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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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ラブ☆部活＆同好会 ～運動部の春～
【陸上部(9)―就寝―】
そして、楽しい食事の時間も終わり、家庭科室の後片付けを経て、就寝の時間となる。
「はぁぁ……」
男子の教室で、桐野 正也は同じ三年生同士で集まりながらふいにアンニュイな溜め息を漏らした。
「ん？ どうしたんだ、桐野。溜息なんか吐いて。はっ、まさか恋煩いか！ まゆ先生は渡さんぞ！」
「……いや、ただ、もうあと少しで、この陸上部ともお別れなのかと思うとな」
冴木 竜司のボケ（本人は本気かもしれない）をスルーしつつ、正也がぽつりと呟く。
「あー、それな」
「うん。俺様もわかる。何か寂しいよな」
三人して、視線の行き場を探すように天井を見つめる。
目を閉じれば、三人で共有した数々の思い出が走馬灯のように甦る。
「……悔いの残らないようにしねぇとな」
と、竜司が言って布団に入れば、
「おう。頑張ろうぜ」
望月もそう言って、布団に滑り込む。
「……ああ、そうだな」
正也も小さく笑って頷いて、布団に身を包み、目を閉じる。
（……あと少し。俺はいい先輩でいられるかな……）
問いでもあり、願いでもある言葉を胸の内で呟くと、正也は静かに眠りへと落ちていった。
＊ ＊ ＊
その頃、女子の教室では後木 真央がガックリと項垂れていた。
「……あ、あの後木さん、何をそんなに落ち込んでるに？」
思わずというふうに七音 侑が心配顔で声をかける。
「……完敗なのだ。センパイ達ばっかり先輩っぽくて、真央ちゃんは何も頼れるところを見せられなかったのだ……」
「「大丈夫です！ 後木先輩、ちゃんと面白かったですよ！」」
「違うのだ……！ 真央ちゃんが求めている先輩像はそういうのじゃないのだっ……！」
後輩のフォローも届かず、真央はさめざめと枕を濡らす。
「……こうなったら、全てのうっぷんは枕投げにぶつけるのだ～～～～！」
直後、真央はその枕を侑にぶん投げた。
「ぷぎゃ！？ ちょ、まくら投げとかは止めた方が……」
と、侑が止めるまでもなく、
「こら、後木！ 外まで声が響いてるぞ！」
「ひゃ！？ ご、ごめんなさいなのだ……」
顧問の浅井 幸太先生に教室の外から怒鳴られて、真央はまたしゅんと項垂れてしまう。
そんな真央を気遣い、侑は一計を案じた。
「……よし、じゃあ、みんなこういうときこそ恋バナするに！」
「ファッ！？」
脈絡のない提案に、思わず真央も頓狂な声を上げた。
「「恋バナ！！」」
と、そこで色めき立ったのは後輩達だ。
「みんなも恋バナしたいに？ ちょうどこの部はイケメン揃いだし」
「「ですよね！」」
と、後輩達は興味津々だ。
「うんうん、わかるにー。あ、でもきりのん先輩と志波くんはもうお相手がいるから狙ってはだめだに☆」
「「えー……」」
と、そこで何人かが肩を落とす。
「というわけで、後木さんは好きな人いないの？」
「ほ、ほわっ！？ い、いきなり何を言い出すのだ！？」
と、真央は珍しく狼狽えている。
「……その反応だといない感じ？ あ、でもでも、気になる人ぐらいは――」
「――ｽﾔｧ」
「って、寝るの早っ！？」
音速の就寝に、侑は思わず突っ込んだ。
「で、かくいう七音先輩は、彼氏とかいるんですか？ ていうか、楢木先輩とつきあってるんです？」
「へ……！？」
思いがけない問いを向けられ、今度は侑がうろたえる番になる。
「あ、あたしも気になってたー。さっきとか、超仲良さげだったよねー」
「ねー」
と頷きあうのは、夕食時にひそひそ話をしていたあの二人である。
「……ち、ちち違うの！ 好きとかじゃなくて、よく核心突いてくるっていうか……なんか把握されがちなんだにー」
「えー。じゃあ七音先輩は彼氏とかいるんですか？」
「……う、うちの話？ それはそのえーと……いますっ！」
「「「きゃーっ！！！」」」
と、後輩女子が黄色い悲鳴を上げる。
同じ部屋で、知らぬ存ぜぬを決め込んでいた椎井 莉鳥は
（……うるさいわね。まあ、いいけど）
と、そちらに背を向けて黙って眠りにつく。
「誰ですか？」
「やっぱり陸上部ですか！」
「それかクラスメイトとか」
「あるいは先生と禁断の恋とか！」
「み、みんな落ち着くに！ 誰かは、誰かは……教えませんに！」
言って、侑は布団を被り込んだ。
「「「えーーー！」」」
と声を上げる後輩達の声に、ちらと侑は布団の外を覗き込み――
（……あれ？ そういえば垣根さんは……）
ふと、そこに垣根 瞳の姿がないことに気づいた。
