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こねこのふしぎなひみつきち ~愛と葛藤の脱出劇~
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【猫又との会話】
「……というわけで、せめて3人だけでも解放していただけないでしょうか?」
無駄にかっこいい身振り手振りで、猫又に話しかける八十八旗の姿に、側にいた新田は小さくため息をもらした。
どうもこの高校生は自意識過剰なのではないか、と年齢に似合わない冷静な頭を悩ませる。
八十八旗と新田の他には、水守と八神、恵御納、綾辻が一緒にいる。他のメンバーは、別室に子猫たちを誘導して子守中だ。
説得には有意義なろっこん『イケメンの特権』を発動させるためには、八十八旗の主観でかっこいいポーズを取らなくてはならないのだから、この行動はけっして無意味ではない。
ただし、そのことを知らない人から見れば、ただのナルシストな仕草にしか見えなかった。
「ふむ、そなた、不思議な力を使うようだのぅ。だがの、惑わすのは猫又も得意じゃ。そのような術は使わぬほうが良いぞ」
黒い長毛種の猫又は姿勢を正し、面白そうな声色で八十八旗の申し出を受け流した。
その声は妙齢の女性のようで、品の良い澄んだ響きがある。
猫又に美女の気配を察知して俄然やる気を見せようとした八十八旗を引き戻すと、新田はまず丁寧に挨拶をしてから続けた。
「クロ様、提案があるんですけれど、いいでしょうか」
「ふむ。なんじゃ?」
「子猫たちからは、基地の秘密を守るために私達を帰す訳にはいかないと言われました」
「ふふ、それで?」
「基地の場所が知られたくないなら、私達を帰した方がいいと思うんです。この基地には沢山の未成年が捕まってるから、このままだと警察が動くでしょ。今は街中に監視カメラがあるし、私達の居場所は大分絞れます。そうなるといずれ基地の場所がバレますよ。大勢にね」
「ほうほう」
「もちろん私達は秘密を広めないけど、仮にバレても大丈夫。人間達の常識から大分掛け離れてるから、きっと誰も信じない。そう考えると私達を帰した方が、良いんじゃないですか?」
新田の説得を面白そうに聞いた猫又は、鈴のように喉を鳴らした。
「そなた、幼いなりをして聡いのう。ふむ、最もな言い分じゃ。だがの、大きな勘違いをしておるぞ」
「……どういうことですか」
「そもそも、私は帰さないなどと一言も言っておらん」
「は?」
「おいおい、それってどーいうこった?」
目を瞬かせる新田の横で、水守がついつい大声を上げる。
猫又は前足で器用に顔を洗うと、やや目元を和らげて言った。
「帰りたい者は帰してやろう。そう言うたのじゃ。そなたが言った通り、バレたとしても誰も信じぬ。それにこの屋敷は見える者にしか見えぬ。そういう場所じゃ」
「ええ? じゃあユキちゃんや他のにゃんこが言っていたのは?」
「そもそもあの子たちが勘違いしておるのじゃ。秘密基地だから秘密を守るのではない。どのようにしても秘密が守れるから秘密基地なのじゃ。私がおる限りな」
猫又は人間で言うなら笑顔を浮かべるように目を細めた。
「そなたらをさらったのではない。たまたまこの屋敷と波長が合っただけじゃ。そなたら、猫が好きであろう? あの子達も皆人間が好きじゃった。だから、そなたらには見送る資格があるのじゃ」
「……見送る?」
「そなたらにも都合はあるじゃろう。だから申し出てくれば帰してやる。ただ、この屋敷に選ばれた者だからのう。なるべくなら最後までいて欲しいと思う。だから私からは説明しなかったのじゃ」
猫又は深く頭を下げた。それは謝罪のようでもあり、懇願のようにも見えた。
「さて、では帰りたいのは誰じゃ? 名乗り出よ」
とにかく帰ることができるらしい。
猫又の気が変わらぬ内にと、八十八旗たち3人が前に出た。
猫又は頷き、広間の下座にある押し入れを指し示す。
「あの押し入れは元来、狼藉者を閉じ込める場所だが、外に出る通路にもなる。それに急に姿が見えなくなれば、あの子たちが怪しむじゃろうから、押し入れに閉じ込めたことにしたほうがよい」
「狼藉者って?」
「もちろん私に戦いを仕掛けるような輩じゃ。そなたらがもしそんなことをしておったら、問答無用に懲らしめて、押し入れに放り込むところじゃったわ」
すごみのある視線と声色には、物の怪としての迫力があった。
喧嘩を売らないで本当に良かったと胸をなでおろしつつ、八十八旗たちは、荷物を片手に押入れの中に身を潜める。
「そなたらには迷惑をかけたのう。達者でな」
押し入れの戸を閉めて、八神が再び開けた時、3人の姿は消えていた。
「さて、残ったそなたらは、夜まで付き合ってもらうぞ」
「『月に虹がかかる』ですか?」
「そうじゃ。今宵は良い虹がかかりそうじゃ」
そう告げると、猫又は目を閉ざして穏やかな寝息を立て始めた。
八神たちは、他の者に告げに行く。
今夜、月に虹がかかることを。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿都
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年08月05日
参加申し込みの期限
2017年08月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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