this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
人形の墓場・青空工場跡
1
2
3
4
5
つぎへ >>
青空工場跡。
敷地内がすべて青く塗られている、ひどく異様な建物。
元は人形を作る工場だったらしく、床には引き取り手のいない子供の腕や目玉のパーツが散乱している。換気が不十分なため室内は埃っぽく、電気も通っていない。夜は窓から入る月光のみが頼り。銀色の頼りない光が青い壁を妖しく照らしていた。
ぎいい。
虫の声しかしない夜。
さびたドアが開くドアと共に、懐中電灯の突き刺すような光が屋内に向けられる。
「アハ。雰囲気あるじゃない、ここ」
月光の淡い光が人ひとり入りそうな大きさの旅行鞄を携えた
常闇 虚
の姿を少しずつ照らし出した。遠目に見ても細身の女性には重そうな鞄だ。
コツコツと軽い足音が響く。続いて鼻歌と、鞄が置かれる音。
「さ。思うがままに表現しましょう、ね」
電池式のランプを置いて床を照らせば無人の廃墟がアトリエになる。精巧な人形制作を得意とする彼女は猟奇的な縁に導かれてこの廃墟を訪れたようだ。スポンジのはみ出たパイプ椅子に座って一休み。
しばし目をつぶる。
虚の旅行鞄。ジッパーの隙間から作り物のふたつの瞳がのぞいていた。虚が制作した等身大球体関節人形の少女のガラスの瞳である。ゴシックドレスを着た少女人形は胎児の様に体を丸めた状態で運ばれていた。意思のない透明すぎる瞳は、廃墟に到着するまで、ジッパーの隙間から作成者の一挙手一投足を興味深そうに観察していた。
「……では、楽しみましょうか」
扇のようなまつげを持ち上げ、虚は子供人形の腕や足を集め始めた。
一方そのころ――。
月光色の髪を揺らして、
桜 月
が夜のシーサイドタウンを歩いている。夜の散歩は彼女の日課だ。ふっと強い風が吹き、月は反射的に顔をかばうように髪をかき上げる。さらさらとこぼれる絹糸のような髪の隙間から異様な存在感の青い建物がのぞいた。
(青空工場跡だっけ。廃墟マニアに人気だったかな)
ぼんやりと存在は知っている。
(遠目には事業に失敗して落ちぶれた工場にしか見えないな。どこに人を惹きつける魅力があるのだろう)
時間を確認する。寄り道する時間は残っていた。
存在を強く念じると月の足下が不安定に揺れ、起き上がった闇が彼女の盾となった。陽炎のように、鎖のように、月の周囲で細くたなびく。
「……幽霊が出たら笑えないから。念のためだ」
見えない誰かへの宣言だろうか。
入り口の鍵は壊されているようで、すでに数センチ隙間を作っていた。臆することなくドアを開く。片手はデザインを描くためのノートでふさがっている。敷居を一歩またげばスマホのバックライトと月明かりが頼りだ。
(幽霊よりも、不良のたまり場になっている可能性があるな。まあ、相手が人間なら最終的には暴力で解決。無論、私が勝つ。だから私は怖がる必要など全くな)
指一本の距離に空虚なガラスの瞳があった。
「うわっ!? ……。……」
月の瞳が限界まで見開かれる。呼吸が二の次になり、指先に血が回らなくなった。
目が合ったのはピアノ線で吊された球体関節人形の少女。少女人形の周囲には、廃材を利用したと思われる体の一部が欠損した人形達が配置されていた。
(趣味の悪いオブジェだ)
何事もなかったかのように涼しい顔をする月。
(……よく見るとこだわった服を着ているな。人形のできも無駄にいいし。暇なのか? この配置、悪意があるだろう。暇なのか?)
呼び出した自らの影のおぞましさも手伝って、周囲の気温がぐっと下がった気がする。
(まったく。この人形どうやって吊したんだ。……ああ、2階があるんだな)
月が見上げると人形のピアノ線は1階を見下ろすような作りの2階に伸びている。おそらく、2階は管理者たちが1階で作業を見張る目的で作ったのだろう。それならば休憩スペースもあるはずだ。
不気味な人形の無い場所に腰を下ろしたい。
確か、この建物の側面に2階に続く階段があった。月は外に出て階段を上り、従業員の休憩スペースに入る。先ほど驚かさ……発見した少女人形やその他のオブジェを見下ろせるソファに座り、やれやれとため息をついた。
「では」
月明かりをノートの白い紙にゆずり鉛筆を走らせる。
人形の残骸、ほこりに残った無遠慮な靴跡、はげた青いペンキ、鉄さびのにおい、見捨てられた歴史。わき上がる感情を線にする。
(冷静になって見返したとき、得るものがあるかな。……ああ、おぞましい)
いつも以上の集中力で月はデッサンを描き上げた。
(白いお嬢さん、お帰りになったようね)
虚は工場内の階段に座っていた。工場の闇に紛れて月が人形と対峙するまでの一部始終を観察していた。自作のオブジェに対する反応が見れて機嫌がいい。
「冷静に眺めるほど狂気を感じるオブジェにできないかしら」
出来が不満足らしい。
廃材人形の欠損部分を愛おしげになでたあと、人形に「お化粧しましょうか」と話しかける。鼻歌を歌いながら旅行鞄をあさり、赤い血糊を探した。
1
2
3
4
5
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
人形の墓場・青空工場跡
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
相馬 円
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
冒険
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月13日
参加申し込みの期限
2017年10月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!