電脳バトル、携帯戦記カプセルギア・アーケード！｜リアクション

電脳バトル、携帯戦記カプセルギア・アーケード！

■決着、そしてまた明日も
　カプセルギアたちは皆凄まじく戦い、ぶつかり合った。
　誰が勝ち残ってもおかしくない、熾烈な戦いだった。
　そんな戦いの中、最後に残った二機は……。
「約束、守れそうだね」
「うん……！」
　右腕だけになったボロボロのスクラップトレジャー九三式（ＳＴ９３）。ギアマスターは、鈴島クミ。
　全ての頭を破壊されたカオスダイバー。ギアマスターは、陸堂源次。
　ばちばちとスパークする身体を引きずるように歩き出し、そして走り出すＳＴ９３。
　対するカオスダイバーは残弾わずかなチェインガンを乱射しながら突撃。
　ＳＴ９３のボディがずたずたに破壊されるのと、カオスダイバーに刃がとどくのは、どちらが先か――。
　その運命は、ＳＴ９３へと傾いた。
　ずぶりとボディに突き刺さる剣。
　半壊以上のＳＴ９３はがくりと膝を突くが、対するカオスダイバーは仰向けに倒れ、爆発した。

「ぷはあ！」
　ヘッドマウントディスプレイを脱ぎ、爽やかな顔で筐体から出てくる仙藤蒼。
「いい勝負だったね、またやろ！」
　同じく筐体から出てきた白真白とぎゅっと握手を交わした。
「あなたのギアテク、イエスでした！」
　アプリの入った端末を翳し、ニッと笑う絹織真由良。
「なんだか身体が熱いですわ。もう一戦、したい気分です」
　城ヶ崎梨々子もうっとりとため息をついて、そして端末を翳した。
「いいですねえ。お相手するですよ」
「そこに実機用のバトルフィールドがあるし、今度はそっちでやってみるか？」
　カプセルギアを手に歩み寄る猫屋敷姫と、ハンドポケットでやってくる新田亮。
「俺も、ちょっとやってみたくなったな。下のホビーショップで売ってるかな」

「畜生、なんで勝てないんだ？　あんなに金かけたのに……」
　よろよろと筐体から出てくる大学生たち。
　彼らの前に八神修と椿美咲紀が立ち止まった。
「カプセルギアはギアとギアマスターが一体となって戦うものだ」
「そして何より、情熱がモノをいうのですよ」
「情熱……？」
「『楽しもう』って気持ち、さ」
　ほら見なよ、とばかりに振り返る。
　クミと源次が駆け寄ってくる。
「楽しいギアバトルだったよ！　またやろうね！」
　握手を求めて手をさしのべるクミ。
　大学生たちは諦めたように肩を落とし、照れたように笑い、そしてクミと固い握手を交わした。
「完敗だ、また戦ってくれ」

　カプセルギア・アーケード。
　戦いは今日も続く。
　ギアマスターの君を、待っている。

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あとがき

担当マスター：青空綿飴
ファンレターはマスターページから！

お疲れ様でした、ギアマスター。
今回のシナリオは『カプセルギアシリーズ』のひとつ、アーケード編として作成されました。
原作原案の墨谷幽マスターに敬礼。
他のマスターの皆さんと一緒にシナリオシリーズを作っていくのは初めてではありますが、とても素敵なシリーズになると思います。
要約すると、とってもたのしかったです！

バトルロイヤルの優勝者は、誰が勝ち残ってもおかしくない勢いでしたので、思い切ってサイコロの神様に聞いてみました。
また機会がありましたら……いえ
次のアーケードで、またお会いしましょう！
ごきげんよう！

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