this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
牡丹畑でつかまえて
1
2
3
4
5
…
6
つぎへ >>
古苗木 美姫
と
澪乃 湊弥
は物陰からそっと彼らの様子を窺っていた。彼らとは他ならぬ佐野 杏子、嶺 新太の二人である。
「よくあの二人を牡丹畑に来させられましたね」
美姫が不思議そうにつぶやくと、湊弥はこめかみを掻いた。
「寝子島の産業関係のレポートで、牡丹畑を推したら本当にくるとは……あれこれ履修する変な趣味が生かされて自分でも驚きだ」
「ただここが課題と関係あるのか疑問ですけど」
美姫の鋭いツッコミに湊弥は苦笑する。そこを言われるとつらい。
一面に広がる牡丹畑を見渡しながら、美姫は感嘆のため息を零した。
「デートスポットみたいで雰囲気ありますね。そしてとても綺麗……」
湊弥も肯いた。
「花が綺麗なのはわかるし、こういうところに好きな人と来たいっていうのもわかる。さすがデートスポット」
美姫はどこからともなくそそくさと双眼鏡を取り出すと、杏子と新太の様子をまじまじと窺い始めた。
「なんか様になってるな」
湊弥がにやりと笑って褒めると、
「私、コンビニの他に探偵事務所のバイトもしてますからね」
美姫はどや顔で微笑んでみせた。
「……お節介とは思いますが、仲の良いのを眺めているとこっちまで幸せな気分になりますね? 奏弥さん」
(先輩の横顔を見ることも幸せですが)
美姫は湊弥に声をかけつつ、心の中でこっそりそう付け加える。
……もちろん、そんなことは口が裂けても本人の前で言えないが。
「ああ、うん、幸せだよな……」
双眼鏡を覗く美姫の横顔を見つめつつ、湊弥は気のないような曖昧な返答をした。
(俺としては古苗木さんみたいな子と来れたことが幸せというか幸運というか、ありがたいというか……)
心のなかでつぶやきつつ、もちろんそんなことは本人と面と向かって言えない。あんまり意識されてないんだろうかと、少し心配になった。奏弥は美姫に気付かれないよう、ひそかに嘆息をもらした。
そんな湊弥の様子に気付かないまま、隣で美姫が楽し気につぶやいている。
「佐野さんと嶺さん、本当に両想いらしいですね。噂には聞いていますが、こうして見ると本当にお似合いのカップルといった感じでしょうか。憧れますね……ずっと幼馴染ならカップルというより夫婦のようですよね」
いいなあ、心が通じ合ってるみたいで……。
心底羨ましそうにつぶやく美姫。自分の場合は心が通じ合うどころか向こうが自分を意識しているかどうかさえわからない。隣の湊弥を盗み見ると、何事かぶつぶつつぶやいている。
「うーん、あれはお互い意識してると思うな。幼馴染だからこそ微妙な関係なのかもしれない。
夫婦、っていうのはある意味熟年っていう点では間違ってないのか? なんにせよ羨ましいな」
穏やかに見守りつつ、湊弥のなかには口で言い表せないような、何だかもやもやしたものが渦巻いていた。美姫とこうして二人きりでデートスポットに来ているというのに、ちっとも甘い雰囲気にならない。杏子と新太の場合はお互い気づいていないとはいえ確かに想いあっている。その関係が湊弥には本当に羨ましく思えた。
「二人の想いが実るも夫婦となるも、今日やこれから次第だろうか……?」
――どちらの場合も。
そう小さくつぶやいた、その時だった。
「二人に見られてるような……ひょっとして気付かれそうです……?」
双眼鏡から顔をあげ、美姫が明らかに焦り始めた。湊弥が二人に視線を遣ると、気のせいだろうか、一瞬新太と目が合ったような気がした。
「目立たないようにしないとですね……あ、カップルのふりをしま……あ」
美姫が最後まで言い終わる前に、湊弥は美姫の肩を抱き寄せた。
「きゃっ……」
小さく悲鳴をあげる美姫。
湊弥としては顔を見せないよう向きを変えさせただけのつもりだったが、なんだか妙な雰囲気になってしまった。
「ごめん、カップルを装えば目立たないかと……落ち着いて合わせてくれるかい」
なるべく平静を装うが、湊弥は気が気じゃなかった。
(咄嗟とはいえ役得、じゃなくて失礼なことを……あとでガッツリ謝ろう)
にやけそうな表情を、顔の筋肉を総動員して必死に抑えこむ。
一方、美姫は一枚上手な先輩に驚いたものの、嬉しさを隠しながらすました顔でそっと尋ねた。
「二人、まだ見てますか……?」
鳴りやまない鼓動。
この牡丹畑の中、時が止まってしまえばいいのに。
美姫はきつく瞳を閉じた。
同時刻、杏子と新太の二人の様子。
「ねえ、あれ古苗木さんと澪乃さんじゃない?」
先に気付いた杏子が声をあげると、新太もつられて視線を向けた。
「うん? ……確かにあの二人だな……あ、目が合った」
「あの二人仲良いよね……付き合ってるのかな」
杏子が首を傾げる。
「さあな。でも両想いだと思う、あの様子だと」
他人のことには敏感な新太がにやりと唇の端をつりあげる。杏子はそれに肯いた。
「私もそうだと思う」
「よし、俺あの二人応援するわー」
「私も!」
……二人とも自分たちが周りから応援されていることなどさっぱりわかっていなかったのだった。
1
2
3
4
5
…
6
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
牡丹畑でつかまえて
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
禰琉
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月02日
参加申し込みの期限
2017年09月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年09月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!