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【前菜二品目:特製茶碗蒸し】
ソワカの指示に従い、夏朝と共に出てきていたもう一人――
浮舟 久雨
が各テーブルへと配膳を行っていく。
「あれ、久雨ちゃんも料理作ってたんだ?」
久雨が配膳を行っていく中、第一テーブルに座る雅人が声を掛ける。
「む、雅人か。そうだ、私も美食クラブの一員だからな」
「へぇ……トップがこれだからどうかって思ってたけど、今の所はまともな人が出てきているわね」
隣に鎮座するソワカがとてもとても絡みたそうにしているが、盛大に圭花はそれを無視しつつ久雨に話しかけていた。
「まともか。そうだな、まともだ」
表情こそ余り変えはしないが、なんとなく含みを持つように久雨は圭花へと返答を返しながらテーブルへと料理を置く。
――やや大きめの器ではあるが、見た目は何も変哲の無い茶碗蒸し。
程よく香る出汁の匂いも相まって、夕飯前の生徒達にとっては食欲を多いに誘う代物であった。
「おー、おいしそう! 久雨ちゃん、料理上手なんだねぇ」
「期待してくれて構わない。圭花も【安心】して食べるといい」
口元をやや釣り上げ、久雨はあえて圭花にこの一言を口にする。
それが普段弄られている仕返しも含まれているかどうなのかは置いておいて。
「えぇ、期待させてもらうわ」
出された以上は食べる。
なにより卵が使用されている茶碗蒸しであるのだから、圭花にとっても大変そそられる代物でもあったのだ。
「では、美食クラブ24番(フィーアウントツヴァイツィヒ)の特製茶碗蒸しだ。味わってくれ」
全てのテーブルへと配膳を終え、久雨は全員に声を掛ける。
まってましたとばかりに、各テーブルに座る生徒達が各々スプーンを片手に茶碗蒸しの器から掬い、口にしていた。
――学食内に漏れる感嘆のため息。
なるほど、確かに久雨の料理は豪語するに値するほどの味であったのだ。
「美味いな、これ。すごいじゃないか、浮舟!」
第三テーブルから久雨に声を掛けるのは刀である。
卵生地に隠された食材は、ソワカと美食クラブに居る魚屋の倅が用意した新鮮な魚介類であった。
一口食べれば、口の中に広がる芳醇な海の幸。
刀と同様に第三テーブルに座る全員、そして他のテーブルからも同様の声を掛けられ、ソワカもまた【8】の文字をフリップへと書き出していた。
「当然の結果だ。だが、賞賛は受け取ろう」
褒められれば誰であっても嬉しい。
それは普段からクールである久雨であっても変わりはしない。
――が、【美食クラブの料理】はここからが本題である。
「……え、あれ?」
ぽつりと、テーブルからそんな声が漏れる。
妙な気分、とでも言えばいいのか、軽いものであった為に全員が茶碗蒸しを口にした為、この【異変】は全員に効果をもたらしていた。
第一テーブルでは、みゆきがなぜか恐る恐るポケットに忍ばせたロザリオを手に、やーやー言いながらソワカに押し当てつつ、盛大にそれをギャクを言いつつ回避してみたり。
第二テーブルでは、五郎八が持ち歩いている歌留多がなぜか開始され、その対戦音楽として響也が箸を使いつつヴァイオリンに見立てた動作をした上で、それに合わせるように五月が踊りだしたり。
果ての第三テーブルに至っては、修主導の下、唐突な整理整頓の号令と共に四人がそれぞれ得意とする行動を用いて掃除を始めたり等など。
何がなんだか、見る限りだと訳が分からない状況が目の前で繰り広げられる中――久雨は一人この状況を【まとも】な感覚で見ていた。
「……すごいな。本物か」
持ち込んだ当の本人であるソワカも、進んで掛かっている事に驚きはしたが、これでその効果は証明された事となる。
久雨が仕掛けた【得意な事を披露する】といった効果が切れるまでのきっかり三分、全員が正気に戻るまでの所までを確認しながら。
【前菜三品目:キスのカルパッチョ】
久雨の料理の効果が切れた三分後、当然と言えば当然だが各テーブル共に声が上がっていた。
「な、なんでここで……!」
妙に白熱した試合を見せていた澄佳と五郎八の歌留多勝負は、三分を持って唐突に停止させられる。
というよりも、自分がなぜ食事をしに来ただけだというのに歌留多を始めたくなったのか、そちらの方が大いに問題であった。
