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ぐらぐらプレゼンツ・ファイナル脱獄ゲェム!
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【まっくら部屋】
「さあっ、ふたりとも! 気合入れていこうね! おーっ」
しゅば! と突き上げた拳。
楽しいイベントに浮かれがちな
七夜 あおい
の顔を眺めているだけで、男性陣おふたりの胸にも自然と、元気が湧いてきます。
「そうだな。せっかくだから、楽しんでいこう」
クールな
八神 修
も、やる気じゅうぶん。謎解きの類は得意分野ですし、なにより隣には彼女がいます。
「次はどんな部屋だろう。協力して脱出できるといいね」
鴻上 彰尋
は目の前の扉を指差しつつも、かたわらのあおいの存在を意識せずにはいられません。
ショッピングパーティー『ぐらぐら』の、最後を締めくくるイベントです。随所で見られる演出にもスタッフの意気込みが感じられまして、確かにあおいの興奮もやむなしといったところでありましょう。そしてもちろん彰尋も修も、今日はとことんまで彼女に付き合うつもりなのでした。
「なにが出るかなあ? ちょっとキンチョーしちゃうね!」
ほんのりと朱に染まったあおいの頬に、とくとくと高鳴る心臓の音まで聞こえてきそう。いいえ……これは、自分の胸が鳴らしているのかも?
かちゃりと扉を開いて、三人はその向こうへと飛び込みました。
と、気合ばっちりで臨んだまでは良かったものの。
「あれっ? 修君は?」
「はぐれてしまったかな……?」
暗がりのなか、かすかに灯る照明のぼんやりとした光に浮かび上がるあおいの顔は、眉をへにょっと曲げて心配そう。
踏み込んだとたんに、彼らは真っ暗闇に包まれてしまいました。ここはどうやら、明かりもない暗がりのなかを手探りで進み、なにかを見つけることで脱出できるという趣向であるようです。
「大丈夫かなぁ……?」
「きっと、次の部屋で合流できるよ。いこうか」
彰尋はあおいの前に出て、歩き始めました。
無意識にでしょうか。あおいは彼の服の袖をきゅ、とつかんで、そろりそろりと後をついてきます。
「大丈夫。大丈夫さ……」
「う、うん」
ちょっぴり不安そうな彼女を安心させるため……というのは、理由の半分。
(これは……思い出してしまうな……)
もう半分は、彰尋が自分を奮い立たせるための言葉です。
今にも目の前の闇へ、父の顔が浮かび上がってくるような錯覚を覚えます。明かりひとつ無い蔵へ閉じ込められて、すくむ足。震える肩を抱いて夜を明かした日のことを、思い出さずにはいられません……つまりは、こんな暗闇へ身を浸したならば。
「……彰尋くん? どうかした?」
「ん? いや、あおいさんといっしょだと頼もしいなと思って」
「えっ、そうかなぁ? あ、分かった。私が騒がしいから、怖がる暇もないっていう意味でしょ? もうっ、彰尋くんったら……!」
「あはは、違うちがう」
つかまれたままの袖。かすかな光のなかに浮かぶ彼女の面立ち。それが笑顔であったなら、今、ほかに望むものはありません。
(本当に、そう思うんだ。本当に……あおいさん)
彼女の微笑みがそこにあったなら、暗い思い出もまぶしく照らされて、真っ白に塗り潰してしまえるのです。自分はいったい、なにを怖がっていたんだろう? そんなふうにさえ思えてくるのです。
「ぴんぽんぱんぽーん! 真っ暗部屋の皆さん、がんばってますか~?」
「あ、マンボウくんだ」
どこからか聞こえてきた声に、あおいの笑顔がいっそう深まります。彰尋の胸もあたたかく灯り、先ほどまでの不安なんて、もうすっかり消し飛んでしまいました。
「出れなくて困ったら、ぐらぐらでゲットした品物を試してみてねぇ~。道を教えてくれるかもしれないよぉ~? それじゃ、がんばってねぇ~!」
ぴんぽんぱんぽーん! と能天気なアナウンスを聞きながら、彰尋はふと思い出しました。
「そういえば……」
懐から取り出したのは、赤と青、一対の『
星の開運アクセサリー
』。まさしく、イベントで購入した品物のひとつです。
瞬間。彰尋もあおいも、思わず目をしばたかせてしまいました。
「アクセサリーが……光って」
「わ、綺麗……!」
どういうしかけでしょうか。ぽわっ! 儚げな、けれどこの闇のなかでは確かな存在感を放つ、赤と青の光が灯っています。
夜の川べりを舞う蛍のような、なんとも優しい明かりです。彰尋とあおいは思わず顔を見合わせて、そしてふんわり微笑みました。
これを買った時、
占いの館『Zwei Stern』
で占い師さんが語ってくれた言葉が、彰尋の脳裏に蘇ります。
(そう……そうだね。いつまでも怖がっていては、夜の闇に埋もれて、大切なものを見失ってしまう)
克服した、とは言えないかもしれません。あの蔵を思い出しては身を震わせてしまうことも、これからだってあることでしょう。
けれど、そんな時。思い出したくない過去を光で照らしてくれる、大切な今があることを、彰尋は自覚することができました。
きっともう、足がすくんでしまうことはないでしょう。
「……あおいさん。これを」
彰尋は、一対のアクセサリーのうち、青い星と赤い鉱石をあしらったものをあおいに手渡しました。きょとんとした彼女へ、
「ひとつずつ持っていれば、はぐれてもおたがいの場所がすぐに分かるから」
「あ、そうだね! ありがとう、彰尋くん」
ふたりは再び歩き始めます。この暗闇も、もう恐れることはありません。
彰尋は、再び袖を引く心地良い重みを感じながら、胸のなかへ言葉を継ぎました。あおいに聞かせるには、少しだけ気恥ずかしかったもので。
(星の光が、求める道を照らしてくれますように……)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
ゲーム
定員
1000人
参加キャラクター数
42人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年01月20日
参加申し込みの期限
2018年01月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年01月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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