やきゅうしようぜ！！｜リアクション

やきゅうしようぜ！！

＜３回表：美しき虹色のパッションの攻撃＞

　７番、花椿涼太郎の打席が回ってきたが……。
「いやだなぁ～？　バットを振ったら髪が乱れるじゃないか！」
　打席で美しい（自称）ポージングをして見逃し三振。
「僕の美しさ、堪能できたかい？」
　ドヤ顔でベンチに戻る花椿を待ち受けていたのは、イライラしていたキャサリンの平手打ちだった。
「オマエ、タマツイテンノカ、スッゾコラー！！」
「アイエエエエ！？」
　そのままキャサリンにトイレへ押し込まれる花椿。
　その後ろを喜一が笑顔で後を追う。
　数分後、なんか悲鳴が聞こえた気がするけど、一切卑猥と暴力はないのであんしんです。

　花椿、死亡確認！（なお守備までには復活します）

「涼太郎が『転向（※誤字にあらず）』しちゃったみたいだよ、円ちゃん？」
「嫌な事件だったね……、真白ちゃん」
　白と桜庭は呑気に実況と解説者に明け暮れていた。
　……本題をひとつ、気付いてないんだろ？

　８番、モブキャラの佐藤タロウさん。
　この人も当然もれいびなのだが、それが日の目を見ることはないまま三振に終わるのでした。
　恐らくきっと、今後もろっこんが明かされぬまま試合が終わるかもしれない。

　さぁ、９番のキャサリンの打席。
　なんか肌のツヤが数分前と比べて段違いにテッカテカだけど、何があったかは聞かぬが仏だ。
　だがキャサリンがどんなにテッカテカになっても所詮は投手。
　打撃能力はほぼ皆無。
　亮の投球に呆気なく黙らされてスリーアウトチェンジ。
　なんとここまで、亮はノーヒットノーランを更新中。
　ただ、バッテリーを組む優木は手首を抑えて顔を歪めている。
「……優木。やはり、これ以上は無理だ……」
「よせ、新田。……これくらい、なんてことない」
　互いを思い遣るがあまり、ハリネズミのジレンマに陥りかけているバッテリー。
　これが４回以降にどう響くのだろうか？