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我楽多堂の四季彩インク
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四季彩インク、って、どういうことなんだろう。
小山内 海
は、今しがた買ったばかりの羽ペンを何気なく空にかざした。
すると、白かった羽根は見る見るうちに空色に染まり、
気のせいか、ペン先まで空色のインクが滲んでいるように見える。
試しにハガキの裏側をペン先でちょんっとつついてみれば、
頭上の五月晴れの空の色をした点が、
ハガキの裏にぽつんと打たれたのがわかった。
この筆は、四季の色を映せる筆なんだ!
この筆、すっごい面白い!
そう気が付いた海の瞳は、賞賛と好奇心できらきらと輝いていた。
試しに持っていたスケッチブックに線を引いてみるが、
そちらにはひっかいたような跡が残るばかりで、
空色はおろか、水分を含んだ様子さえみられない。
どうやら、専用のハガキにしか描けない、特殊なインクらしい。
海は、手にしたハガキを再度見下ろした。
元々絵を描くのが大好きな海は、この面白いペンがあれば
スケッチブックの一冊や二冊くらいなら
あっという間に埋め尽くすこともできそうな気がしていた。
しかし、手元にあるのは二枚だけ。しかも、ハガキサイズだ。
さて、こうなると何を描こう。
ハガキ二枚分しかないのが、本当に残念だなぁ。
溜息を吐いて、手にしたペンとハガキを交互に見る。
初めは、寝子島の風景を描こうかと思っていた。
五月の、春から夏にかけての寝子島の
移ろう四季を紙面に閉じ込められたら、きっと楽しいと思ったのだ。
でも、触らないと色が取れないから、
広い風景を描くのにはあんまり向いてないのかな。
風景画を描く時の、どこか高台に登って全体を見渡す手法は
このペンの特性には合わない気がした。
そして専用用紙のサイズも、
寝子島の広大な自然を描くにはあまりにも手狭すぎる。
風景画を描くという第一案は早々に却下して、
海はどうしようかとあたりを見回した。
五月も半ばの寝子島には、
今この時を待っていたとばかりに賑やかに春の花が、
そして、少し早すぎたと照れたような夏の花がまばらに咲いている。
よし、決めた。
スケッチブックにハガキを挟み込み、海は商店街を後にした。
商店街を出て、旧市街を後にした海が目指すのは
寝子島で一番自然が多い九夜山だ。
しかし、ただ真っ直ぐに九夜山を目指すわけではなく、
歩きながらも道中出会った花々にペンで触れ、
色をもらってスケッチをしていく。
茎や葉っぱ、萼や花弁の一枚一枚に至るまで、
全て目の前の花から色をもらって描き上げる。
ひとつひとつは小さな花だが、
海が丁寧に一輪、また一輪と描き上げていくたびに
花々描かれた花々が心なしか活き活きとしてきているようだ。
九夜山の登山道を登って行けば少し高さがあるせいか、
市街地では旬を過ぎて見かけなくなってしまった春の花も
遅咲きのものがまだ少し花をつけていた。
もちろんそれらも丁寧に一輪ずつ、色をもらってはスケッチしていく。
そうして足を留めながら登山道を登り、
少し開けた休憩ポイントに辿りつく頃には
一枚目のハガキには見事な花畑が描かれていた。
一輪一輪、どれも微妙に色合いが違っていて、ひとつとして同じものはなく
それでいて、その花を目にした時と全く同じ色で描かれているのだ。
市販の絵具ではこうもいかないと、
海はしばらく、自身の描いた花畑の面白さに浸っていた。
一枚目が花畑になったので、次は二枚目に取り掛かる。
せっかくここまで登ってきたのだし、と、今度は木の絵を描くことにした。
ちょうど良い木陰があったのでそこに座り、
時折周囲の木の幹や葉っぱから色をもらっては、今の自分に見える景色を描いていった。
固く古い葉の緑は深く濃い緑で、反対にまだ若い葉は柔らかそうな黄緑色だったり、
木の幹の茶色も場所や種類、日の当たり方によっても違っている。
いつもはその微妙な差異を表現するのに苦心したりもするのだが、
今日は見たまま、ペンと指先の赴くままに色を乗せられるのが
なんとも不思議な感覚だった。
夢中になって描いている海の頬を、五月の爽やかな風が撫でていく。
ふと気づけば太陽の位置が変わったのか、
海の上にはきらきらと控えめな日の光が降り注いでいた。
……気持ちいいなあ。
あ、木漏れ日の色ってとれないかな?
木漏れ日の気持ちよさに思わず目を細めた海は、ふと思い立って、
手にしたペンを木漏れ日にかざしてみた。
一瞬、真っ白な羽根には何も変化がなく見えたが、
よく見れば、ごく薄いたまごいろに変わっているのがわかった。
木漏れ日って、こんな色なんだね。
結構、かわいいかも。
せっかくなので木漏れ日の色も、光の加減を表現するために木々の絵に乗せて
出来上がったのは九夜山の木々のポストカードだった。
夏に向けて緑色が濃くなっていく直前の、優しさと強さが混じりあうような木々の表情が
我ながらよく描けた、とまさに自画自賛する。
次は、このペンに頼らずに見たままの色を描けるようになろう、と。
海は大好きな絵への気持ちを新たにして、
描けた絵をいつも持ち歩いているスケッチブックに挟んだ。
こうしておけば、いつでもこの絵を描いたときの気持ちが思い出せると思ったのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
白丸 あこ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年01月31日
参加申し込みの期限
2018年02月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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