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我楽多堂の四季彩インク
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四季彩インク。
既にこの一単語のみで、
椿 美咲紀
は心躍るような期待を抱いていた。
自宅でガーデニングに親しみ、
四季の移り変わりを楽しみ慈しむ美咲紀にとって、
四季を表せるインクというのはまさに
探し求めていた逸品といっても過言ではない。
そして美咲紀にとって四季を身近に感じさせてくれる
何よりの指針は、季節に合わせて咲き誇る花々だったのだ。
美咲紀が寝子島の自然から色を採ろうとするときに、
真っ先に花を思い浮かべるのは当然のことと言えた。
早速自分の理想の色を探して、美咲紀は探索の旅へと出発した。
「今は色々な花が咲いてるし、緑も豊かでいろいろと迷いますねぇ」
そう呟いて、美咲紀はきょろきょろとあたりを見回した。
元々寝子島は自然が多い場所ではあるが、
五月のこの時期は特に皆元気が良く、
あちこちで花が咲き木々が芽吹く姿が見られるので
どうしても目移りしてしまうのだ。
あの花も、この花も、と眺めて回っているうちに、
美咲紀はとある一軒の邸宅の前にたどり着いた。
赤の他人の邸宅ではあるものの、その庭を囲む生垣には
鮮やかな紅色のサツキの花が見事に咲いていて、
美咲紀はおもわず吸い寄せられるように邸宅の庭に近づいた。
紅色の花が咲き誇るサツキの生垣。
満開のサツキの花はよく手入れがされていて、
五月の暖かな陽光に嬉しそうに身を任せている。
視線を少し移動させれば、
深い緑の葉が生い茂る生垣もまた、丁寧に刈りこまれているようだ。
病気にかかっている様子も、虫に食われている様子もない。
「綺麗に咲いていますね~。凄いなぁ」
余程大事にされているのだろうと思えば、自然と言葉が口をついて出てくる。
綺麗に咲く花をかわいがる気持ちはもちろんだが、
そこまで花を大切にしてくれている邸宅の主への称賛と感謝の気持ちもこもっていた。
美咲紀自身も花を育てるからこそ、
このサツキの花がどれだけ愛されているか分かろうというものだ。
それを感じたからこそ、美咲紀は、この花の美しさを紙の上に残しておきたいと考えた。
幸い、ペンに色を採っても花や周辺の環境に影響はないということだ。
それでも細心の注意を払い、花を傷つけないようにそっとペン先を花弁に浸す。
白い羽は見る見るうちにサツキの花の鮮やかな紅色に染まり、
美咲紀はその色を使って目の前の美しいサツキの姿を紙に写し取っていく。
枝や葉の少し固い色合いの中に、ひときわ輝く柔らかな花弁。
目で見た物をそのまま紙写し取ることの、なんと難しい事だろう。
それでも美咲紀は花や生垣の枝葉の色を少しずつ貰って、
丁寧に丁寧にサツキの絵を仕上げていった。
「どうでしょう、かわいく描けたんじゃないでしょうかっ」
機嫌よく描き終えたハガキを鞄に大事にしまうと、
新たなモデルを探して、美咲紀は再び街をさまよい始めた。
次に通りかかった別の邸宅の庭には、少し紫がかったピンク色の芍薬が咲いていた。
まるで豪奢なフリルのように重なりあった花弁が、楽しげに五月の風に揺れている。
その姿がまるで、私達の姿も描いて、私達のインクも貰って、と笑いかけているように見え、
美咲紀は思わず芍薬の花の目の前で立ち止まった。
一度立ち止まってしまえば、その優美な姿から目を離すことは難しい。
結局、美咲紀は芍薬の花たちの誘惑に負け、
二枚目のハガキにその美しい姿を描くことにした。
しかし、待ってましたとばかりに揺れる花弁にペン先を浸し、
華やかな色を貰ったは良いものの、
紙に向かってしばらくして美咲紀は、芍薬の花を絵に描くことの難しさに頭を抱えていた。
まるで貴婦人のドレスのようにふんわりと広がる花弁や、
すらりと伸びた茎、瑞々しく広がる葉を絵で表現するのは、
サツキを絵に描くのと同じくらい、いや、それ以上に難易度が高かった。
世の芸術家たちはなんて素晴らしい目と腕を持っているのだろう……と噛みしめても
目の前の芍薬の絵が完成するわけではない。
美咲紀は気合を入れ直して、再度紙にペンを走らせ始めた。
絵のうまさよりも、この丹精込めて育てられた芍薬の美しさを、その魅力を、
出会った時の感動を見た人の心に伝えられる絵になればいいと思いながら。
「……できたっ!」
出来上がった芍薬の絵を、先ほど描いたサツキの絵と並べて眺める。
さすがに画家並み……とはいかないが、
春の花の魅力をうまく引き出せた絵になったように思う。
ハガキがなくなり、ペンももう使えなくなってしまったけれど、
このペンで描いた春の魅力は、次の、そのまた次の春にも受け継がれていくと良いなと思う美咲紀だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
白丸 あこ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年01月31日
参加申し込みの期限
2018年02月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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