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チューリップに想いを込めて
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桜 月
はこの日、いつもより少し早い時刻――日の落ち始めた夕方から出かけることにした。
日課の散歩である。月はこの散歩をいつも楽しみにしていた。体質のことがあるので日焼けを避けるため、念には念をいれて日傘を差すことにした。
暮れなずむ町は暖かなオレンジ色に染まっていた。春の夕暮れもなかなか乙なものだ、と月はぼんやりと思う。
(今日は少し足を延ばそうか)
そう考えて足を向けた先はシーサイドタウン。
画材、本、服……実際に足を運んで色々と見て回った。ネットで済ませてばかりだと感性が鈍るだろうと、危惧してのことである。様々な物に直接触れるのはとても大切なことだと、月は常々そう思っている。
見るものも無くなってきて、さてどうしよう、と適当に歩を進めていると偶然ある花屋の看板が月の視界に飛び込んできた。
(チューリップフェア? へー、猫型の便箋……いいな)
刹那、片時も心から離れずにある、ひとりの少女の淡い微笑みが月の脳裏をよぎった。同時に月の内側から溢れんばかりの想いがほとばしる。それはもう自分のちからでは止めようもなかった。
そしてふと、そうだ、と思いつく。
(この思いを花と共に言葉にして贈ろう)
月はそうと決めると早速店に入り、紫のチューリップを購入した。
――花言葉は「不滅の愛」。
これは月の彼女への大切な想いであり、これからの願いでもあった。
帰路につきながら、月は何を書こうかとあれこれ思考を巡らせていたが、結局何も浮かばないまま寮にたどり着いてしまった。自室に戻ってからも便箋に彼女へ贈る言葉を書こうと懸命に頭をひねったが、……どうしても書けなかった。
(そもそも、私は自分の想いをデザインにすることで伝えようとしている人間だ、言葉で伝えるなんて無理だよ!)
そう自分で激しくツッコんで、急遽作戦成功。
言葉はシンプルにして、より深い想いを伝える手段は得意のデザインに委託することにした。
無地のハンカチを取り出して、そこにありったけの想いをぶつける。すると先程とは打って変わってペンが進む、進む。
月の内側を奔流する清くも深い愛は、「デザイン」という美しい形で昇華した。
完成したデザインを満足気に眺め、月は次に先程放り出した猫型の便箋を取り出した。
そこにはたった二言、「大好き、愛してる」とだけ綴った。
――それは彼女たちにとって短くも重い言葉。
ふたりにはこれだけで充分だった。
彼女がメイドの仕事で寮に来た時にタイミングを見て渡そう――そう考えてその日、月は早々に床に就いた。
北条 冬華
はたまたま通った花屋の看板を見て、初めて「チューリップフェア」なるものの存在を知った。
(大切な人に贈る、ですか。なるほど……)
冬華の脳裏をよぎったのはたったひとりの少女のこと。
早速店に入ると、冬華はチューリップの色に少し頭を悩ませた。
(そうだ、花言葉で選びましょう)
そうして悩んだ挙句、ついに冬華が選んだのはピンクのチューリップであった。
――花言葉は「誠実な愛」。
便箋は三毛猫を選んだ。
……さて、何を書こうか。
冬華は便箋を前にしばらく悩んだが、ストレートに、シンプルに伝えたほうが彼女によりよく伝わるだろう、と結論付けた。
そしてたった一言、「愛しています」とだけ綴った。
(月さんの家にはほぼ毎日行っていますから、次に会う時に渡しましょう)
――翌日。
冬華は月に会ってすぐ首を傾げた。なんだかそわそわして落ち着かない様子だ。
「月さん?」
いぶかし気に尋ねると、月は観念したように紫のチューリップと美しいデザインのハンカチ、そして短い手紙を恐る恐る冬華に差し出した。冬華は目を丸くした。
「あら、月さんもあのお店に行ったのですね。……ありがとうございます」
そう言ってにっこりと、チューリップよりも華やかな微笑を浮かべて見せた。今度は月が首を傾げる番だった。
「月さん『も』って……?」
「はい。私からもどうぞ」
そう言って冬華が取り出したのはピンクのチューリップと月同様の短い手紙。なんだ、と月は快活に笑った。
「そういうことだったのか。……ありがとう」
ふたりで顔を見合わせてさもおかしそうに笑う。なんて幸せなんだろう、とふたりは心のなかで同じことを思い、その幸福をしみじみと噛みしめていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
禰琉
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月18日
参加申し込みの期限
2017年09月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年09月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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