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前程万里の姿也
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◆
視界に広がる真っ暗闇にこの浮遊感。
つい先程まで、いつものように青果店を手伝っていたはずだと
宮祀 智瑜
は思考を巡らす。
―― 売り切れそうなリンゴを補充しようとしてー……そう、お店の前の水溜りに気付いて。
ぁ、と呟いた声が空虚な闇に溶けた。そうだ、リンゴの箱持ったままその水溜まりを避けようとして転んじゃったんだ……。
日常茶飯事とはいえ、さすがに商品のリンゴは無事かどうか心配になりながら、改めて智瑜は自分の身体とその周囲を確認する。リンゴ箱という重しを持ったまま盛大に水溜まりを踏んで転がった気がするのに、怪我をしている感じは無い。更にはこのどこかに浮いている感覚…… ということは?
「頭打って黄泉の世界!?」
智瑜の脳内は若干テンパった回答へ行き着き声になった。
―― 大丈夫、このなんにもないあたりきっとまだ黄泉の狭間……まだ戻れる。現実世界に戻らなくちゃ。
思い残したことがありすぎて、こんなところで人生終了している場合じゃないのだ。
ポジティブ直感の下、智瑜は思い立ったがすぐ行動へと移る。
ほら、あそこにまだ黄泉と現実世界を繋ぐ扉が浮かんでる☆ あそこへ行ければ……っ。
上空にぽっかりと浮かんだ、水たまりと同じような形でどこか揺らめいてみえる水面を見つけ、泳ぐような仕草でそこへ近づいてみる。
「あ、何か見え……宮祀青果店の店頭看板? 良かった! やっぱりここが境目……、あれ? 私?」
向こう側に見えた青果店の、店頭に並ぶ果物たちの前に明らかに自分と思われる姿が映り込んできた。
―― でも、髪が長い? 胸も今より大きいみたい……大人の私、に見える。
髪はともかく、まだ成長過程 だ と 、という驚愕伴ったツッコミはさておき、水面をかいくぐろうと伸ばした手を智瑜は一度下げ、水面の真正面でしばし首を傾げる。
ここが出口じゃない? どうしようかな……、と途方に暮れそうになった濡羽色の瞳が、とある人物をその水面に見つけた瞬間パッと輝いた。
「義弘先生!」
店頭に立つ大人びた自分へ寄って来た男性が、
桐島 義弘
先生だと一目で気付けば、途端に智瑜の視線は水面の映像に一心に注がれる。
元々が大人らしい大人である彼は、智瑜とは違い現実の彼とあまり変わっていないように見える。
あのスーツの色は、見たこと無いくらいだろうか。
―― でも変わらずカッコいいですね。
見惚れながら水面が奏でる画と音声を拾えば、もしかして黄泉の世界じゃなくて未来にタイムスリップ? という可能性も浮かんできた。
何故なら、水面の向こうの自分は先生に『あなた、おかえりなさい』と声をかけているから。
『智瑜、お客さんを待たせるんじゃない』と当たり前のように、苗字ではなく名を呼んでくれて、仕方なさそうに別のお客さんの対応をしてくれている。
常連のお客さんと話し込んでいた大人っぽい自分は、『ごめんなさい』と口にする。その笑顔と様子は今の自身とダブって見えた。
―― わー、わー……っ、結婚してるのかな? 私と……義弘先生が……。
意識した途端、ぶわっと押し寄せてきた幸福感に熱くなった頬を両手の平で抑えた時、お客さんや自分たちの声の奥の方、青果店と生活スペースを区切る襖の向こうから微か楽しそうな会話が漏れ聞こえた。
それを耳に捉えると、智瑜は照れから安堵の表情へと変えて小さく息を吐く。
―― お祖父ちゃんお祖母ちゃんも、元気そう。長生きしてもらわなくちゃね。
もっともっとお手伝い頑張ろう! と意気込んでから、再び視線は愛しい人の姿を追っていく。
先生はスーツ姿だから教師を続けてるのかな? 教頭先生とかしてそうです。
現実でずっと見てきた先生の姿と被らせて、今までの思い出を反芻しようとしたところで、水面の中から『ありがとうございました!』と元気な声が響いてハッと視界を戻した。どうやら店じまいなようだ。
最後のお客さんに笑顔でお辞儀した後、片付けを始める未来の自分と、その隣りで一緒に手を動かしている先生の姿をまじまじと見つめる。
……いつも職員室の机の上も綺麗に片付いていますし、手際が良いから慣れてるのかな?
慣れる程、自分と共に青果店の仕事をしょっちゅうしてくれているのかと暗に思えば、益々目の前の映像外な姿も妄想もとい想像してしまう。
―― 見てて飽きないです。
次はどんな先生が見れるのか、ワクワクと見守っていると水面の中の自分が、徐に先生の首へと腕を絡ませたではないか。
うんっ? と凝視する智瑜とは反対に、にっこりと微笑んだもう一人の自分の口から言葉が飛んだ。
『おかえりなさいのちゅーは?』
ひゃぁぁぁああ……!?
まさかこんな大胆な自分の姿を、客観的に見る日がこようとは。
いえもしも新婚さんなら当たり前の光景!?
きゃーっきゃーっと恥ずかしさのあまりすっかり赤く染まった顔を手で覆うも、乙女心としてはその先の展開に興味が無いはずはなく。
そろり。指の隙間を文字通り開けてしっかり覗き見る。
困ったような表情浮かべつつも視線泳がせ周囲を確認しているあたりは、義弘先生らしいところだろうか……なんて思っていた矢先。
可愛らしく小首傾げたままの自分の頬へと、負けたように微笑浮かべ大きな掌が触れられて。
固唾を飲んで見守る智瑜の指の隙間から、水面に映る男女の唇が合わさった瞬間……シャッターが閉められたかのように暗転したかと思うと、視界の隙間に青空から注ぐ陽の光が戻っていた ――。
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担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月24日
参加申し込みの期限
2017年07月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年07月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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