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寝子島高校
ドキドキワクワク☆2人きりの校内探索
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小山内 海
&
高尾 日菜
の場合
「それにしても、景品ってなんなんだろうね。楽しみだよねー♪」
すぐ隣から聞こえてくる楽しそうな声。その声を、
小山内 海
は好きになりかけていた。
『日菜ちゃんは何が景品だったらいいと思う?」
スケッチブックに書いた文字。それを声の主であり、自分のペアの相手である
高尾 日菜
に見せる。
「うーん、そうだなぁ。あんまり高い物じゃないだろうから……あっ、水彩絵の具とかいいな。私、水彩画を描くの好きだから。海ちゃんは?」
『私も絵を描く道具がいいな。絵の具でももちろんいいし、筆とかでもいい』
「使ってるとすぐになくなっちゃうもんね。筆だって言っちゃえば消耗品だし。高い筆なら違うんだろうけど」
笑顔を浮かべながら、日菜は話している。さっきから彼女はずっと笑っていた。笑ってくれていた。
自分が声が出ないせいで筆談でしか会話できないのに、日菜は嫌な顔どころか戸惑った顔すら一度も浮かべない。まるで普通に会話しているように笑って、楽しそうにしてくれている。海が返答を書くのに少し手間取っても、それは同じだった。
(本当に優しいな……日菜ちゃんがペアになってくれて本当によかった……)
お互いを名前で呼ぶのも、日菜から提案してくれたことだった。そのほうが仲良くなれるからと、それを言う時も彼女は楽しそうに、優しげに笑っていた。
探索場所も、最初に海の希望も聞いてくれて、「難易度4がわかりそう」と答えるとすぐに図書室に行こうということを決めてくれた。
「海ちゃんがいてくれてよかった、私、音楽室のヒントはすぐにわかったんだけど、それ以外がてんでわからなくて。きっと音楽室は競争率が高いし、そのぶん図書室なら景品ゲットできる可能性高いよね」
『でも、間違ってるかもしれないよ……?』
「大丈夫。きっと合ってるよ。だってそれしか考えられないもん」
難易度4のヒントが示すものが何か、すでに自分の考えを日菜には話していた。自信は……半分くらいある。でも合っていてほしいということは強く思っていた。
(日菜ちゃんと一緒に景品もらいたい……日菜ちゃんの役に立てたら嬉しいから……)
まだ、お互いのことをそれほどよく知っているわけじゃない。知らないことのほうがずっと多い。
だけど、すでに日菜は海にとって好意の対象だった。できれば友達になりたいと思う。できればこのイベントが終わった後も仲良くして、お互いを大切に思い合う、そんな関係になりたい。
できるだろうかと、少し不安だった。日菜は気にしない様子でいてくれるけれど、自分のハンデはやっぱり人と人との関係において決して小さなものではないから。
でも、弱気になるつもりはなかった。そんなの、日菜にも失礼だから。
それにせっかくの機会なんだ。
難しいことなんて何もない。日菜の言葉に精一杯答えて、自分からも伝える。それでいいんだ。
そうすればきっと、彼女と友達になれるはずだ。
図書室へと入ると一度、日菜はざっと室内を見渡してみた。
本棚が立ち並んでいるので全ては見えないけれど、足音も声も聞こえないことからして、まだ誰も探しに来てはいないようだった。
「一番乗りみたいだね、海ちゃん」
うん、と海が頷く。このままヒントの示すものがある場所に行けば、一緒に景品を手に入れられる。
海が教えてくれた、難易度4のヒントの答え。それはつまりこの学校、寝子島高校の学校史だ。『包むもの』とはこの建物のこと、『歩みの物語』とは歴史のこと。合わせればおのずと答えは見えてくる。
最初にそれを聞いた時、すごいと思った。自分は本当に全然わからなかったから。
だから、本人にも言ったけれど、海がペアになってくれ本当によかったと思った。
海は声が出ない。だから会話による意思疎通ができない。でもそんなの関係なかった。言葉っていうのは大事なものかもしれないけど、絶対に必要なものというわけじゃない。言葉なんて、声なんてなくてもきっと人は通じ合える。仲良くなれる。
海は最初に見た時に抱いた印象と同じ、おとなしい、素直な子だった。そして自分と同じく、絵を描くことが好き。
海と友達になれたらいいなと、日菜はそう思っていた。このイベントが終わった時に、海が自分のことを友人だと思ってくれたら何より嬉しい。
「学校史ある場所ってどこだろ?」
『私、前に図書室に来た時にそれらしい本見たことがある。たしかあっちのほう』
