this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
修学旅行、寝台特急で行こう北海道!
<< もどる
1
2
3
4
5
…
17
つぎへ >>
●それぞれの旅立ち
――3年生たちがそれぞれ自分の居場所探しに夢中になっていた頃……。
「むっふっふ……」
先程セルゲイが北斗星の車内に運び込んだ特大の黒いカバンから、不審な笑い声が漏れる。
じじじ、と内側から、カバンのファスナーが開いた。
10cmほど開いた隙間から、きょろ、きょろ、と目玉が覗く。
(無事潜り込めたのだ! 日程はねこったーで入手したし、お金もあるから大丈夫!)
「むふっむふっ」
また、笑いが漏れる。
(修学旅行と言ったら夜這いとかアンナ事やコンナ事……!)
「むっふふー! 妄想が広がっちゃうのだー!」
思わず大声を上げてしまい、おどおど、とあたりを見回す。
……ふう、大丈夫。誰も見ていないようだ。
(あのでっかい先輩に感謝なのだ!)
不審な荷物――
桃原 空音
は、じじじ、とさらにファスナーを開ける。
気付かれてない。――いまだっ。
こうして空音は、するりとカバンから抜け出すことに成功した。
◇
3年生があらかた車内に乗り込んだ上野駅の13番ホームには、見送りに来た数人の寝子高生の姿があった。
1年生の
逆巻 天野
もその一人だ。
彼は、3年生が車内から窓越しに手を振っているのを見送っていた。ところが――。
「……ん? 今、なにか、有り得ないものを見たような……?」
彼は自分の眼鏡がどうかしたかと思い、一旦外すと軽く拭いて、また掛けなおす。
しかし、それは、紛うことなく、そこにいた。
「眼鏡のせいじゃない、と。――桃原、だよな。何やってんだあいつ」
車内の彼女は、なにやらムフムフとよからぬことを考えていそうな顔をしている。
「まさか桃原、修学旅行についていく気じゃ……」
やばい。あいつを降ろさないと大変な事件が起こりそうな気がする。
天野の勘がそう告げていた。
「仕方ないな……連れ戻そう」
天野は停車時間がまだ残っていることを信じて、北斗星の車内へと飛び込んだ。
◇
一方、
八神 修
は新聞部部長として、出発前の3年生の表情を撮影しに来ていた。
「なるほど。北斗星は12両編成、先輩たちが乗るB寝台のほかに、同じ料金のB個室やグレードの高いA個室、ロイヤルなんて部屋もあるのか。まるでホテルみたいだな」
――3年生の表情を撮影しにきていたはずだったのだが。
そこは男子。列車の魅力に取りつかれ、三脚を持ってこなかったことを後悔する始末。
「いやいや、先輩たちの顔もちゃんと撮るさ」
窓越しに手をふる先輩たちにカメラを向けたそのとき。
「ああっ、やだもうっ! 重いわ!」
大荷物を抱えた
桜栄 あずさ
理事長がヒールの音も高らかに駆けてきたではないか。
「まったく教頭ったら、私の荷物くらい持ってくれてもいいじゃない!?」
当然だが、教頭はそれは自分の仕事ではないと言って、生徒たちと先に乗車済みである。
「あ、おはようございます理事長」
修は制服だった。それを見たあずさは、しめた、とばかりに自分のブランドバッグを修に押し付けた。
「そこの君! 撮り鉄してる場合じゃないわよ! どうせ乗るなら、この荷物持って付いてきて!」
「は?」
「いいから早く早く!」
身軽になったあずさはホームを駆ける。
勢いに押し切られた修も駆ける。
「理事長、どこまで行くんですか? 1号車も2号車も通り過ぎちゃいましたけどっ」
「ばかね、どうして私がB寝台なんかに乗らなきゃいけないの? ロイヤルよ、ロイヤル! 10号車だから走って!」
「はいっ」
修は素直に走った。
彼が一緒に旅に出る3年生だと信じて疑わないあずさは「荷物は私の部屋までよろしく!」と命じ、修は有無を言う間もなく10号車の乗車口から、北斗星の車内へ。
◇
そして、ホームを駆けてくる影がもう2つ。
西野町 かなえ
と
天馬 ひびき
だ。
「はあっ、はあっ。ひびきちゃん、うち、もう、あかんっ」
