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嘘<ユメ>が現実<ホント>になるセカイ。それが、らっかみ!
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【広い宇宙の片隅で】
深縹 露草
は、あらゆる場所に存在しています。
なにかしらの比喩的表現というやつではありません。言葉どおりのそのまんま、マジにあらゆるところに彼はいるのです。
「……『私は、何人もいます』」
手始めに露草は、自身を無数に増やしました。どのくらいかというと、ジャパニーズ・ニンジャの分身の術なんてメじゃありません。彼の数を数えようとする行為は、ジョッキ一杯の海水をすくい、中に何匹のプランクトンが泳いでいるか確かめようとする程度には無駄な行いです。いえ、実際何匹いるの? と聞かれても、知ったことじゃあありませんけれど。
「『私は、あらゆる世界を俯瞰できる場所にいます』」
露草は次に、無数の自分を適切な監視ポイントへと配置することにしました。二丁目の交差点の曲がり角の交番横。九夜山のてっぺんの展望台。中国、ロシア、エジプト、ヨーロッパ各国、アメリカ、それに海の上にも、国外にだって彼はまんべんなく配置されました。上空数十キロの成層圏では緩やかな気流を漂い、どこかの国の軍事衛星の太陽光パネルの上にも彼は腰かけています。木星の衛星エウロパの上にだってもちろん立っていますし、夜空を見上げれば目に入る、ありとあらゆる星座のなかにも彼はたたずんでいることでしょう。
彼は全てを監視します。いえもちろん、彼の信頼する仲間たちや、何気ない人々の暮らしを覗き込むようなハレンチで無粋な真似はしませんでしたけれど……彼が見つめるのはあくまで、そうした人々を脅かすような『なにか』です。
「『全ての私たちは、離れていても意思疎通することができます』」
無数の露草たちは繋がり合い、宇宙規模、多次元にまで及ぶネットワークを構築しました。
この世はおしなべて、トラブルに満ち満ちているのです。それらを事前に察知し、もし深刻な事態が進行中であるなら、彼は希望のウソを紡いでそれを阻止する……なんて頼りになるセキュリティでしょう! 警備会社に最新システムによる空き巣対策を頼むより、よっぽど安上がりというものです。
「私は……神になりたいわけではないのです。監視し、支配したり、なにかを破壊したいわけではないのです。ただ……」
当たり前のように享受するフツウの日々は、案外壊れやすいもの。包み込むように、穏やかに、優しく守ってやらなければ、たちまち壊れてしまいます。
彼はその一端を担うため、自身という存在を惜しげもなく差し出したのでした。
「! これは……!」
そして、今。露草のネットワークが、未曽有の事態を捉えます。
遥かなセカイのとある場所に生まれた絶望を、彼は目にしました。
寝子島、星ヶ丘駅前。異変は白昼の下で始まりました。
「エイプリルフール? 今日はなにをしても、なかったことになるのです?」
ひとりくらい、ちょっとそれは拡大解釈では……と彼女に教えてあげる誰かがいなかったものでしょうか。
厄災の名は、
エロ・イーアールオー
。見目麗しく完璧なボディを持つ、黒髪の美少女でありました。
「『エロは、大怪獣なのですー』」
そんなウソをついたとたん、むくむくむく。175cmの長身は、あっという間に175mの巨体へと大変身。
「全てはエロに滅ぼされるのですー」
あんぐりと口を開けて見上げた星ヶ丘の人々をぷちっと踏みつけたのを皮切りに、シーサイドタウンを素足でぷちぷち。旧市街の人たちも容赦なく、ぷちぷちぷちん。
エロの美身は成長を止めることなく、ぐんぐんと巨大化していきます。
ざんぶと海へ飛び込んだエロは木天蓼湾を難なく横断し、本土へ上陸。北は北海道から南は沖縄までまんべんなくぷちぷちすると、今度は中国へ。ぷちぷちしながら大陸を横切り、中東を経てヨーロッパを踏みつぶし、大西洋の海水を根こそぎ蹴とばして津波を起こし、波にさらわれてなお生き延びた人々をさらに踏みつぶしました。
「もっともっと、でっかくなるのですー」