「五郎八さん、歌留多いっつも持ち歩いていたんだね」
澄佳としては、予想以上に盛り上がった感覚があったためか、やたら強い五郎八の実力を見せられた事に感心していた。
「え、えぇ、まぁね。でも……なんで?」
なんでと言われても、その答えを澄佳が返せるはずも無い。
というよりも、現状一番問題なのは、同じテーブルに座る響也が盛大に落ち込みつつ荒太郎と五月に慰められている点である。
「よかったよー、ホントに音楽が聞こえてきたかと思ったしねー」
「えぇ、素晴らしい技術です。私もつい踊ってしまいました」
褒めているのか、やたら微妙な線ではあるが、ぴょんぴょん跳ねていた二人はそんな感じでテーブルに突っ伏す響也に声を掛ける。
「……ほっといてくれ」
実際のヴァイオリンならまだしも、それに見立てた割り箸でやっていたという事。
キチンとした音楽を聴かせるのならまだしも、そんな行動を取った自分が恥ずかしすぎて、響也は顔を上げる事が出来ずにいた。
――そんな中、再度ベルが鳴り響き次なる料理が出来た事を全員へと伝える。
考える時間を与えない、というよりも次から次に出される料理を、参加者は【必ず】食べなければならないのだ。
それがこの場から逃げる為の唯一の方法である事は、ソワカの口から全員に事前に伝えられているのだから。
ベルの音と共にようやく落ち着きを取り戻した各テーブルには、料理を手がけた19番(ノインツェン)こと
新井 すばる
と、そして配膳の手伝いとして6番(ゼクス)こと
緑野 毬藻仔
の姿があった。
「……すばる、何か隠していることは無い?」
第三テーブルに差し掛かったすばるに対し、ブリジットはなんとも小奇麗になったテーブルを挟み声を掛ける。
「あはは、何も何も。疑ったら全てが嘘に見えちゃうよ?」
先ほどの整理整頓の際に、自分の存在そのものこそが綺麗であると言わんばかりに椅子に踏ん反り返っていたブリジットではあるが、実際には普段のそれが表に顕著に出ていただけである。
しかし、それ自体はブリジットもまた何かに突き動かされるように行動していたのだ。
――疑問があるのは当然。
なにより、ブリジット自身がそうした疑問を持ちつづける事を良しとするつもりも無かったのだ。
「そう。なら話せない、もしくは――」
「おぉっと、ブリジットさん。今日は料理を食べに来てるんだよ? 推理ゲームはまた別に、ね」
軽くウィンクをしながら、テーブルの上にすばるは出来上がった料理を置く。
楽しんで食べて欲しい、そんな想いを籠めるように。
「……まったく、しょうがないわね。でも、これが美味しくなかったら分かってるわよね?」
良しとはせずとも、とにかく食べる以外にここから出る方法は無い。
元より食事会程度の気分でブリジットはここに居るのだ。
ならば、今の所はひとまずすばるの顔に免じておいておこう。そんな気持ちがブリジットの中に出来ていた。
「もちろん、新鮮な【キス】を使ったカルパッチョだからね。味は僕が保証するさ」
にこやかに、とてもとてもにこやかにすばるはそうブリジットへと口にしていた。
――そして、当然と言えば当然ながら、再度の阿鼻叫喚が各テーブルを覆う。
数名は先ほどの衝撃で食事する事を躊躇ってしまっていたが、そんな事を気にしない各テーブルの一部生徒達はちくわで飾りつけられたカルパッチョを平らげていた。
「うわぁ……あれ、さっきの新井君と同じ状態だよね?」
少しだけ離れている場所で、毬藻仔とすばるはその状況を見る。
各テーブルで繰り広げられるのは、食べた側と食べなかった側の【キス】攻防戦である。
あくまで頬に軽く、ではあるが効果そっちのけで圭花や佳奈にノリノリで行うソワカや、醸し出してはいけない雰囲気を出しながら固まっている煉と雅人を筆頭に、それこそ各々のテーブルでは大きな騒ぎになっていた。
「そうそう、三分間誰が耐えられるかなー?」
効果自体は先ほどすばるがつまみ食いをした時点で実体験しているのだ。
とは言え、【誰に】と言った対象は決めていない。
そのために、すばる自身も毬藻仔に思わせぶりをしつつ蛸にキスをする事で回避していた。
二人がそうして三分間の見学を行っている中、もっとも深刻(?)な状況に陥っているテーブルがあった。
――もし、互いに好意やそれに類似する感情が存在していたら?
