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気付けば、
桜 月
は見知らぬ庭に立っていた。
(ここは……?)
散歩へ出掛けようと、身嗜みを整える為に鏡を見たところまでは覚えている。
そしてそこに、自分に似た、けれど自分とは違う《何か》が映ったことも記憶していた。
『皆、ほら、水の時間だ』
綺麗に整えられた植物の垣の向こうから、声がした。
耳慣れたような、初めて聞くような、胸がざわざわするような声だ。
それに惹かれるようにして庭を少し進んで――月は、彼女を見つけた。
『皆、今日は機嫌がいいな。……ああ、私も嬉しいよ』
月にあまりにもよく似たその少女は、愛おしげに植物の手入れをしている。
そうして少女は、植物へと歌うような声で語り掛けていた。
すると、不思議なことに、植物達も彼女の言葉に応えるように揺れるのだ。
(楽しそうだな)
そんな状況ではないのに、ふと、口元が淡く緩む。
暫く、ぼんやりと少女の様子を眺めていて――月は不意に、あることを悟った。
(どうやら……私がここから帰るためには、彼女と接触をする必要があるようだ)
けれど、少女は月に似てこそいるが、同時に、明らかに異形のものでもある。
背には翼が生えていて、右の背を彩るは悪魔の翼、左の背を飾るは天使の翼を思わせるもの。
また、身体の多くの部分が棘の生えた蔓に覆われ、左目には紫の薔薇が咲き誇っている。
そして麗しいまものの、しかし、その目はどこかぎらついてもいた。
(彼女はどう見ても人間じゃない、大丈夫か)
そう思った瞬間、少女が緩く月の方を振り向く。
月は、慌てて少女へと声を掛けた。
「えっと、こんにちは。いきなり何だと思うけど怪しい者じゃないよ? 本当に」
『……何者だ』
投げられた声は、植物に掛けていたものより、幾らか温度を下げている。
それでもやはり、異形の少女は、月に鏡を覗いているような錯覚を呼び起こした。
(うん、本当にそっくりだ。着ている服? がちょっと不思議な感じだな……)
つい癖で、デザインの参考にしよう、と月の双眸はまじまじと少女の衣装を捉えてしまう。
少女の表情に、険が乗った。
『何を、ジロジロと見ている』
警戒の色の滲む声に、月はハッと我に返る。
気付けば、少女の周りの植物達も、月を威嚇するように蠢いていた。
「いや、すまない。デザイナー志望の血が、勝手に騒いでしまって……」
『でざいなーしぼう?』
「ああ、こっちの話だ。……とにかく、事情を話した方が良さそうだな」
そうして月は、少女に自身の身の上を語った。
恐らくは、こことは違う世界からとばされてきたらしいということ。
少女との接触が、どうやら帰還の鍵になりそうだということ。
月の話を少女は静かに聞き、やがて、
『皆、私は彼女を信じてもいいものだろうか』
と、辺りの植物達へと問いを零した。
辺りの草花が、木の枝が、ざわざわと揺れる。
そのざわめきを耳に、少女はふわりと口元に弧を描いた。
『わかった。皆がそう言うなら、私も彼女を信じよう』
植物達にそう伝えて、少女は月へと、先ほどまでよりも幾分柔らかな視線を投げる。
『無礼をしたな。私は世界樹の森出身のまものだ。この魔王城の植物の手入れをしている』
「まもの……」
『ああ。そして、この子達は私の子供のようなものだ。私より余程、他者を見る目がある』
故に、彼らの言葉を聞いて月を信じることにしたと、そういうことであるらしい。
『こことは異なる世界の話は、耳にしたことがある。君が帰る為に、私に手伝えることはないか?』
「それが……どうやったら戻れるのか、明確な手段はわからないんだ。だから……」
少し、お話してもらってもいいかな? との月の言葉に、少女が頷く。
『構わない。君の問いにも、可能な限り答えよう』
「なら、貴女の事やここの事を教えてはもらえないだろうか?」
『ああ、いいよ。だが、大抵のことは先ほど話してしまったな』
少女は、淡く苦笑した。
『他者と接するよりも、植物と過ごす時間を尊んでいる身だ。あまり、君に話せることがない』
「なら――今度は、私が、私や、私が住んでいる場所の話をしよう」
そう声を零せば、赤い星のように煌めく少女の目。
月は寝子島のことを掻い摘んで説明してみせ、次いで、自分自身の話をした。
例えば、服飾デザイナーになるという夢のことを、それがどんな職業かと言うところから語ってみせる。
少女はどこか楽しげに月の話に耳を傾けてきたが、じきに、
『君、身体が……』
と、少し驚いたような声で言った。
見れば、身体が薄く透け始めている。帰還の時が、近付いてきていた。
「そうか、もう帰るんだな、私は。……ありがとう。また、会えるといいね」
月の言葉に、少女が薄く微笑む。
水が滲むようにぼやけていく世界の中に、月はその笑顔を、はっきりと見留めた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年08月27日
参加申し込みの期限
2017年09月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年09月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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