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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
＜竜宮＞おいでませ！ 藍玉ノ楽園へ！！
＞船に眠るもの（後）
船内に空いた穴から潜入した朝衣と遥人、桜、修、あおいも其々慎重に探索を進めていた。沈没船の中を魚が泳いでいくのを見ながら、一同は資料やお宝を探していく。
ここでは朝衣が先行し、危険な個所がないかチェックする。
（静かね……）
ライトを当てれば、当時の名残だろう物が幾つも見えてくる。船室の先行を担当した遥人曰く、「船室の方は中が案外しっかりしていた」と言ってたが、こちらの方は所々劣化し崩れ落ちている箇所もある。
（頭を守る物があればよかったかしら）
戻ってきた朝衣は頭上に危ない箇所がある事を伝え、一同はライトで周囲を点検しながら進むことに。
「もしかしたら、振動とかで崩れる箇所もあるかも……」
「そこには立ち入らない方がいいかもしれないな」
朝衣と遥人は後からくる桜たちの安全も考え、危険な箇所にも行こうかと考える。
「俺はお二人が安全を確認した方から当たってみます。あおい、行こうか」
「うん！ エスコートお願いね」
修はあおいと共に奥の方へ行き、桜はもう少し手前の方で資料などを探しはじめた。
「何かあったら、声をかけてね」
朝衣は３人にそういうと、より奥の方へ先行する。
ライトで照らしていくと、船内がある程度見渡せる。それでも、なんだかちょっと不気味だと彼女は身震いをしながら考えた。
（幽霊とか出たら……、素直に逃げるしかないわね。正直幽霊と戦って勝てるとも思えない。それよりも、しっかり調査して歴史的資料やお宝をゲットしたいじゃない）
きゅっ、と表情を引き締めライトで奥を照らす朝衣。心配になり遥人が寄り添えば、恐怖心も少しは和らぐ。
「確かに、何か出てもおかしくはなさそうだよな……」
「そんなこと言わないでよ」
遥人が神妙な顔つきでそういうので、朝衣は思わず彼の横腹を肘で軽く突っつく。だが、そんな声に釣られたのか、二人が持つライトに２、３体の骸骨っぽいシルエットが浮かび上がった。
「これ、貴重な物かしら……」
桜が見つけたのは、グラスだった。どこか歴史の資料集で見たようなデザインに見える。かなり古い物のように見えた彼女は、箱ごと持っていこうとした。が、その箱がボロボロに崩れてしまう。
（危ない！）
水中だったのでゆっくりグラスは落ちていく。もしここが陸の上だったならば……とどきどきする中グラスを受け止める。
彼女はその他にも銀貨のような物やちょっとした装飾品を見つける。中々多かった為誰かに運ぶのを手伝って貰おうと考えたその時、ガチャガチャと乾いた音が聞こえた。
「何があったんですか？」
その方向へと桜が向かうと、朝衣が遥人に手を引かれ逃げていく。二人を追うのは槍を持った兵を思わせる骸骨３体。
（もしかして、乗っていた船員の……）
元々彼女は、「漫然と探していたら幽霊や骸骨化した『水底の民』が『根城を荒らされた』と怒り狂うかもしれないわね」と危惧していた。
桜は骸骨たちの前に立ち、一礼した。
「私たちは、怪しい者じゃないわよ。貴方がたの子孫から頼まれ、調査に来たの」
桜の言葉に、骸骨たちは警戒を解かない。桜はそれでも真摯な姿勢を見せる。
「貴方がたの子孫は、この船を故郷に戻したいといっているわ。私たちはその手助けがしたいの」
桜の言葉が通じたのか、暫く骸骨たちは３体で話し合う。その様子を朝衣と遥人はおそるおそると言った様子で見守っている。
（そういえば、修とあおいは……？）
遥人は一緒に探索していたはずの２人の姿が見えないことに僅かに焦りを覚えた。
その頃、修とあおいは別方向から来た骸骨２体と大きな魚に挟まれていた。
「あおい、その魚の方を頼む！ 俺はこっちと交渉してみる」
「う、うん！」
あおいは船でみつけた盾で大きな魚を押し返そうと奮闘する。修は骸骨たちに対し毅然とした態度を見せる。
「俺たちは、『水底の民』に頼まれこの船を調べている。この船を、故郷に戻すことをその人は切望している」
必要以上に荒らしたりしない、と丁寧に説明する修。
すると、骸骨たちは何やら話し合う。その間にもあおいは盾で魚を入ってきたであろう穴へと押しやっていた。
（もし、敵対するならば……船外へ突き出すか、破壊か……）
そうするにしても、船の一部は腐食しているように見える。もしかしたら、他の場所で調査している人が被害に遭うかもしれない。そう思うと下手に動けないな、と彼は考える。
暫くして、骸骨たちはくるり、と背を向けその場を後にする。いつになく緊張した修は、思わずその場に座り込んだ。
「やっと出て行ってくれた……」
あおいも盾を手放し、その場にペタリ。二人は背中合わせになり、安堵の息を吐いた。