むくむくむく。175km、1750km、17500km……膨張は止まりません。
やがて1750万kmにまで到達したエロは、宇宙空間の無重力をふわふわとひとしきり楽しんだ後、
「おっぱい攻撃なのです」
数万kmの胸の谷間に地球を挟みこみ、ぷちっ! 潰してしまいました。
「なんてこと……」
金星から地球を見つめていた露草は、歯がみします。彼の監視は完璧でした。けれど絶望はあまりにも巨大で、彼の想像をはるかに超えていたのです。成すすべはありませんでした。
エロは無邪気な破壊の手を緩めません。火星をチョップで叩き割り、木星をキックで薙ぎ払い、土星の環を引き千切り、天王星を蹴とばして海王星にぶつけて破壊します。やがて天の川銀河を飛び出すと、エロは目に付くあらゆる惑星を粉砕していきました。時にはリンゴをかじるようにして食べてしまいました。
1750万光年にまで巨大化する頃には、銀河をまるごと指でつまんで潰せるようになりました。
そのうち宇宙にはめぼしい星も無くなり、見渡す限りの暗闇が広がるばかりになってしまいました。
「壊すものがなくなっちゃったのですー。あ。そうなのです」
おもむろに、エロは腕を振り上げます。
「とうっ」
ばきばき、ばきん! 光速を越えて突き出されたエロの拳は次元の壁を突き破り、ぽっかり開いた穴から隣り合う別の宇宙へと飛び込むと、再び銀河を胸の谷間ですり潰す遊びを始めました。
「誰か……」
露草は思考します。絶望はやがて全てを覆い尽すのかもしれません。あらゆる多元宇宙をおっぱいの間に挟み込み、ぺしゃんこにしてしまうのかもしれません。
それでも、露草は希望を捨てませんでした。
「誰かひとりでも、あきらめずに希望を抱き続けたなら……そこには、戦う術が生まれるはず」
露草は探します。誰かを。
この絶望を覆すことのできる可能性を未だ秘めたどこかの誰かを、多元宇宙の果ての果てに見い出すことを願って。彼は取り出したメモ帳へとさらさらさらり、記します。
彼のろっこん発動の鍵となる、紋章を!
「『これは、倒せる絶望。打ち倒せるものは既に存在しています』。さあ、絶望を打ち倒す者のもとへ……希望の紋章よ、光れ!」
……エイプリルフール。そこかしこで乱舞するあんなウソやこんなウソを横目に、
黒兎 都
は思います。
またか、と。
「
前回
は、なんつーかムナシさしか残らんかったからのー……」
世にはびこる巨乳でたゆんな女どもへと鉄槌を下したものの、結局のところ都は満たされませんでした。いえまぁ、ちょっとはスッとしたのは確かですけれど。それはもう、ざまーみろ! でしたけれど。別に都自身が良い思いをしたわけではなく、ただただ暗い後悔が残っただけであったのも確かです。
いつも逃げられ疎まれる猫たちを思うさまもふりまくる、なんて夢をかなえておけば良かったと後悔に暮れた記憶もまだ新しく、都は再びやってきたチャンスに悩みまくっておりました。
「今度こそぬこヘヴン……いや、でもなぁ。なくなった時のショックがでかすぎるしなぁ。満たされはするだろうけど、きっとダメージでかいだろうしなぁ……」
かと言って、自分がたゆんたゆんになってみるというのも、それはそれですこぶる空しい気がします。だってそれって結局のとこ、偽乳なわけです。水風船を胸にぶら下げてるのと変わんないわけです。うっかりそんな自分の姿を想像しようものなら、都は思わず口元をぐんにゃり歪ませて、ふっ……なんて自嘲の笑みを浮かべてしまうのでした。
「おぬこ祭りもダメ、マイセルフたゆんもダメ。じゃあ、どうするの? あきらめる? 今回はやめとく? ……いや。いやいやいや」
それもやっぱり、もったいない気がしてしまいます。
というわけで、
「やっぱ……あれしかないかのー」
ちょうど目の前を自分と同じ年頃の、どでかい胸した女の子が駆けていくのが目について、都は決意しました。
やっぱ、あれっきゃないんだと。自分にはもうそれっきゃないんだと。
「くっくっく。どうせやるなら、今回は思いっきりやっちゃおーかね」
にゃ~ん、ふにゃ~んと愛嬌たっぷりなおぬこさまたちの妄想はえいやっと思考の片隅へ追いやって、都は今回もまた、あのウソをブチ上げたのでした。
「『あらゆるたゆんの胸は、水風船でできている』ッ!!」
パァン!!
