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【入学式】ぴっかぴっかの1年生!
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――出会いの季節、春
1年生の教室前の廊下を、
如月 庚
は辺りに目を走らせながら歩いていた。
鋭い眼差しは、所属するクラスのわからない、とある後輩を探している。
と、1年4組の前で、庚は足を止めた。昨年度、自身が通っていた教室。
(懐かしいっつーほど経っちゃいねぇが……)
そんなことを思った、丁度その時。
「あ! らぎらぎ先輩だ! せんぱーい! せんぱーい!」
まさにその4組から、庚の探し人――
薄野 九月
がとび出してきた。
向日葵みたいな笑顔をして、ぶんぶんと元気良く手を振りながら。
「よぉ蕎麦妹、お前4組か」
「はい! わたしのおねーちゃんやらぎらぎ先輩が1年生の時にいたクラスなんですよね!」
「何だ、知ってたのか」
庚の呟きに、九月は「えへへ」とちょっぴりくすぐったいように笑う。
「だからね、わたしも4組になれて、とっても嬉しいなーって!」
明るく音を紡ぎながら、九月は胸が温まるのを感じた。
(放課後になったしどうしようかなって思ってたけど、らぎらぎ先輩に会えちゃった!)
九月にとって、庚は尊敬できる、お兄さんみたいに頼りになる先輩だ。
所属する
Leidenschaft
のリーダーでもある庚を、九月は慕っている。
だから、そんな庚に会えたことを、ラッキーだと九月は思うのだ。
(何だか今日は、もっともっといいことがあるような気がする!)
きらきらした予感に胸を弾ませる九月へと、庚が改めて声を投げる。
「月並みだが入学おめっとさん、宜しくな……後輩」
お祝いの言葉に、九月の瞳は益々煌めいた。
嬉しい、と心から思う。それに、
「えへへ。後輩、っていいなぁ。わたしも今日から寝子島高校の1年生なんだよー! って感じがします!」
「あ? 今思ったのかよ」
「朝からずっと思ってました! だけど、らぎらぎ先輩がお祝いしてくれたから、もーっと思ったんです!」
そう、九月は今日から本当にぴっかぴっかの寝子高生なのだ。
先輩とも一緒に遊べるし、友達だって作りたい。わくわくすることだらけだ。
そんな九月の様子に、庚はふっと、ごく淡い微笑を漏らした。
時は、ほんの少しだけ遡る。
ホームルームを無事に終えて、1年3組の
八重崎 壱都
は細く息を吐いた。
(これで一段落、ですね)
そう胸の内に呟いて、壱都は廊下側へと視線を遣る。
窓の外に、見知った姿が覗くのを期待しながら。
(庚兄さん……私が寝子島高校に入学したって当日に知って、今頃さぞかし驚いているでしょうね)
私を探してるでしょうか? と、そんな従兄――庚の姿を想像したら、自然、頬が緩んだ。
壱都は、寝子高を受験したことも、受験に合格したことも庚に黙っている。
どころか、そのことを自身の姉や庚の祖父にも口止めし、秘密にしてもらっているのだ。
壱都は、何度となく繰り返した空想を頭の中にもう一度呼ぶ。
入学式当日、式の最中に、初めて自分と同じ制服を着た従妹に気づく庚。
さぞ驚いたに違いないと、壱都は口元に弧を描いた。
(庚兄さんがどんな顔で私に会いに来るか……再会したら何を言ってやりましょう、ふふ♪)
機嫌よくそんなことを思って、壱都は教室を出る。
(その方が、庚兄さんだって私を見つけやすいかもしれませんし)
そして、壱都は見てしまったのである。
(……って、あれは……)
他ならぬ、従兄の――庚の姿を、何故か1年4組の前に。
しかも、庚は壱都と同じ新入生の少女と、何やら親しげに話し込んでいるではないか。
庚の口元が、淡く笑みを形作る。
その瞬間、壱都は頭の中が怒りで沸騰するのを感じた。
「従妹が突然入学したのに、それを無視した挙句ちゃらちゃらと……!」
かくなる上は! と、壱都は猛然として庚と少女――九月の間に割って入らんとする。
背後から感じた視線と気配に振り返った庚が、壱都の姿を見て双眸を瞬かせた。
「……ええと、壱都さん? なんでこちらにいらしてるんでしょうか……?」
「庚兄さん! なんでこちらに、じゃないです!」
私が入学したのにそれを差し置いてそんなへらへら鼻の下伸ばして……と拳を握る壱都。
庚が、軽く目を瞠った。
「え、入学って……壱都、新入生なのか? 今年から……寝子高生?」
「とぼけないでください! 私が入学式に出てたのを見てないとは言わせませ……」
「あー……見てねぇな」
「って、見てない!?」
ガーン! と、今度は壱都が驚く番だった。
