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本音?嘘?風邪引いちゃいました
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けほっ、こほっ、と、
壬生 由貴奈
は溢れる咳に口元を押さえた。
(何だか頭がぼーっとするし身体もだるい……風邪引いたかなぁ)
ベッドの上でそう認識したはいいが、一人暮らしの家である。
(もしかしてこれ以上酷くなったら……うーん、今のうちに、お粥とか作っておいた方がいいかなぁ?)
常よりは鈍っている頭で、けれどしっかりとこの事態を乗り切る作戦を練る由貴奈。
しかし、得意の料理をするにも、これではうっかり手元が狂ってしまいそうだ。
(とりあえず水分取ろうか。水、水……こういう時、スポーツドリンクでもあったらって、)
思うよねぇ、と由貴奈が胸中にひとりごちたその時、携帯電話が鳴った。
「……あ、こずえちゃんから電話だ」
すぐに、通話状態に切り替える。
機械の向こう側から、
屋敷野 梢
の明るい声が伝わってきた。
『壬生先輩、おはよーございまーす!』
「やっほー、こずえちゃん。どうしたのぉ……けほっ」
『……あれ? 壬生先輩、大丈夫ですか? そういえば、声も何だか、本調子じゃなさそーな……』
溌剌としていた電話越しの声は、曇りこそしなかったが明らかな心配の色を帯びる。
(ひとりで何とかできる……と思うし、これ以上心配かけたら悪いよねぇ)
胸中に頷いて、由貴奈は、努めていつも通りに声を紡いだ……つもり、だった。
「実は、風邪引いちゃってねぇ」
『ええっ、だいじょーぶなんですか?』
梢が身を案じてくれるのを耳に、「あれ?」と思う。
何でもないよぉ、と、誤魔化してしまう気でいたのに。
『あ! こーいうときはアレですよね、よくできた後輩が看病しに行く場面ですよね!』
「え? 来てくれるの? それは嬉しいなぁ」
――流石に悪いよぉ、こずえちゃんにうつしちゃうかもだし。
気遣う言葉は、結局、胸の内だけで発せられた。
嬉しい、の声を耳に、『よーし、頑張っちゃいますよー!』と梢の声が弾む。
『すぐに突撃しますから、それまで安静にしててくださいね!』
通話を終えて――由貴奈は、ことりと首を傾けた。
(――んん? なんで先に本音が出ちゃったんだろ?)
当然ながら疑問に思うものの、答えが出る前に梢が颯爽と到着!
「壬生先輩、大丈夫ですかー? 宣言通りの押しかけ後輩ですよ!」
由貴奈が玄関の扉を開けると、梢は、両手にスーパーマーケットのレジ袋を持っていた。
中には、風邪の時の必需品がたっぷり詰まっている。
「ゼリーとかスポーツドリンクもってきましたよー。あ、熱とか大丈夫ですか?」
甲斐甲斐しさが胸にあたたかくて、小さく笑みが零れた。
そうして、由貴奈はまた言葉を紡ぐ。
「ありがとぉ、こずえちゃんの顔見れて嬉しいよぉ」
直球も直球な口説き文句のようにさえ聞こえる台詞を耳に、瞳を瞬かせる梢。
あ、まただ、と由貴奈は口元に手を宛がった。
――ごめんねぇ、わざわざ来てもらって。
そう、口にするつもりだったのだけれど、今日の自分の喉は、本音以外の音を震わせる気がないらしい。
(うーん、この調子じゃ、本音ダダ漏れになっちゃいそうだ……)
ちょっと真剣に考え込むも、梢の方は、余計に『全力で看病しますモード』に火が付いたようだった。
「押し掛け甲斐のある言葉ですねー! 他にも、足りないものがあれば言ってください!」
ろっこん使えばすぐに買いに行けちゃいますし! と梢は益々やる気十分。その様子に、
(いっそ、こずえちゃんに任せちゃおうかなぁ)
と、由貴奈はふわりと微笑んだ。
「さ、壬生先輩! 立ち話もなんですし、ベッドに入っときましょー!」
「そうだねぇ、大人しく寝てることにするよぉ。……それにしても、春なのに風邪引いちゃうなんてねぇ」
「風邪って、暖かくなってきた、こういう時に流行るんですよー?」
そんなこんなで由貴奈がベッドに入ったあとも、
「寒くないですかー? だいじょーぶですかー?」
なんて、梢の看病モードは止まらない。
梢がグラスに注いでくれたスポーツドリンクを喉に流してから、由貴奈は言う。
「ありがとう、こずえちゃん。その……ごはんとかお願いしても大丈夫かな?」
「まっかせてください! 何が食べたいですかー?」
「こずえちゃんが作ってくれるごはんなら、何でも嬉しいよぉ」
「りょーかいでーす! あ、キッチン借りちゃいますね!」
由貴奈が横になったのを確認してから、梢はキッチンへと向かった。
色々と買い込んできたし、冷蔵庫の中身も寂しくはない。
「えーと、風邪ですし、消化にいいものがいいですよねー」
うーん、どうしましょーかー、と、腕組みをしながら暫し思案する。
梢はじきに、野菜スープと魚介類のおじやを作ることに決めた。
おじやの方は、いりこと昆布で出汁を取り、アサリ等々を投入する。
料理のアドリブなら任せてくださーい! という具合で、その手際は中々に気持ちいい。
魚介のいい香りが立ち昇る中で、梢はふわと考える。
(壬生先輩がこうして甘えてくれるとは……まあ、そういう気持ちの時もありますよねー)
一人で暮らす家の中で引く風邪は、大いに心細さを呼ぶものだろう。
(折角壬生先輩に頼ってもらえてるんですから、張り切っちゃいますよー!)
おじやと野菜スープは、殆ど同時に完成した。
味見をする。うん、中々の出来だ。
器に綺麗に盛りつけて、梢はそれを、由貴奈の元まで運んだ。
「お待たせしましたー!」
由貴奈は、まだ起きていた。
梢の手料理を見留めれば、身を起こした由貴奈の、黒の双眸がぱああと煌めく。
「わぁい、ごはんだー、こずえちゃんの作るごはん食べるの初めてかも」
「元気が出る特別バージョンですよー。あ、『あーん』とかしましょーか?」
「そうだねぇ……ちょっと照れるけど、お願いしちゃおうかなぁ」
あーん、ぱくり、もきゅもきゅ。
口元まで運ばれた磯の香りがするおじやは、由貴奈を芯からあたためた。
「どうですかー? 食べられます?」
「うん、おいひいよぉ……だるい身体に染みるー……」
ほう、と息を吐いて、梢の方へと顔を向ける由貴奈。
「本当にありがとねぇ、こずえちゃん」
「壬生先輩ったら、そんな改まらなくってだいじょーぶですよー」
「だけど、風邪って辛いばかりなのに、今日はこずえちゃんがいてくれるから安心できるなぁって」
ふっと、由貴奈のかんばせに柔らかい微笑が咲いて、梢の心をさやさやとくすぐる。
「こずえちゃんに看病してもらえるなんて、幸せだなぁ」
「……壬生先輩、そんなに褒めても、おじやとスープとスポーツドリンクしか出ませんよー」
あとは食後のゼリーもありますけど、と、梢は小さくはにかんだ。
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担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年01月29日
参加申し込みの期限
2018年02月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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