「かなえちゃん頑張って! ほら、北斗星の青いボディはもうすぐそこだよっ!」
ふたりの少女はぱたぱたと足音も可愛らしく走ってくる。
十数分前、彼女たちは首都高をタクシーでぶっ飛ばしていた。
さらに数時間前、彼女たちは「今日は学校の行事で北海道に旅行」という情報に踊らされ、慌てて旅行カバンに荷物を詰めていた。
「ひびきちゃん、ほんまありがとな。ひびきちゃんが『駅いこーっ』って迎えにきてくれへんかったら、うち学校の旅行に行きそびれるところやったわー。ほんま知らんかったんやもん」
このときかなえは、ひびきがかなえの実家である旧市街の「西野町とうふ店」まで迎えに来てくれたことに心から感謝していた。
「いいよいいよ! 今はとにかく走ろっ!」
「おとんとおかんにも感謝やー。急いで旅行の準備してくれたしー」
――まもなく、13番線から、北斗星、札幌行きが発車いたします。
――お見送りの方は、黄色い線まで下がって――。
「発車しちゃうよ、かなえちゃん! 早く!」
「わかったー! たあー!」
ふたりはその身を1号車の乗車口に滑り込ませた。
プルルルルルルルルルルル
発車のベルが鳴る。
プシュウッと音を立て、ドアが閉まる。
「むっふふ」と天野に取り押さえられつつも、ほくそ笑む空音を乗せて。
「うそ、だろ。ポケットには財布と携帯しかない。くそっ」と唖然とする天野を乗せて。
「いやだから俺は1年なんですって」と理事長の勘違いを正そうとする修を乗せて。
北海道行きの北斗星は、発車する。
「よかった! 間に合ったよかなえちゃん!」
「よかったなあ、ひびきちゃん!」
抱き合って喜ぶかなえとひびき。
「でも、ひびきちゃん。同級生のともだち、どこにおるんやろ」
「え?」
「なんか……周りのひとたち3年のひとばっかりやない? おっかしいなー?」
そこに、見回りをしていた教頭・
黒崎 俊介
が姿を現した。
「あっ、先生! 遅刻してごめんなさい!!」
かなえとひびきは、ぺったりと身体を腰から半分に折って頭を下げる。
「遅刻? ……君たち、その校章の色は、1年生か?」
「はあ、そうですけど」
「何故ここにいる?」
「何故って……今日、学校の旅行で北海道に行くんですよね?」
「そうだが……3年生の修学旅行だぞ?」
「ひーびーきーちゃーん! 3年生の旅行やないかー! このうっかりさんめー!」
かなえはひびきをチョップ、チョップ!
「うわー。ごめーん! でも、かなえちゃんと旅行行きたかったし、丁度いいや」
勘違いしたのはうっかりさんだったが、済んだ事をくよくよしないのが、ひびきのとってもいいところだ。
そんなわけで、かなえとひびきも、乗車完了。
◇
ブルートレインが、上野駅のホームを離れてゆく。
見送りに来ていた
桜井 ラッセル
は、もの悲しい想いで、その姿を見つめていた。
「風間もアネモネ先輩もいっちまったなー。……3年うらやましっ」
お土産! 期待してる! なんて、彼女たちには言ったけれど。
「……行っちゃおうかな。ろっこんなら目立たねーし……」
ラッセルは、少しためらったが……結局、オルゴールの金の鍵を強く握りしめた。
誰もいなくなったホームから、黄色いカナリアが飛び立つ。
カナリアはしばらく北斗星と並走して飛んでいたが、――やがて、その屋根にそっと留まった。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
17
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
修学旅行、寝台特急で行こう北海道!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
29人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月19日
参加申し込みの期限
2013年06月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!