ここ第三テーブル上では、猫のようにひょいっと素早く移動した真央が修の頬にキスをしたのとは別に、割と真顔で何かに抗っている刀の姿があった。
「刀、今よ、今!」
ブリジットに椅子の後ろからガッチリと抑えられた海の姿が、刀の真正面にあった。
このテーブルでカルパッチョを食べたのは、新聞部用の写真を撮っていた修とそれを見ていた海を除いた、刀と真央、そしてブリジットである。
味は確かにすばるの話す通りに美味しい代物ではあったが、その後に襲ってきた感情をさっさと振り払うべく、ブリジットは海の頬にキスをしていた。
驚く海ではあったが、ブリジット自身はそれで自分に湧き上がった状態が消えた為に、これが料理に何かしらの細工があるのだろう、と言った答えには至っていた。
――が、至ったのなら、それを使わない手は無い、とも同時に考えていたのだ。
「な、何を……」
「キス、したいんでしょ? 今なら出来るわよ、海に」
ボン、とそれこそ効果音と湯気でも出そうな勢いで二人が唐突に顔を真っ赤にしながらブリジットの顔を見る。
「何でそれを!?」『ブリちゃん!?』
「あははは、可愛いわねー。ほら、今が男を見せる時よ!」
グッと、海を押さえていない手で拳を作り、ブリジットが刀をせかす。
朴念仁である刀に【どっち】と問うた所で答えなんて返ってくるはずも無いのは付き合いで分かっている。
ならばこの際既成事実の一つでも作って、海が一歩リードしてみるのも悪くないだろう。
ブリジットなりに、海の事を考えた上での手であった。
「だ、だだ、だからって、お前……!」
焦りながらも、刀はそのままブリジットに叫ぶ。
――だが、その視線が落ちるように、ブリジットの腕の中に納まっている海へと向けられてしまう。
『かたな、くん……?』
スケッチブックに描かれたその一言。
顔を赤くしながら、気恥ずかしげに下を向きながらもスケッチブックを差し出す海に対し、刀はなぜか目を背けることが出来ない。
(なんだってんだ、一体……!)
そもそも、なぜ俺が誰かに――小山内にキスをしたいだなんて考えているのか。
出された料理を食べるだけだったはずなのに、どうしてこんな感情を抱いてしまっているのか。
刀にとって抑えきれるはずだった感情は、一歩その足を進めてしまったことで崩れ始めてしまっている。(効果切れまで残り30秒)
「お、小山内……」
一歩、椅子から立ち上がり、海へと刀が近づく。
その気配に、海も一度だけ肩を大きく揺らし、顔を上げる。
――その、赤く蒸気した頬に。
刀の中から湧き上がる感情は既に抑えようも無く、ゆっくりと刀の唇が海の頬へと近づいていく。(効果切れまで残り5秒)
「そのまま、そのままよ刀!」
ブリジットの声も最早刀には届かない。
互いに合った視線を逸らせず、そのまま刀の唇が――
――ジリリリリリリ!
大きく学食内に響く料理が出来た事を知らせるベル。
喧騒に沸き立っていた各テーブルもこの音で正気を戻すように、驚きの声で溢れていた。
――そしてこちらも。
「す、すすすす、すまない、小山内!」
あれだけ沸き立っていた感情はどこへやら。
響いたベルの音と共に、刀は寸での所で海から顔を背け、キスを行わずにいたのだ。
「……はぁ。まだ早かったって事かしらね」
大きくため息をつきながら、ブリジットは海から手を離す。
押さえていた海に至っては、緊張の度合いが強すぎたのか、そのままほとんど気絶する形で椅子に寄りかかってしまっている。
――そんなこんなで、ブリジットの作戦は見事失敗に終わってしまっていた。
・ソワカちゃん評価【7】
趣向がグッド。味も悪く無し。
但し、もう少しパンチを効かせてもいいと思いますよぉ?
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グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月25日
参加申し込みの期限
2013年09月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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