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突撃!あなたのお弁当タイム
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セレクトショップから満足顔で
四野辺 蘭月
が出てくるのを目に、
添星 叡知
は得心した。
(なるほど。余程重い物を買うのかと思ったが、こういうことか)
――デパートでスプリングバーゲンやっとったさかい、荷物持ち付き合うてくれへん?
蘭月にそう手を合わされて、二つ返事で同行を了承した叡知である。
人に何かを頼まれる、というのは、叡知にとっては希有なことだ。
故に、荷物持ちの意味を把握したその上で、叡知は嬉しさに心をあたためていた。
だが、バーゲンで女子がどんな物を買うのか……までは思い至っていなかったようで。
「あ~、早速めっさ買ってしもたわ。さーて、春物夏物、まだまだ買いまくるでー!」
叡知の手に衣服が詰まったショップバッグを手渡しながら、清々しいような顔で蘭月が言う。
嫌な顔一つせずにそれを受け取って、叡知はぽつと零した。
「思っていた以上に軽いな」
「ん? そのちょっと驚いた感じ……添星くん、なんか、変な想像してたやろ」
「変な想像はしていないが、米俵やバーベルのような重い物を買うのだろうかとは思った」
「って、十分変やって! バーゲンをどんなもんやと思ってたん?」
あはは、と、蘭月は可笑しげに笑う。
自分の台詞の笑いどころが叡知にはわからなかったが、
(よくわからないが、四野辺が楽しそうなのはいいことだ)
と、そんなことを思って、胸の内に頷くのだった。
「さあ、次の店行こか。どんどん増えるから、添星くん、覚悟しとってな!」
ぽん、と軽く腕を叩かれて、叡知はまた「なるほど」と思う。
どうやら、荷物持ちが必要な理由は、荷物の重さではなく嵩が原因であるらしい。
(四野辺は小さいからな。この調子で買い物をすれば、手に余る量になるだろう)
実際は、荷物持ちというのは口実で……などという乙女心には思いもよらず。
叡知はその後も、荷物持ちとしての責務を真面目に果たすのだった。
そして、暫くの買い物タイムのあと。
「買った買った! 大満足や!」
うんと伸びをしながら、蘭月が晴れた声を零す。
その傍らを歩く叡知の手は、大荷物ですっかり塞がっていた。
しかし、叡知の心中は穏やかだ。
(巣ごもり前のリスの様だな)
あちこちを見て回っては、「安かった」「ええもん買えた」と笑顔で報告してきた蘭月。
彼女の様子を、叡知は微笑ましく、心を癒すもののように感じていた。
「添星くん、荷物持ちありがとうね」
「これくらい何でもない」
「頼もしいなぁ。なあ、催事場で全国駅弁フェアやってるみたいやから、お昼食べてこ?」
試食しながらお弁当選ぼうや、との言葉に、頷く叡知。
そうして2人は、催事場へと向かった。
「うーん、兵庫出身としては神戸牛の高級弁当が気になるけど、さすがに高いなー」
バーゲンのあとで見ると、なおのことだ。けれど。
(添星くんに食べてみてもらいたいし……)
叡知は、試食品を口にしては瞳を輝かせている。
悩みながら何個も駅弁を購入する叡知を見て、蘭月は心を決めた。
(……よし、買おっと)
それぞれに見定めた駅弁を手に、2人は蘭月の提案で屋上へ。
「んー、おいしい!」
神戸牛弁当を頬張った蘭月の顔に、満面の笑みの花が咲く。
みそカツ弁当を食べていた叡知が、「そんなに美味いのか?」と蘭月のお弁当を覗き込んだ。
「もちろん、おいしいよ! 神戸牛って、あたしの地元の名産やねん」
「少し、貰ってもいいか?」
「ええよええよ! 兵庫の味、存分に味わったって!」
差し出したお弁当に、叡知の箸が伸びる。
自分のお弁当を叡知がもぐもぐと頬張る姿を見ていると、
(わ、ちょっと恥ずいかも)
なんて、蘭月は何とも言えない甘酸っぱいような気持ちになった。
「本当だ、美味いな。こっちも美味いぞ」
「え? 食べてええの?」
「俺も貰ったんだ、当然だろう。みそカツとか、ちょっとバカにしていたがたいしたものだな」
他のお弁当も、2人で分け合い、感想を零し合いながら食べ進めていく。
「二人やったら、分けて色々食べられるねえ」
「色んな味を楽しめるな。ツレがいると、こんなことも出来るのか」
蘭月はにこにこと笑い、叡知は、感動にしみじみとした声を漏らした。
叡知にとっては、こういうふうなことをするのは初めての経験だ。
(今日、四野辺に誘われなければ、俺はなにをしていたろうか?)
ふと、叡知はそんなことに思いを馳せ、そして、
(――少なくとも、こんな楽しい気分にはなっていなかったろう)
そう結論づけて、ふっと目元を柔らかくした。
「そういえば、四野辺の弁当もこんな感じなのか?」
「え、あたしの普段のお弁当?」
問い返せば、返る頷き。
叡知の目に映る興味の色を見て、蘭月は考え考え音を紡ぐ。
「えっと、朝昼とか夜朝昼とかで一緒に作るしメニューも簡単なモンばっかやけど、いちおう手作りやで」
去年からの自炊で多少は料理できるようになったさかい、とちょっぴり胸を張る蘭月。
「買うのも楽しいねんけど、たまにならともかく、毎日買うてたら財布もたんからなー」
蘭月の言葉に、叡知は「なるほど」を今度は声にして零した。
「手作り弁当、というのはいいな。語感だけで美味そうだ」
「せやったら、今度作ったげようか? ……あ、でも量がわからへんわ」
「量?」
「やって、添星くん、めっさ食べそうやん? ちゅーかさっきから、えらい勢いで食べとぉし」
「俺は目の前にあるものは全て食べる主義だ」
真剣な調子の声と眼差しをして、叡知が言い放つ。
どんな主義やねん、と、蘭月はくすくすと笑みを漏らした。
「……何か妙なことを言っただろうか?」
「あはは、まー、あたしも食べるの好きやしね、うん」
まだ笑いの波が引かない蘭月を前に首を傾げる叡知。そんな彼へと、
「そしたら、その主義に則ってこのあとデザートも行こか」
と、蘭月はまだ笑いの滲む、それでいて楽しげに弾む声で言った。
「デザートか。もちろんつき合おう」
「決まりやね。甘いもんは別腹やからなぁ」
「それから、四野辺の手作り弁当が食べられる日も、楽しみにしている」
腹だけでなく心まで満たされた気持ちで叡知が告げた言葉に、蘭月ははにかむような笑みを返すのだった。
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あとがき
担当マスター:
巴めろ
ファンレターはマスターページから!
お世話になっております、ゲームマスターの巴めろです。
まずは、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
様々な色をしたお弁当な時間、楽しく執筆に当たらせていただきました。
紡がせていただいた時間が、心に残るものとなっておりましたら幸いでございます。
重ねてになりますが、ご参加くださった皆様に心からの感謝を。
この度も、本当にありがとうございました!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月10日
参加申し込みの期限
2017年10月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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