どんなことをして遊べばいいか教えてほしい｜リアクション

どんなことをして遊べばいいか教えてほしい

●剣と友情

　ボウリング場を出ると、風雲児轟が早く稽古したいと言い出すので夏神神社に行くことに。
　場所はどうしようと総悟が困っていると、夏神零がうちに来ればと言ってくれた。
「構わんでござる。拙者も総悟殿と一度手合せしてみたいと思っておったし」
　こうして、轟に急かされ夏神神社まで走っていく羽目に。
　轟と零、剣を教わりたい八神修にはランニング代わりだが、それ以外は巻き込まれ状態だ。

「さっそく教えてくれ！」
　到着するなりやる気十分な轟に対し、修は休憩中。他の皆はダウン寸前。
「これが無ければ稽古できぬよ」
　零が人数分の竹刀を貸してくれた。
　稽古の基本は足さばきと、まずはこれから。
　上達することで強くなる、習得すれば間合いの駆け引きがスムーズにいき、動きを悟られる前に攻めることが可能になる。
　ダンスゲームに近い、そうじゃねえだろと言いつつ、２人は基本的な足さばきをマスター。
　次は素振り。素振りが綺麗な人を真似るのが上達の近道だと総悟が手本を。
　無駄の無い動き、正しい姿勢に感心する轟と修もそれに倣う。
「上体の力を抜いてリラックスした状態で振りかぶって！　竹刀はギュッと握って！」
　振りかぶりと同時に足を前に出し、振り下ろしと同時に左足を引き付ける素振りの基本をみっちり仕込む。
「遊んでいる時とは違いますね。それだけ熱心に稽古しているのでしょう」
　森蓮が稽古を見ながら、総悟がいかに稽古熱心なのかを実感。
　熱心な総悟の指導に体力的にきつくなったのか、修がよろめいた。
「大丈夫？」
「すまん……」
　
（少年剣士に介抱される美少年キター！）
　ゲーセン、プール同様大興奮の桃原空音。その隣では旅鴉月詠が稽古風景をスケッチ。

　轟との実戦の前に、鳴鏡院流剣術の稽古と構えを指導する。
「下段は防御の構えだから機敏に動けない、相手に対応するため間合いを極端に大きく取るからうちには無いんだ」
「鳴鏡院流は殺人剣だったな。それじゃあ無くて当然だ。んな事より早く勝負しようぜ！」
　後は実戦で学ぶべし！　と勝負したくて堪らない轟との約束を守るべく、これまでの稽古をふまえた実戦に。
　最初は轟が優勢かと思われたが、長年の稽古で培われた実力と付け焼刃の実力の差は明確で、総悟の圧勝を皆に見せ付けた。
「参った。お前、やっぱすげえ！」
「風雲児君はどうして剣を学びたいと思ったのかな？」
「理由？　お前はクラスメートでダチ公だ。だからお互いの全力を教えあえばもっとダチになれると思う！」
「友達のこと？」
「そうだ！　今日から俺とお前はダチだ！」
　熱い友情キター！　と興奮する空音は誰にも止めらない。

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