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●星ヶ丘寮へようこそ・4
シグレの住む棟へ向かう間中、春彦は目をチカチカさせていた。
「星ヶ丘寮って、食堂なくてレストランってマジっすか……」
「ああ。レストランはフレンチとイタリアンの2つがあって、ルームサービスもある」
「毎日豪勢で、逆に飽きないっすか?」
「そんなときは街に出るんじゃないか? 自炊してる者や、お気に入りのシェフを連れてきている者もいる」
はぁ、と、ここにきて何度目かのため息。お気に入りのシェフって、すごすぎる。
「飯ってどうしたらイイっすか? 俺の予算で食えそうっすかね……」
「心配するな、今夜は我が家でご馳走する。うちのメイドが腕を奮うから楽しみにしていてくれ」
シグレは星ヶ丘寮のエンブレムが入った建物の前で立ち止まり、ここが自分の住まいだと言った。
「ちなみに隣が神嶋の棟なんだ」
「へぇ、隣は神嶋先輩なんっすか。折角なんで行ってみてぇっす」
それを聞き、シグレは口の端をあげた。
あの気難しい友人は、きっと独りで音楽でも聴いていることだろう。
「いい機会だ、神嶋の部屋も見せて貰え」
言うが早いか隣へ行き、ひとかけらの遠慮もなくドアベルを鳴らす。
開いた扉の隙間からクラシックのメロディが流れてくる。続いて、
神嶋 征一郎
の不機嫌な眼鏡。
「ウォーカーか。なんだ?」
「寮の交流で案内をしている。神嶋の部屋も見学させてくれないか」
「断る」
征一郎はすげなく拒否し、扉を閉めようとする。シグレはその扉の間に足を挟んだ。
「可愛い後輩が見学に来たんだ、少し位良いだろう? それとも見られちゃ困るほど散らかってるか?」
「別に見られて困るものは……仕方ないな」
征一郎はため息をついて眼鏡を外し、了承した。
了承したのちにシグレの連れが春彦であることに気づき、僅かに顔色を変える。
「楢木か」
動揺したのは
エイプリルフールに神魂の影響で女性――征藍――になったとき
に、春彦に返しそびれた上着をクローゼットの奥の奥に隠しているのを思い出したから。ちなみに、珈琲飲んで新聞を読む朝の日課は4月1日以来やめた。お陰で平穏が戻った……と思っていたのだが、シグレと春彦の突然の訪問はいわば青天の霹靂だ。
見つかりはしまい。だが……知られたらなんと言い訳したものか。
だがここで断わるのも変か、と心は揺れる。
「……まあいい。入れ」
家主は自分、客をクローゼットのある部屋に近づかせなければいい話だ、と征一郎はシグレと春彦を、リビングへと誘導した。室内は几帳面な彼らしく、綺麗に整理整頓されていた。かかりっぱなしのクラシックが、さらにセレブ感を高めている。
「うわ。家具も高級そう。クールな神嶋先輩らしいっすね。実は面白いもん隠してたりトカねぇのかな?」
へへっ、と鼻の下を擦ってきょろきょろする春彦に、征一郎はびしりと釘を刺す。
「勝手に手を触れるな」
春彦はびくっとし、シグレは喉奥でくつくつ笑った。征一郎の不機嫌さが面白いらしい。
これは言うことを聞いておく方がよさそうだ。
(触らぬ神に祟りなし……見るだけにしておこ)
室内にはパソコンとヴァイオリンがあった。机には難しそうな楽譜が広げられている。音楽を聴きながら譜面の読み込みをしていたらしい。
「パソコン使うんっすね。SNSとかやったりするんっすか?」
「もっぱら作曲用だ」
春彦の質問にぶっきらぼうに答えると、部屋に入って間もないにも関わらず、
「もういいだろ」
と眉間にしわを寄せる。
シグレは肩を竦めて春彦に目配せする。神嶋家見学はここまでにする方がよさそうだ。
「ありがとう。急に来て済まなかった。次は我が家を紹介しよう。神嶋も来ないか。夕食をご馳走しよう」
「確かにウォーカーの部屋は見たことなかったな。お邪魔させていただこう」
