this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
開店! 写真館 Recollection
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
■奥底の感情
無表情に、無感情に。
哀坂 子夜
は寝子島の街を静々と歩いていた。
通り過ぎる子供達の笑い声。今夜の晩御飯の献立を考え、眉間に皺の寄る主婦。
子夜の赤い瞳はそんな人々の様子を捕え、分析する。
(楽しさ、悩み)
おおよその人々には、感情がある。
それは子夜も理解はしている。
だが、子夜自身が壮絶な過去を過ごしたことから、その『感情』というものを自分のものとして融合することが出来ずにいる。
そんな中、一軒の店の前で子夜は一人の男性に声をかけられた。
「おねーさん、超美人っすね~!!」
しかも和服が超似合うし! と声を上げる男性。
写真館リコレクションでバイト中の
紗雪 幽
が人懐っこい笑みを浮かべながら子夜へと声をかけた。
耳元に光る赤いピアスが印象的だ、と子夜は思う。
「何だい?」
話しかけてきたからには、きっと何か用事があるのだろう。容姿を褒められハイ終わり、ということはない、と子夜も理解している。
「実は! 今、この写真館でジューンブライドのモデル募集してるんすけど……おねーさんの花嫁姿とか超綺麗だろうな~って!」
ニッコニコの笑顔を見せる幽の姿
「ジューンブライド……花嫁姿、かい」
「そうっっす!」
力強く頷く幽。そんな彼の眼差しを正面から見返して
「私に、相手は、いないよ」
「え、マジっすか。おねーさんこんなに綺麗なのに!」
「恋、というのが、解らなくてね……どんなもの、なのかな?」
感情のないまま、子夜が首を傾げる。
哲学的っすね……! と己の感情を思い起こしつつ、どう言葉にしていいものか悩む幽。
「……あら、幽くん。これまた美人さん捕まえたじゃなーい!」
幽が恋について考えていると、不意に店のドアが開き。店主である理子が顔を出した。
「あ、理子さん。恋ってなんすか!?」
「は? そんな昔の感情覚えてないわよー。それより! 美人なお姉さん、花嫁衣装着て写真撮らない? 絶対似合うわよー!」
「……おや、実際に結婚するのでは、ないのかい?」
「あら、幽くんてば出会い頭にプロポーズ? 最近の高校生はもーダイタン☆」
「違うっす」
理子に即座にツッコミを入れ、改めて子夜にバイトの説明をすれば。
「撮影のモデル、と言うのだね」
子夜自身、撮影のモデル経験は未経験である。
寝子ヶ浜ビーチ☆スター賞に輝いたこともあり、記念撮影等の経験はあるが、それを仕事としたことはない。
「花嫁衣装に着替えて、写真に写る……」
噛みしめるように子夜が呟いた。YESの言葉が聞けるのか、理子と幽が息を呑めば。
「それは、命令かい?」
子夜が感情の色が見えない瞳で二人を交互に見つめた。
「命令なら、従う、よ。……どちら、だい?」
幽と理子はお互いに顔を見合わせ……そして、子夜へと視線を戻し、同時に口を開いた。
「「 命 令 で す !」」
店の衣装室に入れば、そこには沢山の種類のウェディングドレスが並んでいた。
ドレスを一瞥し、子夜は無意識に白無垢へと手を伸ばす。
それは子夜が普段着物を着慣れている、ということもあるだろう。
「あら、やっぱり子夜ちゃんは着物がお好きなのかしら?」
理子が笑みを浮かべ子夜の様子を見守る。
「……花嫁衣装には、様々なタイプがあるのだね」
「そうよー。ドレスが着たいがために二度結婚する人もいる位だし!」
サラッと冗談を言う理子だが、子夜は信じてしまいそうな気配だが。
「そうか。だが……」
子夜は己の着物の帯を解いた。スルリとその肩から着物が床へと落ちる。
露わになっていく子夜の肌の露出。
いつもの理子だったら
「やっぱ若い子の肌は張りがあってピッチピチでいいわね~!」
等と軽口を叩くものではあるのだが。
「こんな身体では、見栄え。というのがしないの、だろう?」
自嘲でもなく、ただ平坦な声色で子夜は言葉を紡ぐ。
子夜の身体に残る、無数の傷痕。
理子は思わずその傷に見入った。
一朝一夕で付いた傷ではないだろう。刀で切られたかのような傷痕は、子夜の身体中に数え切れぬほど刻み付けられている。
「よく解らない、けれど。一般ではそんな意見が多いのは、解る、さ」
そう言う子夜の声や眼差しは、相変わらず無感情で。
だけれど、子夜の眼差しが。白いウェディングドレスの方へと向いていることに理子は気付いた。
「よっし、子夜ちゃん。今日はウェディングドレスで行こう」
子夜が理子へと視線を向ける。やっぱり、その眼差しは何を想っているのか理子には解らない、けれど。
「子夜ちゃん、これは命令よ」
ニッ、と笑みを見せる理子。命令、という言葉にコクリと首を縦に振る子夜だった。
手早く理子はメイク道具を用意し、子夜のその身体に丁寧に粉を纏わせる。
デコルテを中心に、念入りに子夜の肌に合うようにファンデーションを伸ばして行き。
レースが多用された純白のウェディングドレスはふんわりと華やかで。適度に露出のあるデザインを、子夜は見事に着こなしている。
「うわー、やっぱめっちゃ綺麗っすね~!」
着替え終わった子夜の姿に幽は声を上げた。
褒められたところで子夜は相変わらず感情を見せないが、幽は子夜の傷痕に気づいてない様子であることに、理子はこっそり安堵の表情を見せた。
「……これが、出来た写真、だね」
撮影が終われば、理子はとても良い写真が撮れた、と喜んでいたが。子夜自身にはそんな実感もなく、ただいつもと違う雰囲気の己の写真だ、と表層的には思う。
「貰っておく、よ」
後日、子夜の部屋にウェディングドレス姿の写真が飾られることとなる。
子夜の意識できない心の境域で、芽生えた感情。
その感情は、未だ彼女の意識と表情に現れることはない。
(なぜ、飾りたい、と思ったのか)
トロフィーと共に、己のドレス写真を子夜は無表情で見つめる。
深い雪の中からでも、新緑が芽吹くように。
己の奥底で何かが疼く気配を、微かに感じた子夜だった。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
開店! 写真館 Recollection
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
金原りく
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年01月28日
参加申し込みの期限
2018年02月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!