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黒々とした大地は爆発寸前の様相で小刻みに震えている。大小無数の亀裂が走り、至るところで噴煙を上げていた。刻一刻と空の色を不吉な色に変えてゆく。
アスワド・クロノワール
はヴォーパルバニーらしく、頭部から飛び出た黒い耳を器用に動かす。機動力を重視した結果なのか。胸と腰を覆う程度の軽装であった。露出した肌には申しわけ程度の灰色のマントを羽織っていた。
「ここが炎熱世界。アツアツ、だけどブルブルよりマシ」
「世界が燃えているようだ。クロノワール、悪かったな。僕の都合で書店にきて、巻き込まれたみたいになって」
サキリ・デイジーカッター
は右隣に向かって言った。
「サキリは悪くない。星幽塔の鍛冶工房で知り合った時、ボクと約束した。工房で二人の武器が完成したら一緒に狩りにいく。そう、約束した!」
「そうだな。今日になるとは思いもしなかったが」
「サキリ、サキリ、その武器、凄いな!」
アスワドは思い出したように声を上げた。黒いコート姿のサキリは右手に剣を握っていた。柄の一部を肩口に当てて、それは天に穴を穿つかのように斜めに聳え立つ。
巨大な剣、
竜殺し
であった。
「対人戦には不向きだけどな」
サキリは身の丈を越えるような巨剣を軽く振った。大地に薄っすらと積もっていた黒い砂礫が分断されて宙に舞う。目の当たりにしたアスワドは上気した顔でピョンピョンと跳ねる。
「威力がある! まだ本気と違う! そこがまた凄い!」
「僕だけの力ではない。この剣の素材となった、ドラゴントレインが力を貸してくれているんだと思う」
「それでも凄い! ボクの武器も凄いぞ!」
アスワドは両肘を瞬間的に上げた。ふわりと浮いたマントの合間に左右の腰に下げていた武器を抜き放つ。どちらも剣身は黒く、独特な形をしていた。
一刀は大きく内側に曲がっていてククリナイフを彷彿とさせる。ヴォーパルバニー族が好んで使う汎用大型刃物、
クークゥル
である。
残りは幅広の剣で首を刎ねるのに適した形状をしていた。ラム・ダオと呼ばれる物に近い、
ヴォーパル
であった。
「黒い金属で出来ているのか」
「一族に金属を加工する技術はない。全ての武器は黒い岩石を使う。頑丈だけどかなり重い」
アスワドは後方に跳んだ。構えた二刀を不規則な動きで振るう。着地までに二桁の斬撃を披露した。
「使うには力がいる」
「そう見えないところが凄いな」
「凄いのはサキリ! 剣が大き過ぎて何かの記念碑に見える!」
二刀を腰に収めたアスワドは跳ねるように戻ってきた。
「どちらも凄いということにして、そろそろ狩りに出掛けよう」
「狩りにいく! ボクの完成品、早く試したい! サキリ、よろしく!」
アスワドは手首に装着した黒い革製の腕輪を高々と上げた。
「こちらこそ、よろしく頼む。どちらに向かって進もうか」
サキリは迷うように頭を動かす。似たような景色のせいで一歩を踏み出せないでいた。
「こっち! 獲物がいる!」
小柄な相棒に迷いはなかった。一点を指差して歩き出す。サキリは滑るように横へと付いた。
「獲物の位置がわかるのか?」
「音がする。とても近い。あの割れ目が怪しい」
立てた耳を前方に傾ける。アスワドは燃えるような双眸で足を速めた。サキリが少し遅れる。
割れ目からサラマンダーが飛び出した。アスワドは驚異の脚力で跳躍。一気に距離を縮める。腕輪が形状を変えて篭手となり、凶器の黒い爪が生えてきた。
剛爪の篭手
は迫る敵を易々と縦に切り裂いた。
別のところに潜んでいた敵が虚を衝いた形で横手から襲い掛かる。サキリは走りながら竜殺しを前に突き出した。それでも届かない。
一刹那、赤くなった剣身が敵を粉砕した。火の粉となって方々に吹き飛んだ。
「サキリ、凄い! 今の何! 消えて、出て、敵が粉々!」
「僕のろっこんだよ。『斬空赤刃』は刃物を持っている時に空間を切り裂くイメージで発動する。距離は限られているけれど瞬間移動が可能だ。発動の後、破壊力を増すこともできる」
「ボク、使いたい! 二人で敵を切り裂く!」
「いいよ、はい」
握手のつもりでサキリは手を差し出した。アスワドは手の甲に頬擦りする。
「首飾りに力を感じる。サキリのろっこんが使える、きっと!」
「それは良かった」
サキリは手を引っ込めた。苦笑いに近い顔で手の甲を眺めている。
予期しない突風に見舞われた。辺りが黒く霞む。二人は武器を構えて同時に空を見上げた。
