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我楽多堂の四季彩インク
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「これは……」
ゴシックなドレスを身に纏った
三宅 葉月
の手には、
一本の白い羽ペンがあった。
その光景だけを見れば、
まるで西洋の絵画のように計算された美を感じるものもいるだろう。
ただし、ここは寝子島旧市街。参道商店街のど真ん中だ。
そう、葉月は今しがた我楽多堂から出てきたところだった。
我楽多堂を後にして、葉月はゆっくりと寝子島内を歩く。
その表情はどこか物憂げな、夢でも見ているかのような頼りなさを感じさせ、
ある種の近寄り難さを醸し出していた。
しかし、葉月本人はそんなことを気にした風もなく、
華奢な指先で白い羽ペンを弄びながらゆったりと優雅に、
しかし確実な足取りで、寝子島内でも一番自然の多い場所……九夜山へ向かっていた。
晩春から初夏へと季節が駆け抜けるこの時期、
寝子島の自然は夏へ向けてさまざまな緑色に溢れるようになる。
森全体の空気に漂うフォレストグリーンは言うに及ばず、
常緑のエバーグリーン、春を越えて落ち着きを身に着けたサマーグリーン、
まだ芽吹いたばかりの若葉が誇るスプリンググリーン。
四季の移ろいが織りなす緑色のコントラストの中で葉月が選んだのは
幼いというには年嵩で、大人というには若すぎる、
この移ろう四季の一瞬のうちに失われてしまいそうな成長途中の初夏の葉の色だ。
そっと掬い取るようにしてペン先を浸せば、
白かった羽がみるみるうちにエメラルドグリーンに様変わりしていく。
羽がエメラルドグリーンに染まりきったことを確認すると、
葉月はそっと切株に腰掛け、手にしたハガキにさらさらとペンを走らせる。
時折、そばにある草木や花々から色を拝借し、苦も無くペンを走らせる姿は
さながら森に棲む高貴な精霊にも見えなくもない。
手にしたハガキに描かれたのは、どこか懐かしい、
しかしおそらく誰一人として目にしたことのない幻想的な風景だ。
深い森の中に迷い込み囚われたようにも、
深い森に呼ばれ共存しているようにも見える。
長い年月をかけて、深く佇む森は静かに寝子島を包み込み
次第に島をあるべき姿に作り変え、あるいは戻していく様子。
ここに描かれているのは寝子島だが、
葉月はおろか世界中の誰も知らない新しい寝子島だと言えるような
そんな幻想的な風景を完成させた。
葉月の夢見るような瞳が、自身の描いた絵にどんな感想を抱いたのかは伺い知れない。
ただ、ぽいと放り出してしまわないところを見れば、まずまずの及第点ではあったようだ。
興が乗ってきたのか、葉月はそのまま続けてもう一枚のハガキにもペンを走らせた。
今度の題材は、先ほどよりもさらに浮世離れした風景に仕上がっていく。
葉月はその空想が赴くままに、
誰も見たことのない幻想の森をまるで見たことがあるかのように再現していく。
緻密で繊細な筆運びには一片の曇りもない。
緑に緑を重ね、木の影には緑を落とし、緑色を馴染ませるために緑色を間に挟む。
わずかな緑色の違いを見抜く審美眼は、
一枚のハガキの中に深い奥行きと物語性を感じさせる
独特の世界観を描き出した。
切株に腰掛けた葉月が手を止めたのは、
二枚のハガキに自分の世界観を表現し終えた時だった。
葉月は、手にしたハガキに描かれた世界を見つめ、ひとつ小さく頷く。
そうして描いた絵は持ち帰り、自室にて飾って保管することにした。
もしかしたら、自分も気づかぬうちに消えているかもしれない。
もしかしたら、いつか気が変わって破り捨てるのかもしれない。
それでも、よかった。
ただ、しばらくは手元において生活していたい気分になったのだ。
理由は全くわからない。
ただ、描かれた森を見ていたら、そこに引き込まれそうな気分になるのだ。
自分で描いた絵とはいえ、他の絵、ましてハガキサイズではめったに感じない気持ちに
あるいは、興味があったのかもしれない。
そいいことか悪いことかはともかく、その絵に強い引力のようなものが宿ったのはたしかだ。
それが、四季彩インクのなせる業なのか、葉月の腕前があがっただけなのか、
あるいはその両方なのか。
葉月には、見当もつかないのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
白丸 あこ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年01月31日
参加申し込みの期限
2018年02月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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