動物園へ行こう！｜リアクション

動物園へ行こう！

「メリィちゃん、白い虎さんの赤ちゃんが見れるらしいです！　一緒に見に行きましょう♪」
　ほしびとのリリエル・エーテライトは、友達のメリィ・ランページを誘って動物園にやってきました。
「メリィちゃん見て見て！　白い虎さんの赤ちゃんです！　ほわぁ～、可愛いですね～」
　にっこり笑ってリリエルは言います。
「動物の赤ちゃんって見てるとなごみますね、メリィちゃんと一緒な虎さんの赤ちゃんだとなおさらです」
　メリィは虎の獣人です。
　子供がお酒を飲める星幽塔とはいえ、リリエルが働く酒場ではなかなか赤ちゃんを見かける機会はありません。
　見かけは若い場合もありますが、何しろ何百歳という年の人たちがゴロゴロしている世界です。
「あっちの子たちは白いけど、メリィちゃんも子供のころはあんなふうだったんですね♪」
　
「ホワイトタイガーの子供は４頭いるのでそれぞれ名前を付けてくださいね」
　飼育員さんがそう言っているのが耳に入りました。
「あ、虎さんの赤ちゃん名前募集中らしいですよ！　私たちもアイデア考えてみましょう♪」
　リリエルは応募用紙を手に取りました。
「えっと、確か男の子が２匹と女の子が２匹らしいです、どんな名前がいいかなー？　白い虎さんだからシロトラ……シンプルすぎですね……」
　リリエルは傍らのメリィの顔を覗きこみました。
「メリィちゃんからちょっと名前を借りてマリィちゃんとかミリィちゃんとか……」
　そう言いかけたリリエルは、再び赤ちゃんたちに目線を移します。
「そういえばこの子の毛の色私の羽根の色と同じ白だから、私の名前とメリィちゃんの名前をまぜて……」
　さらさらと応募用紙に名前を書くリリエル。
「うん！　これが何かピンときました！　私はこれを提案してみます！」
　そしてメリィの応募用紙を覗き込みます。
「メリィちゃんはどんな名前にするんですか？　わあ、いい名前ですね～」
　二人は一緒に名前を応募箱に入れました。
「ふふ、誰の提案した名前が採用されるか楽しみですね！」

「整理券をもらったのでホワイトタイガーの赤ちゃんも見に行ってみましょう」
　時子もホワイトタイガーの元を訪れていました。
「白くて綺麗な毛並みですね。自由に過ごす姿は見てるだけでほっこりします」
（白くてふわふわで、パウダースノーを思い出しました）　
　時子は応募用紙に名前を書いて応募箱に入れました。
（元気にすくすく育ってほしいですね。どんな名前が付くのか楽しみです）
　公開時間が終わり、時子は名残を惜しみながら檻の前を離れました。
「名前が決まったらまた来たいです。次は名前で呼びたいですね」
　