庚が、首の後ろに手を遣って、それはもう気まずげに視線を逸らす。
「入学式は……その、寝坊してサボりました……すいません」
朝、猫鳴館の自室で、庚は目を覚ました。
くあ、と欠伸をしているうちに、庚はあることに思い当たる。
「……ああ、今日、入学式だったな」
そういえば、新1年生には蕎麦妹――九月がいたはずだと、覚醒していく意識の中で庚は思い出した。
「ええっと……今何時だ……?」
そんなことを呟きながら時計を見て、大変な事実を思い知らされる庚。
「……やっべぇ、盛大に寝坊した……」
時計は、とっくに学校が始まっていると庚に教えていた。
どころか、もうホームルームも終わろうかという時間だ。
思わず、額を押さえる。
「みっちゃん怒んだろーな……後で謝んねぇと」
担任の
久保田 美和
先生の顔が脳裏に浮かぶ。
ため息を吐きながら立ち上がろうとした、その時。
「……着信?」
庚は、その履歴に気付いた。
京都の親戚の家からだ。とりあえず掛け直す。
「なんだ……出ねぇな……まあ、これもまた後にするか」
ひとまず九月に会いに行こうと決めて、庚は急ぎ支度を始めた。
従兄の告白に、壱都はふるふると震えた。
「ね、寝坊って……庚兄さん……」
すいません、と庚がもう一度、目を逸らしたまま繰り返す。
そんな2人のやり取りを、九月はきょとんとしながら見遣っていた。
知らない女の子がとび出してきて、ものすごく怒っている。
庚を『兄さん』と呼ぶ女の子が、そういえば何だかちょっと庚に似て見えるのも不思議だ。
(どうしたんだろう? それにしても、真面目で元気でかわいいなー)
お友達になれたら嬉しいのにな、と九月はほわわんと、けれど本人的には真剣に思う。
そんな九月の横、庚が、ため息を一つ零した。
「つーか、口煩さは変わらねぇな……」
「い、言うに事欠いてそんな……!」
「いや、しばらく連絡しなかったのは悪かったよ、俺も色々あってな」
言って、九月へと向き直る庚。
「蕎麦妹、突然悪かったな。これ……俺の従妹。同級生って事で仲良くしてやってくれや」
庚がくい、と自分を示すのに、壱都はようやっと我に返る。
「え、ええい……庚兄さん、ここに直って下さい! 私がその根性叩き直し……」
「わーい! らぎらぎ先輩のいとこさんー!」
「ふぇっ!?」
その場に日本刀があれば鋭く閃いていただろう、というほどの勢いで庚に詰め寄らんとした壱都だったが、
「えへへへ。友達―! 友達だー! 嬉しいなー!」
と、にこにこ顔の九月に後ろからぎゅーっととびつかれて、目を白黒させる羽目になった。
「えっあっなっ」
「わたし、今日はいいことがある日だって思ってたんだー! 大当たりだねー!」
「ちょ、まっ……私をどこに拐かす気ですかえっええっ!?」
弾む足取りの九月に、壱都が連行されていく。
一度振り返った九月に笑顔で手を振られて、庚は軽く手を上げ、2人の姿を見送った。
この後蕎麦屋へと連れて行かれた壱都が九月にめちゃくちゃ懐かれるのはまた別のお話。
庚を成敗するという壱都の意気込みも、一先ずは有耶無耶になって終わった。
嵐が去ったような廊下で、軽く眼差しを和らげて庚は思う。
(しばらく会ってなかったから、少々気まずかったんだがな……)
壱都とは4年ぶりの再会だったのだけれど、向こうは相変わらずで。
その事実は、庚の胸に幾らかの安堵を運んだのだった。
(にしても、壱都もとうとうこっちにきたか……やれやれ)
また騒がしくなるなと、庚が仄かに唇を歪めた、その時。
「――!」
傍らを通り過ぎたのは、黒い影――1年5組の担任である
四十九院 鸞
先生だ。
肌を這った淡い既視感に、知らず、庚は振り返っていた。
四十九院先生の背中が、遠ざかっていく。
「……まさか……な」
感じたものを打ち消すように呟いて、庚もまた、その場を後にした。
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担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
28人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月26日
参加申し込みの期限
2017年07月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年07月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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