やきゅうしようぜ！！｜リアクション

やきゅうしようぜ！！

＜４回表＞

　守備に就く前に、志波は優木を呼び止めた。
「……手首、出して。痛いんだろ？」
「いえ、大丈夫です。志波先輩」
「いいから、出す！」
　志波は強引に、ろっこん『スイ・マー』で患部の痛みを緩和。
「念のため、キャッチャーは修くんと交代だ。よくやってくれた☆」
「……ですが」
　優木は困惑するが、志波は笑顔で彼の方を叩く。
「休もーぜっ！　あとは刀くんと修くんのバッテリーが何とかしてくれるって☆」
　そういうと、ようやく優木は納得したようで、無言でベンチに戻るのだった。

　ここからは投手は御剣、捕手は八神のバッテリー。
　御剣はここまでほぼ連日投げ込んでいたせいか、肩の調子が万全ではないが、
　この回、ヒット２本で抑えて無失点で交代。
　八神の打者への「ささやき戦法」もかなり功を奏している。
　一塁で守りについていた際に、相手チームの打者の癖を見抜いていた八神は、打者によって前進守備など積極的に多様。
　あとは御剣のスタミナがもってくれるかどうか、これに尽きる話だ。

　さて、ここから膠着状態に入り、一気に８回裏まで話は進むよ！