが……本人は真面目に考え込んでいた。
（折角の脱衣パフォーマンスなんだもの。これだとちょっとあっさりしちゃうわね）
　と考えたその瞬間。タンクトップと同じ色をベースとしたドレス（ちょっと脱ぐのに難儀しそうな物）へとチェンジ。髪も綺麗に結い上げている。
「！　これはこれでアリね。ふふっ、テンションあがってきたわ！」
「へぇ～、パフォーマンスにあわせて衣装がチェンジできるんだねぇ」
　武道はそれに興味を持った模様。と同時に脱ぎやすい服装がいいな、と考える。するとあっというまに寝子島高校の制服へとはや変わり。
「そうそう！　これだよ、これ！　やっぱりベスト脱衣速度を引き出すにはいつもの服装じゃないとネ！」
　にっこりスマイルで何度も頷く武道。ウズメもまた何度も頷く（そして何度も胸がたぷんたぷん揺れる）。
「それじゃあ、貴方たちの素敵なパフォーマンス、楽しみにしているわよ！」
　ウズメはウインクをし……同時にぎりぎりを保っていた巫女服がはだけて豊満なバストが毀れ出たのだった（一部逆光かなにかで遮られていたが）。

このページにイラストを設定する