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レトロ喫茶「セピア」
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そのころ。喫茶『セピア』の前では、色紙を抱えた
大田原 いいな
が、ぷるぷると震えていた。
店前でうずくまる彼女の目的は、この喫茶店ではない。ここに住んでいるという、一人の児童文学作家であった。その筆名は、
硯 いろは(すずり いろは)
。特に名が売れている作家ではないものの、柔らかな文体でつづられた作品は、子どもに夢を与えるようなものばかり。いいなは、小学生のころからのファンだった。
ネット上で公開されている個人サイトも頻繁に閲覧しており、いいなはそこに掲載されたエッセイから、どうやら件の作家は寝子島に住んでいるらしいと知った。そこで、彼女の叔母がもつ旧市街ネットワークから、硯いろはが住んでいると思しき場所を特定したのである。
硯いろはの、サインが欲しい。その一心で、単身ここまでやってきたのだが、いいなには、致命的ともいえるほどの誤算があった。
店の窓から、そっと店内を覗きこむ。しかし、そこにある姿は先刻と変わらない。思わず、いいなは頭を抱えてしまった。
「彼処に居るのは、どう見ても男性ではないかえ!」
作品の文体から、いいなは件の作家が女性であると、そう思いこんでいたのである。男性恐怖症であるいいなからしてみれば、これほどの誤算は早々ない。
「ぐぬぅ。めいどかふぇでのばいとで多少男性は平気になったとはいえ、流石に一対一でさいんを求めるのには度胸が要るのじゃ……」
とはいえ、壁を挟んだ向こう側には、あこがれの作家がいるのだ。ここまで来ておいて、引きさがるわけにはいかない。意を決して、いいなは店のドアノブをつかんだ。
「た、たのもー!」
緊張しきった彼女のろっこんが発動したのは、そのときのこと。ドアベルを響かせ、店内へと足を踏み入れたいいなは、またたく間に、一六歳の姿から二十歳前後の姿へと変わっていた。
いいなの来店に気づいたのだろう。顔をあげたのは、カウンターで原稿用紙を広げる片眼鏡の男。
「ああ、すみません。今片づけを」
「気にしないでいいわ」
ペンを置き、手早く原稿用紙を片づけようとする男を手で制し、いいなは笑んだ。
「ここには、硯いろはさんがいるって情報を聞いてやって来たの。貴方でよろしいのかしら?」
硯いろは。その名前を聞いた男は、片眼鏡を外しながら、ひとつ瞬きをした。
「え、ええ……私が、硯いろはですが」
「よかったら、サインいただけないかしら? 貴方の作品は、小学生の時からのファンなの……って知り合いの子がね」
持参した色紙を差し出して告げるいいなに、男は少し照れくさそうに笑った。
「僕のサインでいいのでしたら、よろこんで――お名前は書いたほうがよろしいですか?」
「うん、『いいなちゃんへ』ってお願い」
あまりサインを書く機会なども、ないのだろう。男が、ぎこちない手つきで色紙にサインをしていると、再び店のドアベルが鳴った。見れば、給仕姿の少女依菜里が、ドアの前で仁王立ちをしている。
「依菜里、一体どこへ行っていたんだ。遊びに行くなら、ちゃんと着替えてからでないと」
「ユーヤと一緒にしないで! イナリは、ちゃんとお仕事してきたの!」
ぷりぷりと怒る依菜里を見つめ、いいなは首を傾ける。
「あら、娘さんかしら?」
「いえ、違うんです。あの子は依菜里といって、オーナーのお孫さんなんですよ」
男が苦笑を浮かべ、いいなに色紙を手渡す中。依菜里に続いて、新たに人が入ってくる。綾花と葉月、そして、明智と名乗るアケーチであった。
「おや、これは素敵な雰囲気の喫茶店ですね……!」
アケーチが店内を見渡し、嬉々とした声をあげるかたわら。葉月はつぶさに店内を観察し、小脇に抱えていた色鉛筆とスケッチブックとを広げ始める。そのようすからして、客でないことは一目瞭然だった。いいなも、男も、何事かと目を白黒とさせるしかない。そんなふたりの前へ進み出たのは、綾花であった。
「初めまして。私たち、依菜里ちゃんに頼まれて、このお店のお手伝いに来ました」
「店の手伝い、ですか?」
男が不思議そうに呟くと同時。綾花の目に、「硯いろは」と綴られた色紙が留まる。しばし、綾花は色紙を持ついいなと、男との間で視線を行き来させた。そして、広げられたままの原稿用紙などから、カウンターに立つ男の正体を悟る。
「あの、すみません――握手、してもらってもいいですか?」
「はい?」
理解が追いついていない男の反応を見て、依菜里はふと既視感を覚えた。くるりと、アケーチを振り返る。
「おや? ふふふ。どうしましたか、依菜里さん」
「アケチって、本当にユーヤと関係ないんだよね?」
「はい。たった今、お会いしたばかりですから。私個人としては、とても親近感が湧くのですけれどね……ふふふふふ」
何やら怪しげに笑うアケーチを見つめ、依菜里は頭に浮かんでいた考えを振り払った。
そうだ。そんなはずはない。このふたりが、実は親類であるのではなどと疑った依菜里は、きっと、少しだけ疲れているのだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
かたこと
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月03日
参加申し込みの期限
2017年07月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年07月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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