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刃紋~乱れる光に救いの手を~
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●
まるで漫画かゲームで見た事のあるような、あからさまな暗黒城。
入ってみれば案の定ダンジョンであった何度目かの曲がり角に、各々の剣を腰に下げた
源 竜世
と
タイラ・トラントゥール
の姿が。
「うらぎり者に負けねえようにしながらま王を倒せばいいんだな! やってやるぜ……!」
曲がった先に重々しく禍々しい扉があれば、いよいよか! と意気込んだ竜世が声を上げた。
が、いつもならば先走る彼にツッコミという名のブレーキをかけているタイラからは、何の言葉も発せられない。
打って響く言い合いにすっかり慣れていた竜世も、何か違和感に気付き自然とタイラの方へと振り返った。
直後、冷たい刃の感触が風と共に頬の真横を突き抜ける。
反射的にかわした刃の手元、仲間であるはずの彼が温度の無い表情でそこに立っていた。
「って、タイラ!? お前何やってんだよ!?」
「ここから先へ行かせる訳にはいかない」
あまりに唐突に切りかかって来たタイラの剣を、自身の身の丈程ある勇者の剣で受け止めて。
その瞬間、タイラの持つ剣と己が剣から、悲痛な叫びにも似た音が竜世の脳裏に響き渡った。
「剣たちが……泣いてる? もしかして……うらぎり者ってのがタイラなのか?
んなバカな話があるかよ! コイツは! そんなことしねえ!
おいタイラ! おまえ聞こえねーのかこの剣たちの声が!」
「ボクは魔王の僕だ! お前など知らない!」
吐き捨てるように紡がれた言葉に呼応した冷えた露草色の瞳が、射るように自分へと向けられれば竜世の顔が辛そうに歪む。
―― ま王の呪いでうらぎり者にされた剣と、仲間のうらぎりでま王を倒せなかった勇者の剣……
オレたち以外の誰かが来て、タイラと一緒にそいつの洗脳解いて、
そんで……ま王を倒せばいいんじゃ、なかったのかよ……っ ――
相手の剣を見据えたまま、唇を噛み締めて。
「目ぇさませよッ……このバカ!! 正気じゃねえならオレが絶対連れ戻してやる!」
竜世は力で剣を押し返しながら叫んだ。
力では劣ると踏んだタイラの口元から、舌打ちの音が聞こえれば竜世は更に相手へと一歩を踏み出す。
「いつものタイラの鋭さはどうしたんだよ! そんなんよりバルティーグルの方がにあってんぞ!」
「煩い! わめくなっ。ボクを惑わすつもりか!?」
諦める事無く、攻撃の合間合間にしつこく自分へ言の葉降らせる竜世の、あまりにその輝きを真っ直ぐにぶつけてくる瞳から、タイラは無意識に逃れるよう目を逸らした。
―― 知らない、こんな奴は知らない……だが……なぜ、だ……どうして………。
剣を交わらせた時から覚えた既視感。
それは剣同士を打ち鳴らす程、徐々に強くなっていくのをずっと感じていた。
勇者の声が、倒すべき敵の声が、頭に響いて痛みすら伴うのを、振り切るようにまた剣をぶつける。
勇者……敵……そのはずなのに胸がざわめくのを止められなかった。
煩ワシイ ナラバ 消シテシマエバ イイ
頭の奥から別の声がした。とても心地よく、自分を誘導してくれるような深淵に沈む低い声が。
タイラは身を委ねるが如く、無意識に首を縦に動かして。
次に竜世が攻撃をしてきた瞬間、渾身の一撃を当てようと腰を落とし身構えたタイラの、死角となる真横の通路から何かが飛び出してきたのを竜世は捉えた。
それが何なのかなど考えていなかった。
ただただ、明らかだったのは『それ』が放つ殺気。動きを止めたタイラ目掛けた『それ』。
頭で考えるより速く、竜世は咄嗟に地を蹴ってタイラと『それ』との間に割り込むようにして飛び込んでいたのである。
―― なに が 起き た ……? ――
氷露草の瞳の中で、それらはまるでスローモーション再生されたかのように映し出された。
突っ込んできた竜世を見て剣を低くし構えた、矢先、相手は自分では無く自分の真横へ突進したのだ。
動きを追った視界に次に映し出されたのは、崩れ落ちた小柄な体と鮮血。
瞬間、タイラの心を侵蝕していた闇が激しい拒絶反応に押しつぶされ、そして、
「『竜世』ッ――!!」
タイラは無我夢中で叫ぶ。剣を振う。倒れた勇者を守るように。
竜世を襲った『それ』は、異形の形をした魔王の配下である獣。そう認識することすらしないまま、タイラはその獣を剣で貫いていた。
クリアになった視野と心が、全ての状況を伝えてくればタイラは慌てて竜世の身体を抱え込む。
「お前! ボクのライバルなんだろう!? こんな所で死ぬなんて許さないぞ……!」
言葉とは裏腹な、あまりに必死で、今にも泣き叫びそうな言の葉。
すると、二人の絆が導いた新たな運命を見届けた勇者の剣と、その仲間の剣が、タイラの言葉に応えるようにして淡く光り輝き出す。
目を見張ったタイラの腕の中で、優しい光に包まれた竜世の傷が、徐々に癒されていくのに気が付けば、氷が融け温度戻った露草色の瞳に安堵が浮かんだ。
それもほんの束の間。
呪いが打ち砕かれたのだと知った魔王の命か、すでにタイラと竜世を数多の魔物が取り囲んでいたのである。