早い手の動きで書かれた文字を、海が見せてくる。同時に彼女は室内の奥のほうを指で示した。
「あっちね。じゃあ行ってみよ」
海に頼りっぱなしだなぁと、言いながら日菜は思った。なんとか自分も役に立てたらいいけど。
でも後は学校史が高い場所にあった場合、小柄な海に代わって取ってあげるくらいしかない。でも残念なことに、日菜も負けず劣らず小柄なのだった。
本棚の間を歩きながら、海が示した方向へと進む。
「あれ?」
しかし途中で足が止まった。原因は、室内の電気がいきなり全て消えたせい。
入口のほうを見る。本棚の間から見える戸は開けられていない。開く音もしていないので、誰かが入ってきたわけじゃない。
ならどうして電気が消えたのか。停電……じゃないようだ。その証拠に、窓の向こうに見える別の教室の電気は点いている。
「ここだけ電気が故障したのかな……?」
わからないというように、海が首をかしげる。いきなりのことに彼女も少し戸惑ったような表情をしていた。
ドサッ。
「きゃっ!」
その時突然、近くの本棚から本が3冊ほど落ちてきた。どれも分厚い辞書のような本だった。
「え、な、なんでいきなり……」
パチ! パチ!
不意に視界が明るくなり、しかしすぐにまた消える。天井の蛍光灯が点滅したのだ。
「な、なんなの……?」
気付くと、海が自分の袖を握っていた。表情が明らかに怯えている。
「だ……大丈夫よ、海ちゃん。きっと悪戯よ、悪戯。ヒトハっていう、さっき放送で聞こえた私たちの邪魔をするっていう」
「ワァァッ!」
「きゃあぁっ!」
いきなりの背後からの大声。それに続く自分の叫び声。
叫びながら、弾かれたように体が背後を振り向く。そこに誰かいた。制服を着た男子生徒。
でも顔はよく見えなかった。日菜が振り向いた時には、その男子はその場所から駆け出そうとしていたからだ。
男子生徒の姿が本棚の間に消え、足音だけが聞こえてくる。その足音は入口付近へと向かうと、そのまま戸を開けて走り去っていった。
「な……なんなのよもう……」
びっくりしすぎて、心臓の鼓動がひどいものになっていた。まるで跳ねるようにドクンドクンと動いている。
「海ちゃん、大丈夫だった……?」
『大丈夫。でもびっくりした……』
「私も。まったく、いったい誰だったんだろうね。ヒトハっていうのは女の子の声だったから、もしかして別の人だったのかな」
ああいうことする人はできれば捕まえて先生に叱ってもらいたいところだけど、今から追っても追いつけやしないだろう。
「まぁいいか……それより、早く学校史見つけよ」
その言葉に海が頷いて、再び2人で景品探しを再開する。
それからすぐ、本棚に収められている『寝子島高校学校史』を見つけ出すことができた。
そして表紙を開いてみると……。
「あっ、紙が挟まってる。ん? 次のページにも何かあるみたい」
ページをめくった場所にあったのは、2つの小さな紙袋だった。
「えっと……あっ、おめでとうございますって書いてある。これ、景品だって」
紙袋の1つを海に渡す。開けてみよ、と言うと海が頷き、2人同時に袋を開けてみた。
「わぁ……」
中から出てきたのはキーホルダーだった。よく非常口などを示す看板にあるような、デフォルメされた2人の人間が互いに手をつないでいる図が描かれていて、彼らの上には文字も書かれている。
『We are friends forever』
書かれている文字は、そういうものだった。
海と顔を見合わせる。そうすると、自然とお互いに笑みがこぼれた。
「素敵な景品もらっちゃったね」
うん、とまた海が頷く。それから彼女はスケッチブックに手を走らせ。
『日菜ちゃんと出会えてよかった。素敵な友達に出会えて』
そうして目に入ってきたのは、そういう言葉。
嬉しかった。その思いを、よかったという思いを、そして日菜も海に伝えた。
「私も、海ちゃんと出会えてよかった。私たち、ずっと友達でいようね」
日菜の言ったその言葉に、海も笑顔で頷いてくれた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
北見直弥
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
推理・サスペンス
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月18日
参加申し込みの期限
2012年12月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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