船内に空いた穴から潜入した朝衣と遥人、桜、修、あおいも其々慎重に探索を進めていた。沈没船の中を魚が泳いでいくのを見ながら、一同は資料やお宝を探していく。
ここでは朝衣が先行し、危険な個所がないかチェックする。
（静かね……）
ライトを当てれば、当時の名残だろう物が幾つも見えてくる。船室の先行を担当した遥人曰く、「船室の方は中が案外しっかりしていた」と言ってたが、こちらの方は所々劣化し崩れ落ちている箇所もある。
（頭を守る物があればよかったかしら）
戻ってきた朝衣は頭上に危ない箇所がある事を伝え、一同はライトで周囲を点検しながら進むことに。
「もしかしたら、振動とかで崩れる箇所もあるかも……」
「そこには立ち入らない方がいいかもしれないな」
朝衣と遥人は後からくる桜たちの安全も考え、危険な箇所にも行こうかと考える。
「俺はお二人が安全を確認した方から当たってみます。あおい、行こうか」
「うん！ エスコートお願いね」
修はあおいと共に奥の方へ行き、桜はもう少し手前の方で資料などを探しはじめた。
「何かあったら、声をかけてね」
朝衣は３人にそういうと、より奥の方へ先行する。
ライトで照らしていくと、船内がある程度見渡せる。それでも、なんだかちょっと不気味だと彼女は身震いをしながら考えた。
（幽霊とか出たら……、素直に逃げるしかないわね。正直幽霊と戦って勝てるとも思えない。それよりも、しっかり調査して歴史的資料やお宝をゲットしたいじゃない）
きゅっ、と表情を引き締めライトで奥を照らす朝衣。心配になり遥人が寄り添えば、恐怖心も少しは和らぐ。
「確かに、何か出てもおかしくはなさそうだよな……」
「そんなこと言わないでよ」
遥人が神妙な顔つきでそういうので、朝衣は思わず彼の横腹を肘で軽く突っつく。だが、そんな声に釣られたのか、二人が持つライトに２、３体の骸骨っぽいシルエットが浮かび上がった。
「これ、貴重な物かしら……」
桜が見つけたのは、グラスだった。どこか歴史の資料集で見たようなデザインに見える。かなり古い物のように見えた彼女は、箱ごと持っていこうとした。が、その箱がボロボロに崩れてしまう。
（危ない！）
水中だったのでゆっくりグラスは落ちていく。もしここが陸の上だったならば……とどきどきする中グラスを受け止める。
彼女はその他にも銀貨のような物やちょっとした装飾品を見つける。中々多かった為誰かに運ぶのを手伝って貰おうと考えたその時、ガチャガチャと乾いた音が聞こえた。
「何があったんですか？」
その方向へと桜が向かうと、朝衣が遥人に手を引かれ逃げていく。二人を追うのは槍を持った兵を思わせる骸骨３体。
（もしかして、乗っていた船員の……）
元々彼女は、「漫然と探していたら幽霊や骸骨化した『水底の民』が『根城を荒らされた』と怒り狂うかもしれないわね」と危惧していた。
桜は骸骨たちの前に立ち、一礼した。
「私たちは、怪しい者じゃないわよ。貴方がたの子孫から頼まれ、調査に来たの」
桜の言葉に、骸骨たちは警戒を解かない。桜はそれでも真摯な姿勢を見せる。
「貴方がたの子孫は、この船を故郷に戻したいといっているわ。私たちはその手助けがしたいの」
桜の言葉が通じたのか、暫く骸骨たちは３体で話し合う。その様子を朝衣と遥人はおそるおそると言った様子で見守っている。
（そういえば、修とあおいは……？）
遥人は一緒に探索していたはずの２人の姿が見えないことに僅かに焦りを覚えた。
その頃、修とあおいは別方向から来た骸骨２体と大きな魚に挟まれていた。
「あおい、その魚の方を頼む！ 俺はこっちと交渉してみる」
「う、うん！」
あおいは船でみつけた盾で大きな魚を押し返そうと奮闘する。修は骸骨たちに対し毅然とした態度を見せる。
「俺たちは、『水底の民』に頼まれこの船を調べている。この船を、故郷に戻すことをその人は切望している」
必要以上に荒らしたりしない、と丁寧に説明する修。
すると、骸骨たちは何やら話し合う。その間にもあおいは盾で魚を入ってきたであろう穴へと押しやっていた。
（もし、敵対するならば……船外へ突き出すか、破壊か……）
そうするにしても、船の一部は腐食しているように見える。もしかしたら、他の場所で調査している人が被害に遭うかもしれない。そう思うと下手に動けないな、と彼は考える。
暫くして、骸骨たちはくるり、と背を向けその場を後にする。いつになく緊張した修は、思わずその場に座り込んだ。
「やっと出て行ってくれた……」
あおいも盾を手放し、その場にペタリ。二人は背中合わせになり、安堵の息を吐いた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2025年09月08日
- 参加申し込みの期限
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- 2025年09月15日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2025年09月15日 11時00分
