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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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【新入生歓迎会】ピュアも猛者もまとめてエンジョイ新歓祭！
「ダイジョブ笑顔でいればパッと見は俺だって！ え？ 不本意？ ウワァン☆」
どこかの空き教室から志波兄弟が顔を出す。
右よし、左よし、おっけい！ 今のうち！
その姿は、登校してきたときと若干変化していた。正確には、変化していたのは志波 拓郎の方のみ。
普段しない伊達眼鏡をかけ、腕まくりをし、３年生の校章を付け、髪形も兄とそっくりに。
初めて見る人には、一卵性双生児のようにしか映らないであろうそんな姿で。
「今日は俺、承認の為に全パフォーマンスをきちんと見たいからな」
「分かってる……でも何かせずにもいられない、ってのも」
「さっすがたー坊！」
最後にリストバンドを外し、左腕に兄と同じように腕時計をしている弟を見つめてはうんうん頷きながら。
笑顔全開だったその表情をふと引き締めて、志波 武道は自分より高い位置にあるその肩へポンッと手をやった。
「……頼んだよ」
そう言って、講堂へと向かう背中を拓郎を見つめる。
生徒会長として多くの責任を背負うそれが、いつも見ている兄の背中よりとても大きく見えた。
◇ ◇ ◇
―― 自分が1年前の時は緊張していたな。リラックスして楽しんでもらえるようにしよう……。
自ら何かをしたいと、進んで言葉を発し誰かに伝えるという難しさを、優木 遥斗は重々理解している。
それでも、１年前と比べれば多少なり成長したという自覚はある。そしてまだまだ成長していきたい気持ちとて。
沢山の先輩たちに世話になった、ならば今度は自分が新入生たちにそれを返していきたい。
そんな思いに突き動かされ、遥斗は進んで手伝いへと名乗りを上げた。
卒送会のスタッフをしたこともあり、会場準備に必要な道具や機材の在り処は勿論、搬入作業も誰に聞くことなくスムーズに行えた。
「あ！ はるはるくんなの～♪」
「………橘」
卒送会の時、同じく委員メンバーであった橘 明里が楽しそうにパタパタ駆けて来るのが見えれば、一瞬体を強張らせるもすぐに力を解いた。
中々に女性と接するのが苦手な性分は変わらないが、苦楽を共にした友人や仲間たちへは言葉を返せる程にはなってきている。
「まだ、始まるには早い時間じゃないのか」
「あたしも今日は裏方さんなのー。一緒に準備がんばるなの！」
「そうか」
「はるはるくんは、パフォーマンス出ないなの？」
「……俺にはスポット浴びるのは荷が重い……。物理的に重い物を運んでいる方が、ずっと楽だ」
「ふぉぉっ。縁の下の力持ちさんなの！ かっこいいなの！」
真正面から女の子に、直球で褒められれば、いくら慣れてきたとはいえ気恥ずかしさで思わず真顔になる遥斗である（怒ってはいない。照れている。そして明里も全く気にしてはいない）。
じゃ！ お互い頑張るなのー！ と手をふりふり明るく去って行く明里へ、こっくり頷いて。
ほっと一息ついた後は、もくもくと椅子を運んだりパフォーマンス組の大道具運びを手伝う遥斗の姿があった。
◇ ◇ ◇
本人の意図しないところで、自分はいつスタッフに？？ 状態の上級生もいたりする。
「あーしんど……」
会場設営は如何に早い時間から、迅速に行えるかが今後の進行に関わってくる。
故に問答無用で朝から肉体労働を課せられている北里 雅樹が、盛大にぼやくのを誰が咎められようか。
ひたすらに、椅子を運んだりパフォーマンスに必要な道具類とその数が揃っているかチェックしたり。
「肉体労働は苦手だってのに」
「そんなこと言って、サボらずちゃんと手伝ってくれちゃうんだから☆」
「……早坂」
同クラスの早坂 恩の口から褒め言葉と共に『あとあっちの大道具、異常が無いかチェックしてもらっていいかしら？』等、容赦なく仕事を頼まれたりしながらも一応任された事は最後までやり通す雅樹である。
「……なんか腹減ったな、って、おっ。いいもんあるな」
ただでさえ早起きはそう得意ではない。
間に合うように登校したせいで、朝ご飯を食いっぱぐれていた雅樹は腹からの盛大な救難信号を受ければ、ふらふらと良い匂いのする方向、軽食ブースへと近寄っていた。
「旨そうだなぁ。味見してもいいか？」
「大丈夫ですよー。スタッフさんたちの分も用意してますので」
巫部 紫苑がほんわか微笑んで、お饅頭とクッキーの乗ったお皿を手渡してくれた。
ああ……疲れた体に甘い物が沁み渡る……。
甘い物は特に目が無い雅樹。ペロリとたいらげ、ちゃっかりおかわりを頂いたりしてから。
ぼちぼち自分の役目はこなしただろうかと、そそくさと開始時間まで講堂から離れていく雅樹であった。
