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牡丹畑でつかまえて
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城山 水樹
は少しラフな感じのパンツルック姿でひとり、近所の牡丹畑に訪れていた。ちょうど季節的に今が満開のはずだと思ったら、案の定であった。
一面、色彩豊かな牡丹の花が咲き乱れているその美しさに、思わずため息が零れ落ちた。そしてそんな自分に子供の頃から変わってないな、と思わず苦笑した。
(桜の季節は過ぎたけど、まだまだ花咲く季節は終わってないって感じよね)
ここのところ、水樹はモデルの仕事と学生生活の二足のわらじで大忙しだった。
今日はスケジュールの調整で一週間ほど休みが入ったので、久しぶりにのんびりできる日であった。それで近所に牡丹畑があったことを思い出して、こうして足を運んだわけである。
スマホで適当に何枚か牡丹の花を撮影していると、向こう側から大学で見かけた顔が二人ばかり近づいてくるのが見えた。
佐野 杏子と嶺 新太。木天蓼大学文学部の二年生である。
自分たちは片思いだと思い込んでるけど、実は両想い。二人がそう言ったわけじゃないが、水樹にはよくわかっていた。
――だって彼女もいま、恋をしているのだから。
フォトグラファーの恋人はいま、撮影で海外にいる。帰国するのは今月末だと聞いていた。
SNSでやり取りしてるけど、それでも逢いたい気持ちは募るばかりであった。
「佐野さん、嶺君」
二人に声をかける。杏子と新太は驚いた顔で振りむいた。
「城山先輩!? お仕事じゃないんですか?」
杏子が尋ねると、水樹は牡丹さながらにっこりと妖艶に笑った。
「今日は久々の休日なのよ。二人はデートかしら?」
「で、デート!?」
新太の顔がみるみるうちに蒼白になる。
「ち、違いますよ! 俺たちカップルでもなんでもないし……」
「そ、そうですよ! 嫌だなー城山先輩、何言ってるんですか」
必死に否定する二人に水樹は内心じれったく思った。
「カップルでもないのによく二人きりでデートスポットに来られるわね……」
「確かに」
新太が妙に納得していると、杏子がその脇を肘でつついた。
「ちょっと、なに納得してんのよ」
「いや、本当に俺ら仲良いなーと思って」
「二人とも、両想いなんでしょ? わかるよ。だって、顔に出てるし」
水樹が正直に思ったことを口に出すと、蒼白だった二人の顔が今度は火をふきそうなほど真っ赤に染まった。
「違いますよ!」
二人は同時に叫んで、はっと顔を見合わせた。
……なんか色んな意味で変なことを言ってしまった気がする。
水樹は手のひらで額を抑えた。
「二人とも素直になればいいのに」
「す、素直って……」
杏子は顔をうつむかせた。新太も目を泳がせて明後日の方向に視線を向けた。
「そ、そういえば先輩の彼氏さんは? ご一緒じゃないんですか?」
杏子が話題を変えた。話を逸らそうとしているのがわかったが、水樹はそれには触れず、質問に答えることにした。
「いま仕事で海外にいるの。だから今日はひとり」
「寂しくないですか?」
新太がおずおずと尋ねる。水樹は首を横に振った。
「連絡とってるから寂しくはないわ。……まあ毎日逢いたいっていう気持ちはあるけど」
「私だったら一日でも逢わないと寂しいな……」
杏子が独り言のようにつぶやくと、水樹がすかさずツッコんだ。
「あら、佐野さんにはそんな相手がいるの?」
「え!? そうなのか?」
「なんであんたが衝撃受けてんのよ」
やいやい言い合う二人に水樹はこめかみを揉んだ。
……二人とも、本当に何もわかっていないらしい。
「これは大変ね……」
「え? どういうことですか?」
心底不思議そうに尋ねる新太に、水樹は答える代わりに苦笑を返した。視線を翻すと、杏子もきょとんとしている。
「まあ、あとは二人でじっくり話し合いなさい。私は関与しないから」
それだけ言うと水樹はきびすを返した。
……このあと、二人は別の話題で盛り上がり、結局何も話し合わなかった。もちろん、そんなこと水樹が知る由もなかったが。
(私にもあんな時代あったわね……)
ふたりに背を向けた後、水樹はひとり、くすりと笑みを零していた。
どうしても素直になれない、でもなかなか上手くいかない。そんな気持ち。彼女にも覚えがあった。
牡丹畑のなかを歩きながら水樹はなんとも言えない気持ちになった。
果たして、素直になれていないのは昔だけだろうか。
人間というのは不思議なもので、年齢を重ねれば重ねるほどわがままを言うのが難しくなる。世間がそれを許してくれない、というか。
現に自分もいま、彼と逢いたいと思っていてもそのわがままを貫くことは限りなく難しい。
(一緒に来たかったな……)
来年こそは、一緒に来たい。
そんなことを思いながら水樹は牡丹畑を背に自撮りして、その写真を恋人に送った。
思いがけず、すぐに返信がきた。
『牡丹畑、綺麗だな! 来年一緒に行こう!』
その文面を見て水樹は微笑した。彼も同じ気持ちなんだと思うとなんだか嬉しかった。
(……さてと)
先程会った後輩二人を思い出す。
あの二人にもこの幸福をぜひ味わってほしい。……だから。
(早く素直になりなさいよね)
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あとがき
担当マスター:
禰琉
ファンレターはマスターページから!
こんにちは!
皆さん初めまして、禰琉と申します。
今作「牡丹畑でつかまえて」が私のデビュー作なわけですが、書いていてとても楽しかったです!
シリアスなアクションがあれば、コミカルなアクションがあり……私自身、皆さんのアクションの世界にのめり込んで丁寧にリアクションを執筆させていただきました。
なかには続きが気になるアクションもありましたので、ひそかに見守らせていただきます(笑)
うちのNPCの佐野 杏子、嶺 新太のふたりも引き続きよろしくお願いします。
ご縁がありましたら次回作もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、この辺で。
禰琉
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
禰琉
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月02日
参加申し込みの期限
2017年09月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年09月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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