this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
ほっと、できる場所
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
「今日は、お花を見に行きませんか、うさたん」
星幽塔の第一階層。運び屋兼自宅の空き家でほしびと
アケーチ・タッマーキ
は身支度を調えると、そっと一緒に暮らす桃色兎を両手に乗せた。
(お花? どこに?)
そんな表情で首を傾げてアケーチを見るうさたんを、彼は優しく撫でてやる。うさたんが気持ちよさそうに目を細めるのを見て、アケーチは微笑みながら言った。
「薔薇を見に行きましょう。……そこはわたしがとてもお世話になった場所なんです」
城下町から少しはずれた場所に、沢山の薔薇が青空に向かい美しい花を咲かせている薔薇園があった。甘く華やかな香りが漂う中、その一角でアケーチは足を止めた。
「……ご無沙汰しております、マダム」
アケーチの前には小柄な老婦人が丁寧に薔薇の剪定を行っていたが、彼の声に振り返った。
「あら、久しぶりねアケーチさん」
彼の姿を見て、老婦人が可憐に笑った。その笑顔に、アケーチは初めてここに来た時の事を思い出した。
「……なた、あなた大丈夫?」
優しく揺り動かされ、アケーチは目を覚ました。目の前には見知らぬ上品な老婦人の顔。アケーチはゆっくりと体を起こした。
(また、知らぬ世界に……)
もうこういった事はアケーチは慣れっこになっていた。何度こうやって世界を渡ったのだろう。それさえも正確でない。アケーチにはこうして目が覚める前の記憶がいつもない。彼が持っているのは己の体と、薄ら感じる『別の世界に来た』という自覚、そして『明智 珠輝』という名前だけだった。
ここはどこだか分からないが、きっとこのご婦人に不審な思いを抱かせたに違いない。アケーチ……珠輝は非礼を詫びようと顔を上げ、驚いた。
「何と、美しい……!」
そこは一面青い薔薇が咲き乱れていた。染色などではない、真っ青な薔薇。そこに強い風が吹き、ざっと青い花びらを薄い青空に散りばめる。そのコントラストに珠輝は見惚れた。
「うちの薔薇を気に入ってくれて嬉しいわ、薔薇の妖精さん」
チャーミングにウインクをする老婦人に、珠輝は慌てて言った。
「いえいえ、私は薔薇の妖精などという結構なものではなく……!」
「あら、違うの? 白い羽を持つ美しい妖精かと思ったんだけど」
(妖精ではないと思います……多分)
記憶のない珠輝は曖昧に笑う。老婦人は、そんな珠輝に問いかけた。
「貴方、お名前は?」
珠輝は答えた。これだけは覚えているのだ。
「明智 珠輝と申します」
老婦人はそれを聞き奇妙な顔をしたが、すぐにああと手を打ち、可憐に笑った。
「アケーチ・タッマーキさんね。素敵なお名前だわ」
珠輝は一瞬ぽかんとして……笑顔で答えた。
「ありがとうございます、マダム」
この世界での彼、アケーチ・タッマーキが生まれた瞬間だった。
彼が記憶喪失だと知った老婦人は、暫くアケーチを自宅に置いてくれた。これはアケーチは助かった。この星幽塔という少し複雑な世界を老婦人から教えて貰う事ができたのだ。
けれどもいつまでも厄介になる訳には行かない。もうこの世界でも1人で生きていけるからと、アケーチが暇を告げると、老婦人は微笑んで1輪の青い薔薇を差し出した。
「いつでも、帰っていらっしゃい。青い薔薇の妖精さん」
アケーチは両手でそっとそれを受け取ると、少し頬を染め頷いた。
「はい……!」
この薔薇園はアケーチにとって特別な場所となった。記憶のない自分が帰れる場所がある。その事が嬉しかった。
あの時に貰った薔薇は、コサージュに加工し今もアケーチの胸元を飾っている。薔薇園にしつらえたテーブルで、ゆっくりと老婦人が淹れてくれたお茶を啜るアケーチに、彼女が言った。
「あれから、記憶はどう?」
アケーチはそっと首を振る。けれどもそこには笑みが浮かんでいた。
「ですが、とても幸福に過ごしております。家族もできましたしね、ふふ……!」
「家族?」
不思議そうな顔をする老婦人の前にアケーチが両手を差し出す。その上にいるのは桃色兎のうさたん。
「あら、あら!」
老婦人が嬉しそうに「こんにちは」とうさたんに顔を近付けると、うさたんはその鼻にチュッと挨拶のキスをした。
笑顔が零れるアフタヌーンティ。アケーチは薔薇の香りと美しさに癒やされながら思うのだった。
(どこにいても、私は私)
記憶がなくても。その分傍に居る方々の優しさが私を満たしてくれる。
全ての人々に、感謝を―――。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
ほっと、できる場所
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年01月15日
参加申し込みの期限
2018年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!