それはまさしく、都の暮らす次元における地球が属する銀河系を、1750億光年にまで巨大化したエロのおっぱいが挟み込み、ぷちっ! しようとしている直前のことでありました。
「わー。エロのおっぱいが小さくなっちゃったのです。がっかりなのですー」
エロのたゆんたゆんな巨乳は水風船となり、強烈な圧力を加えられたことであっさり破裂。エロは長身にスレンダーなモデル体型美少女となり、露草多次元監視ネットワークには、
「YES! YESッ!!」
「やりましたデース!!」
「HOOOOOOOOO!!」
歓喜の声が駆け巡りました。
「い、いやーーーっ!? あたしの自慢のHカップがパーンって……パーンってぇ!!」
「あーっはっはっは、なにそれ!? いつもいつもあたしら貧乳民を見下して馬鹿にしてるからよ、これは天罰よ! あーーーっはっはっは!!」
「くくく……ざまみれたゆんどもー。ん? なんで水風船かって? 前と同じボールでいいじゃないかって? チッチッチ! わかってないねーアケチくん」
都はくずおれてさめざめと泣く元巨乳女性をいい気分で眺めて、誰ともなくチッチッチと指を振ります。
「前回はまだまだ慈悲があった。たゆん勢が泣くに留めた、でも今回はまさしく泣きっ面に蜂! たゆんが弾けた上にお気に入りの服が濡れる恐怖を味わうがよいわー、ほろべたゆん! 消え去れでかちちー!」
つーか、アケチくんって誰なんだ?
都があらゆる多元宇宙の救世主となったことを、彼女自身は露とも知りません。着込んだパーカーの下、すばらしく平べったいいや失礼、なだらかで慎ましい胸に露草の紋章が浮かび上がり光り輝いていたことなど、彼女は知るよしもありません。銀河系の外では宇宙規模の巨大美少女が地球を見下ろしていたことなど、スケールが大きすぎて気づきもしませんでした。
「ふわーぁ。朝からいっぱい宇宙を壊してたから、疲れちゃったのです。あふ。帰って寝るのですー」
こうして、絶望は去りました。
「うーん。愉快だけど、やっぱりぬこにしとけば良かったかの……いやでもなぁ、うーん……やっぱりうちの胸をたゆんたゆんに……いやいやいや」
綺麗な夕暮れの下、都ははあっとひとつ深い息を吐き、家路をたどります。そう、間もなく日が変わります。ウソがホントになる一日は、終わりを告げるのです。
遠ざかる都の背中を見送って、露草は画面の向こうの誰かへ向かって、優雅に一礼を。
「そして嘘<ユメ>の世界はめでたく終わり、普通<ホント>の明日を迎える頃合い……『この映画は、これにておしまい』。さあ、エンドロールです!」
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墨谷幽
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
69人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年04月01日
参加申し込みの期限
2018年04月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年04月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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