まだ意識の戻らない竜世を、労るようにそっと横たえてから。己が背で守るように魔物の群れとタイラは対峙する。
「ボクを怒らせた事、存分に後悔するがいい」
操られていた時とは違う、それ以上な、冷たい中に怒気をはらんだ声色を紡いだ瞬間にもう、タイラは横一閃に魔物2匹を切り裂いていた。
許せないのは敵、そして……自分自身。
乗っ取られてしまった己が弱さや、いつも隣りを歩いていた温もりを傷つけてしまった不甲斐なさ、その憤りたちを全て敵へぶつけていく。
―― あいつが寝ていてよかったのかもしれない……。
自分を皮肉るようにタイラは口の端を上げた。
今の自分は、あまりに残酷で容赦なく、二度と歯向かわぬように徹底するが如く敵を叩き潰し屠っている。
……こんな姿を見たら、何と言うだろう、言われるだろう。
―― 一体何を考えているんだ。
最後の一匹を仕留めたところで、思考を振り払ってタイラは再び竜世の下へと駆け寄った。
スヤスヤ……☆
普段であれば、呑気な寝顔に呆れていたところかもしれない。
しかしまだタイラの目には、先程まで床に深紅を絶えず流していた傷ついた姿が鮮明に思い出されて。
竜世の容体が問題ない事を改めて確認すると、心配げにその傍らで目覚めを待つ。
「……いつまで寝ているつもりだ、このトリ頭め……」
傷は治ってもまだ血のこびりついていたその頬を、拭うように指先で触れた。
あたたかい……。
濡れた互いの身体を温め合った時のような、また少し違うような、指先の温もりが全身に満ちて心がほどけていく、そんな感触。
トリ頭のくせに。
むにっ。
加減して、その触れた頬をつまんでみる。
すると、寝息を立てていた竜世が身じろいだのを見て、タイラはパッと手を離した。
「……ッぁ、ここどこ……って! タイラは!?」
「怪我をしたのに急に起き上がるな! このバカが!」
「お……?」
勢いよくがばりと起き上がった竜世の姿に、心から安堵するもその琥珀の瞳と視線が合う前にすぐに取り繕って、タイラは声を張る。
いつも通りの、口うるさいいつものタイラ。
『そもそもなんであんな無茶をした!』とお説教に入り始めたのを、しばしキョトンと見つめる。
「こういう時のためのフレイムチャージじゃないのか!? どんだけ鈍いんだ!?」
「ちょ、いやそれオレの技じゃないからな!? オレのスターライトナイトの技だからな!?」
「そんなこと分かってる! まだ寝ぼけてるのかさっさと起きろ!」
「起きろっつったり起きるなっつったりどっちなんだよ」
無茶言ってんのどっちだよと思うも、竜世にも声を荒げるタイラの、熱の籠った言葉と気持ちが読み取れた。
それだけ心配と動揺をしているのだと。
更に言葉放とうとしたそのタイラの耳に、温かな声が響く。
「へへ……いつものタイラだ」
「っ……!!」
くしゃりと破顔した表情とその不意打ちな言の葉に、悪態と文句を並べようとした口が完全に言葉を失う。
プライドとか見栄を張ろうとするタイラの心から、緩やかに力が抜けていった。
「……迷惑をかけて、悪かった……」
元々は操られてしまった自分が心配を掛けたことを思うと、後ろめたさも後押しすればタイラの唇が素直にそう呟いた。
バツが悪そうに、それでも彼にしてはとても珍しい言葉を向けてくれたことに、竜世も嬉しそうに笑顔で返す。
「さってと」
「お、おい、本当にもう動いて大丈夫、なのか」
「ん、どこも痛くねーし、まだまだ体は動く」
―― タイラがもとに戻って安心したけど、そうだよなこれで終わりじゃねえんだった。
竜世が見据える先、重厚な扉を目に留めればタイラも表情を引き締めていく。
「そんじゃ世界へーわのためにもう一戦だ! 今なら負ける気がしねえ。行こうぜ、タイラ!」
再び握った勇者の剣で扉を差しながら、決して怯むこと無い心のままに言葉を口にする竜世。
タイラも剣を握り直す。真っ直ぐに伸ばされた勇者の剣に、一度交わらせるように カキンッ と重ねて。
「魔王め、首を洗って待っていろ。この借りはきっちりと返させて貰う」
正しく交わり打ち鳴らされた剣たちが、二人の手の中で喜びの光を放つ。
きっと、この二人なら。
剣たちから見たタイラと竜世の地に伸びるシルエットが、どこか、互いの鉤爪を交えた竜と白虎のように見えた気がした。
委ねるようにして、二つの手が一緒に扉を押すのを見届ける剣たちの意識を感じれば、竜世とタイラも視線合わせ力強く微笑み合うのだった。
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3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
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10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月09日
参加申し込みの期限
2018年02月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月16日 11時00分
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