征一郎はリビングにかかっていた曲を消した。
家を出る際、春彦にばれずに済んで良かったと小さくため息をついたのは、彼だけの秘密である。
◇
お隣、シグレの住まいは、手の込んだ細工が見事なヴィクトリア朝英国風アンティークでまとめられていた。征一郎は室内を軽く眺める。洒落た絵もかかっており、洗練されたやわらかい雰囲気の部屋である。
そのことは春彦も感じ取ったようで、
「シグレ先輩にピッタリでなんか納得」
と頷いている。
「内装は実家の雰囲気に寄せているんだ」
シグレの実家は英国のとある伯爵家で、美術関係の会社を経営する資産家である。ゆえにシグレの目も肥えており、ここには自分の眼鏡に叶ったものしか置いていない。
「それとうちには寮スタッフではなく、実家から連れてきたメイドが一人いる。だから部屋数が少し多い棟を借りているんだ」
ひととおり部屋を見て回り、最後にリビングに案内されると春彦は「わあ」と声を上げた。
テーブルの上にはフォークやナイフが綺麗に並べられ、皿の上に飾り折りされたナプキンが乗っていた。
「夕食の準備が出来ている様だ。有能なメイドだからな、味は期待すると良い」
シグレが見込んだ腕の持ち主なら期待できるだろうと征一郎は控えていたメイドに軽く会釈する。
一方、春彦はといえば、シグレとメイドさんを交互に見て目をぱちくり。
「ホンモノなメイドさんって初めてっす。俺ココ来てから驚いてばっかだ」
「楢木。もっとリラックスしろ。こっちまで緊張する」
わずかに笑みを浮かべながら、征一郎は慣れた仕草で席に着く。
前菜とスープに続き、カートで運ばれてきたメインディッシュの肉料理には、高級レストランのような丸い銀の蓋がついていて、春彦はまたびっくりした。
「セレブすぎるっす! この蓋、名前も分かんねぇし……」
クローシュと言う名だとシグレが教えてくれた。
食べはじめは、フォークとナイフの持ち方すらおっかなびっくりだった春彦だが、メイドさんの手料理はどれもおいしくて、食べ終える頃にはすっかり心がほぐれていた。
「さすがだな」
征一郎も満足そうに口元を拭う。
食後のデザートにイチゴを添えたガトーショコラが出てきた。
「飲み物は何でも平気なんで先輩達と同じのでイイっすよ。珈琲も紅茶もどっちもかわんねぇと思うし」
なんて、春彦が適当に答えたのがいけなかった。
「なに」
征一郎は信じられんという声をあげ、両手を顎の前で組んで春彦を睨む。
「おい楢木、今のは聞き捨てならねぇ。珈琲は紅茶とは全然違う。食後は珈琲で……」
「待て」
シグレが征一郎の言葉を遮る。
「珈琲の方が好きだろうが、一杯目は紅茶だ。それは譲らんぞ」
「……頑固が」
征一郎とシグレの間にばちばち散る火花。
あろうことか、春彦の発言を火種に、珈琲VS紅茶論争が勃発してしまったのである。
春彦がおろおろしながら、
「味違うのはわかるっすケド、種類なら同じようなもんじゃ……」
なんていうから火に油だ。
「「まったく違う!!」」
シグレと征一郎が同時にテーブルを拳で叩いた。
「んじゃぁ、味強いのは珈琲かな……? ケド、シグレ先輩が紅茶なら……」
「楢木」
「君には」
「珈琲について」
「紅茶について」
「「たっぷり勉強してもらう必要があるな」」
両サイドから凄まれて、ひょえーっと冷汗を流す春彦であった……。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年11月11日
参加申し込みの期限
2017年11月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年11月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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