そして、楽しい食事の時間も終わり、家庭科室の後片付けを経て、就寝の時間となる。
「はぁぁ……」
男子の教室で、桐野 正也は同じ三年生同士で集まりながらふいにアンニュイな溜め息を漏らした。
「ん？ どうしたんだ、桐野。溜息なんか吐いて。はっ、まさか恋煩いか！ まゆ先生は渡さんぞ！」
「……いや、ただ、もうあと少しで、この陸上部ともお別れなのかと思うとな」
冴木 竜司のボケ（本人は本気かもしれない）をスルーしつつ、正也がぽつりと呟く。
「あー、それな」
「うん。俺様もわかる。何か寂しいよな」
三人して、視線の行き場を探すように天井を見つめる。
目を閉じれば、三人で共有した数々の思い出が走馬灯のように甦る。
「……悔いの残らないようにしねぇとな」
と、竜司が言って布団に入れば、
「おう。頑張ろうぜ」
望月もそう言って、布団に滑り込む。
「……ああ、そうだな」
正也も小さく笑って頷いて、布団に身を包み、目を閉じる。
（……あと少し。俺はいい先輩でいられるかな……）
問いでもあり、願いでもある言葉を胸の内で呟くと、正也は静かに眠りへと落ちていった。
＊ ＊ ＊
その頃、女子の教室では後木 真央がガックリと項垂れていた。
「……あ、あの後木さん、何をそんなに落ち込んでるに？」
思わずというふうに七音 侑が心配顔で声をかける。
「……完敗なのだ。センパイ達ばっかり先輩っぽくて、真央ちゃんは何も頼れるところを見せられなかったのだ……」
「「大丈夫です！ 後木先輩、ちゃんと面白かったですよ！」」
「違うのだ……！ 真央ちゃんが求めている先輩像はそういうのじゃないのだっ……！」
後輩のフォローも届かず、真央はさめざめと枕を濡らす。
「……こうなったら、全てのうっぷんは枕投げにぶつけるのだ～～～～！」
直後、真央はその枕を侑にぶん投げた。
「ぷぎゃ！？ ちょ、まくら投げとかは止めた方が……」
と、侑が止めるまでもなく、
「こら、後木！ 外まで声が響いてるぞ！」
「ひゃ！？ ご、ごめんなさいなのだ……」
顧問の浅井 幸太先生に教室の外から怒鳴られて、真央はまたしゅんと項垂れてしまう。
そんな真央を気遣い、侑は一計を案じた。
「……よし、じゃあ、みんなこういうときこそ恋バナするに！」
「ファッ！？」
脈絡のない提案に、思わず真央も頓狂な声を上げた。
「「恋バナ！！」」
と、そこで色めき立ったのは後輩達だ。
「みんなも恋バナしたいに？ ちょうどこの部はイケメン揃いだし」
「「ですよね！」」
と、後輩達は興味津々だ。
「うんうん、わかるにー。あ、でもきりのん先輩と志波くんはもうお相手がいるから狙ってはだめだに☆」
「「えー……」」
と、そこで何人かが肩を落とす。
「というわけで、後木さんは好きな人いないの？」
「ほ、ほわっ！？ い、いきなり何を言い出すのだ！？」
と、真央は珍しく狼狽えている。
「……その反応だといない感じ？ あ、でもでも、気になる人ぐらいは――」
「――ｽﾔｧ」
「って、寝るの早っ！？」
音速の就寝に、侑は思わず突っ込んだ。
「で、かくいう七音先輩は、彼氏とかいるんですか？ ていうか、楢木先輩とつきあってるんです？」
「へ……！？」
思いがけない問いを向けられ、今度は侑がうろたえる番になる。
「あ、あたしも気になってたー。さっきとか、超仲良さげだったよねー」
「ねー」
と頷きあうのは、夕食時にひそひそ話をしていたあの二人である。
「……ち、ちち違うの！ 好きとかじゃなくて、よく核心突いてくるっていうか……なんか把握されがちなんだにー」
「えー。じゃあ七音先輩は彼氏とかいるんですか？」
「……う、うちの話？ それはそのえーと……いますっ！」
「「「きゃーっ！！！」」」
と、後輩女子が黄色い悲鳴を上げる。
同じ部屋で、知らぬ存ぜぬを決め込んでいた椎井 莉鳥は
（……うるさいわね。まあ、いいけど）
と、そちらに背を向けて黙って眠りにつく。
「誰ですか？」
「やっぱり陸上部ですか！」
「それかクラスメイトとか」
「あるいは先生と禁断の恋とか！」
「み、みんな落ち着くに！ 誰かは、誰かは……教えませんに！」
言って、侑は布団を被り込んだ。
「「「えーーー！」」」
と声を上げる後輩達の声に、ちらと侑は布団の外を覗き込み――
（……あれ？ そういえば垣根さんは……）
ふと、そこに垣根 瞳の姿がないことに気づいた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2017年10月30日
- 参加申し込みの期限
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- 2017年11月06日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2017年11月06日 11時00分