どこかの空き教室から志波兄弟が顔を出す。
右よし、左よし、おっけい！ 今のうち！
その姿は、登校してきたときと若干変化していた。正確には、変化していたのは志波 拓郎の方のみ。
普段しない伊達眼鏡をかけ、腕まくりをし、３年生の校章を付け、髪形も兄とそっくりに。
初めて見る人には、一卵性双生児のようにしか映らないであろうそんな姿で。
「今日は俺、承認の為に全パフォーマンスをきちんと見たいからな」
「分かってる……でも何かせずにもいられない、ってのも」
「さっすがたー坊！」
最後にリストバンドを外し、左腕に兄と同じように腕時計をしている弟を見つめてはうんうん頷きながら。
笑顔全開だったその表情をふと引き締めて、志波 武道は自分より高い位置にあるその肩へポンッと手をやった。
「……頼んだよ」
そう言って、講堂へと向かう背中を拓郎を見つめる。
生徒会長として多くの責任を背負うそれが、いつも見ている兄の背中よりとても大きく見えた。
◇ ◇ ◇
―― 自分が1年前の時は緊張していたな。リラックスして楽しんでもらえるようにしよう……。
自ら何かをしたいと、進んで言葉を発し誰かに伝えるという難しさを、優木 遥斗は重々理解している。
それでも、１年前と比べれば多少なり成長したという自覚はある。そしてまだまだ成長していきたい気持ちとて。
沢山の先輩たちに世話になった、ならば今度は自分が新入生たちにそれを返していきたい。
そんな思いに突き動かされ、遥斗は進んで手伝いへと名乗りを上げた。
卒送会のスタッフをしたこともあり、会場準備に必要な道具や機材の在り処は勿論、搬入作業も誰に聞くことなくスムーズに行えた。
「あ！ はるはるくんなの～♪」
「………橘」
卒送会の時、同じく委員メンバーであった橘 明里が楽しそうにパタパタ駆けて来るのが見えれば、一瞬体を強張らせるもすぐに力を解いた。
中々に女性と接するのが苦手な性分は変わらないが、苦楽を共にした友人や仲間たちへは言葉を返せる程にはなってきている。
「まだ、始まるには早い時間じゃないのか」
「あたしも今日は裏方さんなのー。一緒に準備がんばるなの！」
「そうか」
「はるはるくんは、パフォーマンス出ないなの？」
「……俺にはスポット浴びるのは荷が重い……。物理的に重い物を運んでいる方が、ずっと楽だ」
「ふぉぉっ。縁の下の力持ちさんなの！ かっこいいなの！」
真正面から女の子に、直球で褒められれば、いくら慣れてきたとはいえ気恥ずかしさで思わず真顔になる遥斗である（怒ってはいない。照れている。そして明里も全く気にしてはいない）。
じゃ！ お互い頑張るなのー！ と手をふりふり明るく去って行く明里へ、こっくり頷いて。
ほっと一息ついた後は、もくもくと椅子を運んだりパフォーマンス組の大道具運びを手伝う遥斗の姿があった。
◇ ◇ ◇
本人の意図しないところで、自分はいつスタッフに？？ 状態の上級生もいたりする。
「あーしんど……」
会場設営は如何に早い時間から、迅速に行えるかが今後の進行に関わってくる。
故に問答無用で朝から肉体労働を課せられている北里 雅樹が、盛大にぼやくのを誰が咎められようか。
ひたすらに、椅子を運んだりパフォーマンスに必要な道具類とその数が揃っているかチェックしたり。
「肉体労働は苦手だってのに」
「そんなこと言って、サボらずちゃんと手伝ってくれちゃうんだから☆」
「……早坂」
同クラスの早坂 恩の口から褒め言葉と共に『あとあっちの大道具、異常が無いかチェックしてもらっていいかしら？』等、容赦なく仕事を頼まれたりしながらも一応任された事は最後までやり通す雅樹である。
「……なんか腹減ったな、って、おっ。いいもんあるな」
ただでさえ早起きはそう得意ではない。
間に合うように登校したせいで、朝ご飯を食いっぱぐれていた雅樹は腹からの盛大な救難信号を受ければ、ふらふらと良い匂いのする方向、軽食ブースへと近寄っていた。
「旨そうだなぁ。味見してもいいか？」
「大丈夫ですよー。スタッフさんたちの分も用意してますので」
巫部 紫苑がほんわか微笑んで、お饅頭とクッキーの乗ったお皿を手渡してくれた。
ああ……疲れた体に甘い物が沁み渡る……。
甘い物は特に目が無い雅樹。ペロリとたいらげ、ちゃっかりおかわりを頂いたりしてから。
ぼちぼち自分の役目はこなしただろうかと、そそくさと開始時間まで講堂から離れていく雅樹であった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2017年08月23日
- 参加申し込みの期限
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- 2017年08月30日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2017年08月30日 11時00分
