妄想＜ウソ＞が現実＜ホント＞になるところ。それが、らっかみ！｜リアクション

妄想＜ウソ＞が現実＜ホント＞になるところ。それが、らっかみ！

【スーパーにゃんこミーツェさん】

　さて……そんなわけでして。ハタから見ると大ピンチを迎えております我らが寝子島、および地球なのであります。
　なにしろマップタツです。このままではずごごごごっと離れていって、広い宇宙で生き別れてしまうことでしょう。浮かび上がった寝子島だって、ふよふよ飛んで無限の旅へでかけてしまうことでしょう。
　どうする！？　どうなる……！？　らっかみ！セカンドシーズン！！

　そんなのっぴきならない状況へ、果敢にも立ち向かう、一匹のにゃんこがおりました。
「ウソがほんとになるのは素敵ですにゃけど……ミーツェは、『ねこじま』や『ちきゅう』が壊れるのヤーですにゃー！」
　ミーツェ・Ｍ・フェリス！　今や地球の運命は、小さな彼女のなで肩にかかっているのです！
「……『ミーツェには頼りになる、空を飛べるスライムがいるのですにゃ！』」
　まずはそんなウソをつきまして、現れたのはぷよんぷよん。なぜだかネコミミがぴょこんと生えた、デフォルメタッチなスライムくんです。
　ミーツェはひょいっとスライムくんに飛び乗ると、
「さーいくにゃー！　決めましたにゃ……ミーツェは世界とねこじまを守るにゃんこになるんですにゃー！」
　スライムくんはその言葉に奮起したのか、ぷよぷよ。ぴょーん！！　地を跳ねて、文字どおりに飛び立ちます。
　あっという間にびゅーんと天高く舞い上がったスライムくんの上で、ミーツェは半分こになった地球のちょうど境目を見下ろします。
　やわらか肉球をむきゅっと握り込み、ミーツェは哀れな地球を救う壮大なウソをでっちあげました。
「『真っ二つのちきゅうの間には、たくさんの虹の橋がかかっていますのにゃ！　もちろん橋の上を歩けて、自由に行き来ができますのにゃー！』」
　瞬間。きらきらきら！
　七色に輝く、半透明のなんとも美しい橋がいくつも伸びて、離れゆく地球と地球を繋ぎ止めてしまったではありませんか！
　地球はどうやら、これでひとまず大丈夫そう……残るはもうひとつ、星幽塔もろとも宇宙へ飛んでいこうとしている寝子島です。
　ミーツェが取り出しましたのは、その寝子島を訪れた際に購入したおみやげ。彼女のお気に入りであります。
「このシャボン玉で……！　『シャボンはどんどんふくらんで、ねこじまを包み込んでしまいますにゃ！　シャボンは頑丈だから割れないし、ずうっとちきゅうの上に浮かんでいるのですにゃ！』」
　ぷくーっと膨らませたシャボン玉はどんどん、どんどん大きくなっていき、やがてすぽんと寝子島を覆ってしまいました。
　きらきら光る虹の橋。ぷかぷか浮かぶシャボン玉。地球と寝子島は、一匹のにゃんこなほしびとのお見事な機転によって、無事に救われたのです！
「やりましたのにゃ♪」
　スライムくんの頭をぷよぷよなでなでしながら、ミーツェはしばし、幻想的な虹とシャボンをうっとり眺めておりました。
　けれどそのうち、寝子島のあちこちから聞こえてくる悲鳴や、困っている人々の声。
「みんなが困っていますのにゃ！　だいじょうぶっ、ミーツェにおまかせですのにゃー！」
　すかさずばびゅんっと出動、スーパーにゃんこミーツェさん！　寝子島の、いやさ地球の平和のため、たたかえミーツェさん！

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