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刃紋~乱れる光に救いの手を~
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●
「その心がけは大変に立派だよ。売物への責任感は大切だね」
「ニヤ~~~~♪」
事情を伝え終えれば、聞いてくれた
八神 修
からそんな優しい言葉をもらってテレテレするにゃっぱち。
『けん』たちをどうにかしてあげたい、という思いからか、話終えるまでは必死過ぎて噛み噛みだったにゃっぱちも、終始友好的で穏やかな笑顔にて頷いてくれていた修のおかげで、今やすっかりリラックス状態。
顎すらゴロゴロ鳴らして、修の撫でるままに任せている始末である。
動物、とくに猫に関して言えばその手はもはや神業の如く(※猫視点)。にゃっぱちがふにゃふにゃするのも、無理もないと言えよう。
「さて。このヒビや錆の浮いた剣、鍛刀場に飛ばされるんだよな?
とりあえずこの剣が落ち着くだろう環境で話を聞いてみようと思うけど……心配なら付いて来るかい?」
「うニャ!」
心配というより離れがたいのでは、な勢いで頷くにゃっぱちにクスリとしながら、修は柄を握りしめ思念の中へと沈んでいった。
◇◇
「……ふ、む……つまり、刀としての本分はもう全うした、と」
鍛刀場の中を確認した後、修は宣言通りまず座布団の上に座り込み、当の打刀も正面の座布団に鎮座させれば根気強く話を聞いていた。
望みが曖昧である以上、易々と鵜呑みにするわけにはいかない。
この刀にも刃生を選ぶ権利があるのだ、と命あるものと対等に扱うように。
武器としてどう生きてきたか、
心残りはないのか、
何をしている時が一番楽しかったか、
前の主人との思い出は……等々。
突如、腹を割ってじっくり話す姿勢満々な修に、ほほほんとうにもう充分生きて……と小さくどもる声音を響かせていた打刀だったが(どうやら物凄い控えめな性格の模様)。
相槌や返答は最低限に、あくまで話しやすいように会話を導いてくれる修の対応の甲斐あって、すっかり己が刃生を丸裸にされていた打刀である。
「聞いた感じ、何かを恨んでるわけでも、やり残した事があるわけでも無かったか」
分かったのは、この刀は人間が好きなのだという事。
戦で人を斬る際も、視点が持ち主のことだけでなく敵のことすら気に留めているふうだった。
ならば……と暫し思案した後、修は一つの案を伝えてみる。
「奉納されるに十分な立派な刃生だ。ただそれだと、神棚や白木箱に仕舞われたままになる。
どうだろ、刀としての『斬る』という役目は失うけれど、ずっと人を見守っていられる美術品として新しく再生する、というのは」
勿論、他に希望があれば遠慮なく教えてほしいと付け足して。
打刀は即答するように、キラリとヒビの無い刀身部分を輝かせた。
―― 良かった、納得して自身の生を選べたならそれが一番だ。
修も嬉しそうに微笑んだ後、さてじゃあ大仕事だな、と立ち上がる。
知識は十分に頭の中に満ちている。あと必要なのは、時間と体力と……人手。
「にゃっぱち、手伝ってくれないか?」
「ニャ? オニャっちにも出来ることなら、なんでもするニャー!」
まさに猫の手、確保。
損傷した刀を再生することすなわち、本来の強靭さや元の刃紋は失われ、ほぼ全く別の刀になるのと同意。
それを理解した上で、修は丹念に損傷箇所とその深さ、特に大きなヒビと刀身本体の歪みを調査して。
少しでも、刃として使えるところまで、新たな刃紋が出来る部位を残して、細かいキズは磨き上げた。
あまりにも大きなヒビは位置をみて、出来上がりの刀の姿を想像しながら潔く切断しては、断面も見つめる。
作業中に出てくる鉄クズや藁などは、にゃっぱちが修の邪魔にならない程度にしゃかしゃかとお掃除しどけてくれた。
結局思念の中とはいえ丸十日かけて、修とにゃっぱちはようやく新たな打刀、もとい、短刀を完成させた。
拵えも近くに住んでいた専門の職人に作ってもらった、白地に黄色い糸が模様織り成し巻かれた物。
研ぎ師にも出会えれば、砥いでもらう最中アドバイスもらい、紹介してもらった金工師に新たな刃生を祝う意味で刀中に彫刻を彫ってもらった。
「本来、利剣は不動の心の意で戦に繰り出す剣に無事を祈る意味で彫るものだけれど。
君はもっと堂々としていいと思う。持ち前の優しさはそのままで、ね」
そんな修の気持ちを受け取った打刀改め短刀の刀身には、利剣彫刻、と、そこに小さく寄り添う猫のシルエットな彫刻が。
「すごいニャー! これなら、すぐに新しい持ち主見つかるニャ!」
「もし見つかって、どこかに飾ってもらえたら……俺もその姿を見てみたいな」
すると短刀が修へと音を囁く。音色を受け取った修が、少し目を丸くした。
「え? それでいいのか?」
「ニャニャニャ?」
「えーっと、な……」
修は短刀の言葉をにゃっぱちへ、包み隠さず教える。
この短刀が、修は持ち主になってくれないのか、と問うている事を。
「とーかこーかんさえしてくれれば、オニャっちは大歓迎ニャ」
びしり、と親指肉球を立ててキメポーズしてきたにゃっぱちへ、修は苦笑いを向けつつどこか頬を綻ばせた。
『じゃあとっておきのマタタビを用意させてもらうよ』、そう伝えたところで、周囲が揺らめき気付けば十日前の、にゃっぱちと出会った日の夕暮れ時な景色の中に短刀握りしめ立っていたのであった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月09日
参加申し込みの期限
2018年02月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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