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だらだらウィルス、感染拡大中!?
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●それぞれの戦い(4)
「腹減った!」「お腹すいた!」
山田 勘三郎
と
八神 修
の叫びが、綺麗に重なる。
叫びながら、勘三郎はのぼり旗の竿を振るい、修は右手に持った料理本で感染者をパカーン! と殴るのだ。
「安心しろ、峰打ちだ……ってやつかな? 本の角は使わない主義だ」
「そりゃいいが、その本見てると、益々腹が減るんだよな……」
修の手にした本の表紙には、お弁当のおかずが、ポップで可愛い感じに並べられている。
タイトルは『簡単! 猫でも作れるおいしいお弁当のおかず』だ。
勘三郎の声を耳に改めて本を見遣って、修は軽く肩を竦めた。
「旧市街の古本屋から自転車で帰ろうとした時に巻き込まれたんだよ。仕方がない」
それに、と、鮮やかな本捌き(?)でまた1人感染者を撃退しながら、修は言う。
「食欲は三大欲求の1つだ。中々の《パッション》なんじゃないかな」
「違いないな。だらだらしたいという欲望を打ち破る強力な欲望だぜ!」
食欲をパワーに変えて2人が戦い続けるうち、段々と、辺りの感染者の数が減ってきた。
彼らと、そして旧市街以外で戦う各々の、奮闘の結果だ。
「これでやっと、俺達も川添先生の相手ができるな」
手近にいる最後の感染者をぽかりとやって、修は苦笑した。
先ほどから、
楡宮 遠海
が懸命に話を聞き出そうとしているのだが、
「先生、何してるんですか?」
とゆっさゆっさされても、
川添 かおる
先生はむにゃむにゃと口の中で何か呟くばかりなのだ。
遠海の唇は、今や、ちょっと困ったみたいな感じに曲がっている。
(いくら川添先生が変わってるって言っても、こういう趣味はさすがに持ってないと思うんだけど……)
こういう趣味、というのは、『何の用事もなしにこんなところに来ていきなり寝っ転がる趣味』である。
「先生、先生」
とにかく詳しい事情を聞き出さんと、ゆっさゆっさを続ける遠海。
ふと、その傍らにしゃがみ込んだ勘三郎が、
「腹が減った! 俺は腹が減ったぞー!!」
と、川添先生の耳元で喚いた。
「むにゃ……うるしゃい……」
まだまだ寝ぼけた様子の舌足らずな声で、けれど川添先生が反応する。
実際、ろっこんを使った上に感染者達とも戦ったあとなので、ものすごく腹ぺこな勘三郎。
騒ぐ声は切実さを帯び、腹の虫もここぞとばかりに盛大に鳴いている。
「うう……も……てきたぁ……」
「? 先生、何ですか?」
「『うう、僕もお腹が空いてきたぁ』だそうです」
川添先生がもごもご言うのを、首を傾げる修に向かって遠海が通訳。
成る程、と、修も川添先生に呼びかけた。
「先生、おはようございます。こんなところでどうなさったんですか? どこかへ行く途中だったのでは?」
「……とか……し……に……てさぁ……」
「ええっと……『食パンとかの買い出し。親に頼まれてさぁ』です」
ふむ、と、顎に手を宛がう修。
(行動の強制は逆効果だな)
自発的に動きたくなるよう気持ちを誘導したいところだと、考え考え、修は口を開く。
「パンは今日の食事ですか? 香ばしいホットドックとか、野菜たっぷりのサンドとか、食べたくなりますね」
「やめて、くれないかなぁ……益々、お腹が空く……」
ようやっと、その場にいる全員に川添先生の言葉が聞き取れるようになってきた。
そしてまた、修の言葉に食欲を刺激されたのは、川添先生ばかりではなく。
「あーもう! 我慢できねぇ!」
叫ぶや、勘三郎は、荷物から取り出した大きなジャムパンに齧り付いた!
菓子パンのあの柔らかく甘い香りが、辺りにふわんふわんと広がっていく……。
「やーめーてーよー。ていうか、分けてくれないかなぁ? お願い、めちゃくちゃお腹空いてきたぁ……」
身を起こそうという努力は怠ったまま、切ないような声で訴える川添先生。
しかし、勘三郎は食べることを止めない。
ジャムパンを大変美味しそうにぺろりと平らげて、次いで、バナナにも手を出した。
よく熟したバナナの放つ、甘ったるい誘惑の芳香たるや。
「俺もお腹すきましたね。先生のお勧めは何ですか?」
「……今の気分は、完全にジャムパン……」
「先生、さっき通りがかったパン屋さん、開店50周年記念とかで今日一日だけの限定パンとか売ってますよ」
修が追撃し、それに、ここぞとばかりに遠海も続く。
迷子パワーが生んだ、貴重な情報だ。
「安売りもしてました。食パンのついでに、色々買ってみてはどうですか?」
――いま起きて買いに行かなきゃ、安売りも限定品も二度とゲットできなくなりますよ?
甘い言葉は、目前にぶらりと釣り下げられる美味しい餌のようなもの。
もう一押し! というところで、バナナも食べ切った勘三郎が声を上げた。
「ああくそ、まだ足りねぇ! 腹減った~!!」
「だから……僕も……お腹、空いたんだってばぁ……!」
勘三郎が、修が、遠海が見守る前で、川添先生が、遂に自ら身を起こす――!
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担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
ホラー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月11日
参加申し込みの期限
2018年06月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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