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夢の爪痕
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「わあああああああっ!」
薄暗い部屋の中、
千堂 結
は悲鳴を上げて目を覚ました。
辺りを見回せば、常と変わらない一人暮らしの自室。
読んでいるうちに眠くなってしまってベッドサイドに置いた本まで
昨夜と何一つ変わらず、いつもの顔で結を見つめている。
何も変わらないはずなのに、今朝はなんだかよそよそしく思えるのは
先ほどまで見ていた夢のせいなのだろう。
「……っ、もう……!! なんであんな悪夢見ちゃったの……」
幼い頃に味わった、あの目。
憐れみを装った視線には、侮蔑と嘲笑、それから強い悪意が込められていた。
感受性が豊かな子供だった結は、その悪意を真正面から受け止める結果になってしまった。
そしてあの頃の痛みは今もこうして時折姿を見せて、結の苦悩を呼び覚ます。
「昔の夢なんて……もう二度と見たくなかったのに……。
あー、もう!」
鬱屈とした気分を晴らそうと結はカーテンを勢いよく引き開けた。
外はまだ日も昇りきっておらず街はブルーグレーの朝靄に沈んでいる。
これで気持ちの良い青空でも見られればまだ気持ちも晴れただろうに、
こんな半端な時間に目が覚めたのも、何もかも全部あの悪夢のせいだ。
……はぁ、駄目、怖くてたまらない……。
そう一旦認識してしまえば、もういちどベッドにもぐりこむ気にもなれず、
結はもう一度外を見た。
「……まだ薄暗いけど、散歩しよう……かな」
確かに暗くはあるが、五月の早朝ともなれば夜の深い闇とは程遠い。
これならそこまで危なくはないだろう。
少しは気が紛れるかもしれないしと手早く身支度を整えて、結は静かに家を出た。
ぱたん、と自身の背後で扉が閉まる音に、再び悪夢の残り香が脳裏をよぎる。
逃げるのかよ、弱虫。たまにはなんとか言ってみろよ。
自分に敵意を向ける相手から逃げようと思うのは幼い子供なら当然の心理だとは思うが、
当時のいじめっ子たちは、結が逃げれば弱虫、泣き虫と罵倒した。
そのため、結は逃げることさえ敵わなかったのだ。
今ならわかる。例え結が勇敢に立ち向かったところで、
彼らは結のことを生意気だとかなんとか適当な理由をつけて嘲ったに違いないのだ。
誰かの声が聴きたい、と思った。
結のことを嘲ったり、馬鹿にしたりしない、優しい誰かの声を。
話題はなんだっていい。昨日の夕食でも、最近読んだ本でも、近所の犬の近況報告でも。
ただ、自分の中から聞こえてくる、過去の亡霊の声から逃げ出したかったのだ。
そう思ったとき指先は無意識に、手にしたスマートフォンのロックを外し、
探すまでもなく履歴の一番上に表示された『彼』の名をタップしようとして、ふと、思いとどまる。
そう、時刻はまだ早朝。
「……甫くん、まだ寝てるよね……。
や、やめとこ、わっ!」
迷惑になりそうだからとスマートフォンをポケットにしまおうとした瞬間、
一瞬手を滑らせて取り落としてしまいそうになる。
急いで掴んだ拍子に、うっかり発信ボタンをタップしてしまった。
「わ、わあああぁ! どうしよ、どうしよ……!」
慌てた結が発信をキャンセルするよりも早く、通話がつながってしまう。
もちろん相手は『彼』……
鵙海 甫
だ。
「!! は、はじ、甫くん……起こしちゃった、かな、ごごご、ごめん……!」
少し眠そうな、しかし優しい声で、気にするな、どうかしたのかと尋ねる声が聞こえてくる。
「あ、あの、あのね……凄く、怖い夢見ちゃって、その……眠れなくなっちゃって……」
つっかえながらも話す結の言葉を、甫は口を挟むことなく待ってくれている。
ならば、電話をかけてしまうことになった目的を、きちんと最後まで話すべきだと、
結は精一杯の勇気を振り絞って最後まで言葉にした。
「……え、えと、だから、甫くんの声が聞きたくて……」
そこまで言い終えて沈黙した結の耳に、
少しいたずらっぽく、声だけでいいのか、と問う甫の声が聞こえる。
「え……? それってどういう、」
今から行く、そこで待ってろ、とだけ告げて、甫は一方的に通話を切ってしまった。
「!? そんな、え、いいのかな……」
そう問いかけても、スマートフォンの画面には通話終了の文字が浮かんでいる。
通話したままでは、結が遠慮してしまうことを、甫は良く知っているのだ。
やっぱり、優しいな、と。
あたたかい気持ちを抱えながら、結は少しでも甫に近づこうと彼がいつも歩いてくる道を歩き出したのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
白丸 あこ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年12月02日
参加申し込みの期限
2017年12月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年12月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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