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嘘<ユメ>が現実<ホント>になるセカイ。それが、らっかみ!
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【天女のお風呂】
「いやー、えらいことなっとるなぁ……」
今日の寝子島は、いつにも増してカオスの極みと言えました。宇宙人やら地底人やらが現れるし、そこらじゅうで個人のついたウソあれこれがひしめきあっております。
そんなウソのひとつひとつを、
服部 剛
は驚きと興味をもって眺めます。
「なんやあれ、おもろいなぁ♪」
今日が地球最後の日か……!? なんて震えてしまいそうな状況ですけれど、あいにくとここは寝子島で、剛はそれをよくよく分かっておりました。
つまり、楽しんだモン勝ち! というわけなのです。
天を飛び交う天使たちがぷぷぱぱー♪ とラッパを吹き鳴らすのを見上げていたら、
「おわっ?」
「あ……」
ぽふん。なにやらやわらかいものにぶつかって、剛は足を止めました。
目の前に、女の子がひとり。ぼんやりと立ち尽くしています。
「す、すまん! ぶつかってもうた、ケガないか? ちとよそ見しとっ、た……、って」
「……?」
女の子は黒髪のショートカットで、黄色の瞳がぱちぱちと瞬いていて、ボタンをかけ違えたブラウスの胸にできた隙間から、やわらかそうな膨らみがちらりと覗いておりました。
つまり、
(ノーブラやんこの子。いやいや、ちょお待てや俺、落ち着け剛さん。よく見てみい、道端歩く女の子がノーブラでボタンもかけ違えててスケスケゆるゆるの無防備なんて、そないラッキーなことあるわけないやろ? よく見てみい、ほーれやっぱりノーブラやんけ……いやマジノーブラやんこの子! しかもなんや、どっかで水でもかぶってきたんか濡れスケの肌にブラウスぴったんこやしそらぁ着衣のほうがエロい派の俺やねんけどこないなところで濡れスケ乙女の胸っちゅう地球最後のロマンに出会うわけないやろこれはまさしくラッキースケベいうやつやな、うん。落ち着け俺)
男の本能が猛ラッシュで理性をメッタ打ちにしている間、なんだかんだで紳士な剛は上着を脱いで、女の子の肩に羽織らせてあげました。
「……あったかい……」
「今日ちと冷えるからな、そない格好でおったら風邪引いてまう。とりあえず、移動しようや」
剛が言うと、いかにも無垢な女の子はよく分かっていない様子ながら、こくりとうなずきます。
その頃剛の脳内では、理性が隙をついて渾身のカウンターパンチを叩き込み、辛くも本能をノックアウトしたところでありました。
人気のないところへ移動して、ひとつ安堵しつつ。
名前は? と問われて、彼女は首をかしげます。
名前。自分は、誰だっただろう?
「っ……」
「おっ、ど、どした? 寒いんか?」
考えた途端、急に足元がおぼつかないような感覚に襲われて、彼女は目の前の腕にすがりつきました。
それでも、自分には名前が必要だということだけは分かります。
「……くくり」
「くくりちゃん? て言うんや?」
「弥逢 菊梨」
「……わたらい?」
剛、と名乗った彼のことを、菊梨は知っているような気がします。なんだかひどく、懐かしいような思いにかられます。人懐っこい笑顔には、どこか安堵を覚えます。
「わたし、あなたをしってる……」
「そか? そうかもな、俺ら、どっかで会ってたのかもしれへん……」
「くしゅんっ」
思った以上に身体が冷えていたのか、菊梨は可愛らしくくしゃみをして、ますます剛の腕を胸に抱き込みます。
なにかが不安で……いてもたってもいられなくて。満たされないのに、なにが足りないのかも分からなくて。
自分がひどく曖昧で、不安定な存在であるように思えて、
「う……ふぇ。ぐす……ふぇぇぇ」
「うわ、ちょお泣かんでや! まいったな……」
すがるように見上げると、彼は困ったような顔を浮かべて、頬を赤く染めています。
「ここもちと寒いし、着替えだってあらへんし……あ。せや」
涙ににじんだ目で見上げていると。おもむろに、剛はこんなことを口にしました。
「『ここ、温泉やねん!』なんて、どや? 今日はウソがホントになる日らしいんよ。ほかのやつらの真似してみてんけど……うおあっつ!? 熱っつ!!」
ざばばばば……途端に地面からは温泉が湧き出して、ふたりは熱い湯をまともにかぶってしまいました。
「熱っ、あ、けど慣れたらちょうどええ湯加減や……」
「……うん。温泉、はいる」
あっという間に溜まったお湯のなかへぱしゃんと腰を落とした菊梨に、剛はほっとした様子。
やがて彼は微笑んで、
「漫画やとこんな時、『俺は女になる』んやろな……って、マジで!? これもカウントされるんか!?」
重ねたウソは、剛の身体をふくよかな女性のそれに変えてしまいました。
といっても前向きな彼は慌てず、騒がず。落ち着いたものです。
「ちゅうても、これで誤解はされんな。女になったんも初めてやないし、これはこれで好都合か」
「こう、つごう?」
「おう! 寒かったらくっついてもええんやで? それに撫でたるし! ほれ、剛さんあらためこーちゃんの包容力、あいとりますよ!」
にっこり笑った彼……今は彼女ですけれど、そんな朗らかな笑みを見つめていると、菊梨の不安は少しだけ、解けていくような気がします。なんだかちょっぴり、安心できる気がします。
「……うん。あったかい……」
菊梨は湯に半ばまどろみながら、頼りがいのある肩へと頭を預けました。
当然にして、弥逢 菊梨という存在は現実に在りません。どういう経緯か今となっては分からずも、
弥逢 遊琳
がついたウソによって女性となったのが、彼女なのですから。
もっとも、そのことを菊梨は覚えてはいません。だからこそ彼女は生まれたてのように無垢で、赤ん坊のように不安定で、曖昧であることに耐えられず、欲しいものも分からずにぐずる……彼女はそんな、子どもそのものなのです。
『生来女性である』というウソが、本来の遊琳と異なる菊梨という人格を生み出すにいたった理由は、よく分かりません。今日が終わり、元の形に戻ったとき、遊琳もきっと戸惑うのでしょう。
「どや、あったかい? ゆー……やない、くくり」
「うん……」
そして剛は、彼女が良く知る彼であることに気づきながらも、口に出すことはありませんでした。なんだかそれは、無粋なことのように思えたので。
それに内心、思います。
(俺に甘えて頼ってくるゆーちゃんは、レアやからな~♪)
なんだかんだで、やっぱり、楽しんでいるのでした。
今はなにもかも忘れて、このひと時を堪能するのみ。ふたりはしばし、温泉の湯の熱さと、互いの肌が触れ合う感触を楽しみました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
69人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年04月01日
参加申し込みの期限
2018年04月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年04月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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