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●猫鳴館へようこそ・2
薄暗い廊下は板張りで、歩く度、ぎし、きゅきゅ、と音が鳴った。時子は、まあ、と口元を抑える。
「こういうの、鴬張りっていうんでしょうか。忍者屋敷みたいですよね……」
「ただ古いだけじゃない? でもその音……昼なのにお化けが出そうでちょっと怖いな」
美弥子は肩を抱いてブルりと身震いする。
「時子ちゃんは猫鳴館ははじめて?」
「いえ、何度か来たことあります。今日は、大部屋で寝てみたくて……」
星ヶ丘寮の時子の部屋は日本家屋のような邸宅で、夜鷹のヨタカさんや雄鶏の雷鶏さんと同居している。
「雑魚寝って好きなんです。ヨタカさんと雷鶏さんの近くで寝る事もありますし。雷鶏さんがいると目覚ましいらずです。ヨタカさんに煩いって怒られてますけど」
あ、二羽は仲よしなんですよ? と時子は言い添える。
「そういえば、美弥子さんがお住いの桜花寮は、あまり行ったことが無いですね」
「今度遊びにおいで……わっ!」
「きゃ……!」
美弥子と時子は同時に叫び声をあげる。
薄暗い廊下に、黒っぽい人影がゆらりと現れたからだ。
「み、三宅先輩~~。びっくりしたぁ。アンティークドールが動いているのかと思ったよー」
「私も驚きました……長年にわたり無断で森の一部を占拠している猫鳴館に、とうとう森の精霊が莫大な借地料を取り立てに来たのかと……」
「驚かせてごめんなさい……見るものすべてが刺激的で、ついふらふらしてしまったわ」
これが猫鳴館。軋む廊下も、ひび割れた壁も、今にも外れそうな戸も、かつて住人が張ったきり剥がされることなく今日まで生き延びた昭和アイドルのポスターも、どれもが荒廃的な美を醸し出していて、聞きしに勝る圧倒的な存在感だった。葉月は、ふらりふらりと歩き回り、それら子細に観察した。そうして、見たもの、感じたものを、胸の中へとしまい込む。
「スケッチブックを持ってこなかったのが惜しまれるわね……」
こうして一行はまず、明里の部屋を訪れた。
「ぼろっちい猫館でも可愛くすることはできるのなのよ!」
ふんすっと胸を張る明里の部屋は、まったりしたぱんだでいっぱいだった! ぱんだのバッグ、ぱんだのクッション、ぱんだのぬいぐるみ、ぱんだの布団カバー。ぱんだぱんだぱんだぱんだ……。
「め、目がちかちかしてきた」
美弥子は目をしぱしぱさせる。
「あかりの大好きな
しろくろぱんだグッズ
なのよ!」
葉月がお餅みたいにとろけたフォームのしろくろぱんだ帽子を手に取る。
「お! お姉さんお目が高いのなの! それはあかりの手作りなのよ?」
葉月は無言で明里の頭に帽子を乗せた。ぱんだの帽子は明里の頭の上でまったり感を醸し出した。
「……かわいい」
「ありがとうなの! あかりはこのしろくろぱんだが大好きだから、猫館に来た新しい人達や新しくお友達になった人にはすすめたりしてるのなのよ」
次から次へとコレクションを引っ張り出しながら、明里はご機嫌に言う。
「気に入ってくれる子はいるのかどうかわからないけれど。それでもあかりはこのへやをぱんだいろに染めていくし、見に来る人達にぱんだをすすめるの。それはあかりのもう一つの使命で、楽しみなの」
「へえ~。絆創膏もあるのか」
豪が興味を示すと、明里はそれを豪の手に押し付けた。
「見に来てくれて、気に入ってくれたお友達には、お持ち帰りを許可するの!」
「いや、悪いよ。大事なコレクションなんだろ?」
「だいじょうぶ、あかりには特別なパイプがちゃあんとあるのなの。ご遠慮することはまったくないのなのよ!」
「そ、そうか? じゃあ遠慮なく」
豪はパンダの絆創膏を探検バッグのポケットにしまう。
「みんなもぱんだぐっずをなんでも持ってっていいのなのよ! そしてお友達のお友達にも紹介してくれたらうれしいのー!」
次から次へとぱんだ布教をする明里。葉月はノートを、碧南はボールペンを、時子はシールを、月詠は缶バッチを、美弥子はキーホルダーを握らされる。
「……って、あかりはぱんだのまわしものじゃないのよ!」
カンペキに回し者だが、ちひひ、と笑う明里の顔が可愛くて、みんな許してしまうのであった。
「お次は僕の部屋を見たい? いいよ、串田氏になら見せてあげる……」
解理はゆっくりと自室の戸をあける。
美弥子だけでなく皆がそおっと覗きこむと、解理の部屋は、まあまあ普通の部屋だった。
部屋の隅に摩天楼めいたナニカの山が築かれてる。部屋の真ん中に敷きっぱなしの布団があり、いつでもごろ寝できる。女子にしては多少散らかってるように思うかもしれないが、こんなものだ。
「はい、おしまい。お次は鷹取先輩の部屋へ行こう」
解理はさっさと戸を閉じた。
(い、いよいよ先輩の部屋……)
碧南の心臓はどくどくと激しく鼓動しはじめた。
(わ、私、キョドってないよね?)
見るからにキョドっているが、気にしている人はいない。
「僕の部屋か。何もするつもりがなかったから散らかっているけど、見たいならどうぞ」
洋二が部屋の戸を開ける。
みんなの目にまず飛び込んできたのは――正面の壁にでかでかと掲げられた、洋二自身の姿だった。
「これは……鷹取先輩のグラビア特大パネル!?」
「いい写真だったのでね。引き延ばしてもらったんだ」
なにかの演奏会だろうか。洋二は黒のスーツに蝶ネクタイで、ヴァイオリンを構えている。
隣の壁を見れば、写真よりは小ぶりの自画像。もう片方の壁には、『History』と題されたコルクボードに洋二の幼少期からの写真が何枚も貼られていた。
(どうしよう。私、この部屋に住んだらキュン死しちゃうかも……)
碧南は洋二本人をチラ見した。もちろん、本人が一番いいのは言うまでもない。
「ワカメせんぱいがいっぱいなのよ。きっとせんぱいも部屋をせんぱいでいっぱいにする使命があるのね」
明里はそっと布教用のぱんだのぬいぐるみを置きざりにする。
「思った以上にナルシーだったな」
部屋を出た解理は、眼鏡を外してため息をついた。
「あれ。そういえば二人足りなくないか?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年11月11日
参加申し込みの期限
2017年11月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年11月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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