雄々しい両翼で羽ばたくドラゴンの姿があった。全身は炎を纏ったように赤い。迫り出した口を徐々に開ける。禍々しい歯が二人に向けられた。
怯えた様子は微塵もなく、アスワドは目を凝らすようにして言った。
「お、あれはファイアードラゴンだな! サラマンダーよりも強そうだ!」
「最初から飛んでいるのか。こちらが不利だな。投擲のナイフでは、あの高さには届かない」
「ボクがろっこんで地上に落とす!」
アスワドは剛爪の篭手に強い視線を向ける。サキリは銀髪の頭を否定的に振った。
「あの高さでは無理だ。距離が遠いから連続発動も期待できない」
「ボクは戦闘民族ヴォーパルバニー! きっと、できる! だからサキリも信じて!」
「そうだな。相棒の言葉を信じるよ」
サキリの言葉に笑顔を返して走り出す。上空のドラゴンは金色の眼で追い掛けた。アスワドは大きな弧を描いて敵の背後に回った。巨体を持て余すようにゆっくりと旋回に入る。
勢いに乗ったアスワドは強烈な脚力で大地を蹴った。直後に凄まじい上昇を見せる。が、数秒で限界を迎えた。ドラゴンの高みには至らない。
地上で見ていたサキリの目が大きく開いた。アスワドは落下の直前、ろっこんを発動させたのだ。一瞬でドラゴンの上に移動した。
「落ちろおおおぉぉ!」
剛爪の篭手が大気を切り裂き、ドラゴンの一方の翼を狙う。敵の咆哮、アスワドの一撃の破壊力を物語る。翼の付け根から半ばまで無残に切り裂かれていた。傷つけられた方に巨体が傾く。力ない羽ばたきで緩やかな落下を始めた。
先にアスワドが着地した。
「できたよ!」
「素晴らしい跳躍だった。だから、この好機を逃す訳にはいかない」
ドラゴンは不屈の精神力を発揮。傷ついた翼で上空に戻ろうとしていた。
サキリは竜殺しを足元に横たえた。即座にろっこんを発動させてドラゴンに程近い上空に現れた。黒いコートの中に両手を入れる。
「落ちろ!」
無傷の翼に十字の煌めきが突き刺さる。サキリが投げた八本のナイフであった。ドラゴンは空中の制御を失った。羽ばたきは虚しく、遂に地へと落ちた。
二人は地上で目を合わす。苛烈な攻撃が始まった。
アスワドが自慢の脚力で場を乱し、鋭い攻撃をドラゴンに加える。反撃の尻尾は跳躍で躱した。
その大振りの隙を衝いてサキリがろっこんの瞬間移動で距離を詰める。赤い剣身の竜殺しの一撃が腹部にめり込む。硬い鱗が邪魔をして切り裂くことは出来なかった。
ドラゴンは怒りに任せて吠えた。サキリの頭部に必殺の鉤爪を振り下ろす。瞬時にろっこんを使い、高速転移で空を切らせた。
「闘士の光も必要か」
腕力の強化を行ない、再度、ろっこんで挑む。離脱と攻撃を繰り返し、敵の体力を削ってゆく。アスワドも似たような戦法で対処した。
ドラゴンは全身に細かい傷を負うが倒れない。致命傷には至らなかった。時に吐かれる爆炎が二人の身体にも少なくない傷を残した。
一瞬、ドラゴンの頭が下がった。眼に宿った覇気が薄れる。
サキリは見逃さなかった。気力を振り絞ってろっこんを発動。空中に瞬間移動して竜殺しを振り上げる。
「これで、どうだぁぁっ!」
落下の勢いを上乗せした渾身の一撃をドラゴンの首に振り下ろした。
金属的な音が鳴り響く。赤い剣先は大地に半ばまで刺さっていた。その傍らにドラゴンの首が転がる。遅れて胴体が轟然と真横に倒れた。
二人は顔を見合わせて勝鬨のような声を上げた。
「サキリ、やったー! ドラゴンを仕留めた!」
「二人の勝利だ!」
共に喜び合った直後、サキリは懐から長細い容器を取り出した。
「
星型の薬草
を煎じた飲み物だ。ボロボロの二人の身体を癒してくれる」
「それもいいけど、ドラゴンを食べよう!」
「これを食べるのか?」
「美味そうだ!」
アスワドは舌なめずりをした。サキリは手にした容器に目を落とす。
「……腹痛にも効くのか?」
「ドラゴン、ドラゴン、丸ごと、ドラゴン!」
新たな戦いの始まりであった。
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2人まで
シナリオジャンル
バトル
動物・自然
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月14日
参加申し込みの期限
2017年06月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月21日 11時00分
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