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矢吹 千春
&
相楽 茉莉花
(なんか男みたいな喋り方する奴だなぁー)
矢吹 千春
が、
相楽 茉莉花
に対して最初に抱いた印象は、そういうものだった。
(性格もなんだかキリっとしてそうで男っぽいなー。見た目は女なのに、なんでだろ。まぁ別にそんなの本人の勝手か。むしろやりやすいからいいや。女の子とのうまい接し方とかよくワカンネーから)
「それで、ハル。君はすでにどこを探すか決めているのか?」
(おっ、いきなりあだ名か。まぁいいけど)
「いや、別に決めてないよ。マリーは?」
「マリー……?」
「ん? どした?」
「……いや、なんでもない。私も特には決めていないが、ここは図書室へ行くのはどうだろう。難易度も中間で、簡単すぎず難しすぎずちょうどいいし」
「うん、俺もそれでいいぜ。よし、そうと決まったら早速出発だ!」
「道中はヒントの内容をよく吟味して……あっ、おい!」
何か言ってたみたいだけど気にすることなく、千春は茉莉花の手を取って走り出した。
「こ、こら! いきなり何をする!」
「だって景品って早い者勝ちだろ? だったら他の奴らに先越されないように急がないと!」
「だからってこんな、わっ、ち、ちょっと待って……!」
「あっ、今ちょっと女の子みたいな感じだった。やっぱそういう口調も出るんだなー。ははっ」
「な、何がおかしい……!」
「ごめんごめん。ずっと男口調だったからなんかちょっと新鮮な気がしただけ」
「別にいつも男口調なわけではない」
「なんか男口調にしてる理由あんの?」
「……別にない」
「そっか。まぁなんでもいいよ」
「……それは私になど興味はないということか?」
「逆々。俺、マリーのこと気に入ったよ」
「えっ?」
茉莉花の顔に一瞬、驚きと戸惑いのようなものが広がった気がした。でもすぐ彼女の顔はもとの、少し憮然とした表情に戻る。
「な、なぜだ?」
「女の子なのに気楽に話せるから。別に女が苦手ってわけじゃないけど、さすがに男といる時と同じには接しられないじゃん? でもマリーとはほとんど同じ感じでいられる。すげぇ接しやすい」
それは本心だった。今も全然普通に手を掴んでいられるし、楽しく会話もできている。他の女の子なら、少なからずこれにやりにくさとか感じるはずなのに。
「……」
茉莉花は何も答えない。それどころか、こっちを見ていた顔も急にうつむかせてしまい。
「ん、どした?」
答えはない。足は止めず、掴んだ手も振り払おうとはせず付いてきているものの、変わらず視線は上げようとしない。
(やべ……さすがに男と同じっていうのはまずかったか……?)
「あー……もしかして怒った?」
「……いや、怒ってない。むしろ逆だ」
「逆……って?
「それなりに嬉しいということだ。相手が誰であろうと、自分に好意を持たれるのが悪い気持ちなわけないからな……」
「あっ、そっか。ならよかった」
(ふー、セーフ……。怒られたらどうしようかと思ったぜー)
と、そんな感じであれこれしている間に、目的の図書室に着いていた。
「よっしゃ。きっと一番乗りだな!」
図書室の戸を開けながら、千春が言う。そして茉莉花の腕を掴んだまま、室内へと駆け出した。
(まったく、子供のような奴だな……)
半ば呆れるような気持ちで、茉莉花はそう思った。男子高校生というには、この少年はあまりに幼い。
呆れてはいたが、それでも嫌悪感はなかった。むしろ彼の無邪気さには好意のようなものすら覚えている。
その感情は最初からのものではなく、先程言われた言葉によるものだ。我ながら単純だと思うが、ああ面と向かって好意を告げられては、嫌いになれるはずもない。
「さて、どこから探そっか? えっと、図書室のヒントはたしか……」
ようやく掴んでいた手を放し、千春が言う。
(ここは私は出しゃばらず、彼に見つけさせてやろうか……)
図書室のヒントが示すものについては、おおよそ見当がついていた。特に難易度3に関しては自信がある。
(私がすぐに答えを言っても楽しみはそれほどない……ここはやはりうまく彼を誘導して、答えに導いてやろう)
「うーん、やっぱ全然わかんねぇやー……」
「まぁ、ひとまず落ち着いて考えよう」
「ここは適当に探すっきゃないか。よし」
「いいか。まずは、これらの言葉を……って、おい!」
千春はすでに近くの本棚に手を伸ばし、あれこれ調べ始めていた。
「ん? マリー、なんか言った?」
口を動かしながら、千春は手も動かしている。言葉通り適当な、まさに手当たり次第といった探し方だ。
「うーん、ないなぁー」
「そんな闇雲に探したって見つからないぞ……」
「いや、そうとは限らないぜ。実は俺、こういうの探し当てるの得意なんだー」
(まったく、ここにどれだけ本があると思っているんだ……。そんな適当に探して見つかるわけないだろう……)
「ん、なんかあっちのほうが怪しい気がする。行ってみようぜ、マリー」
「あっ……」
こっちの返事を待たず、千春がスタスタと違う本棚へと向かってしまう。それを見て、はぁ、と思わずため息が出た。
(やれやれ……これじゃあ答えに導いてやるのも一苦労だな……)
どうするべきか、と考えながら千春の後を追う。しかしあちこち駆けまわっているせいで、見失ってしまった。
「マリー! ちょっとこっち来てー!」
それでもやがて声が聞こえてきて、千春の姿を見つける。彼は何かの本を手に持っているようだった。
「おい、少しは落ち着いて考えて……」
近付く途中、思わず言葉が止まり、足も止まった。
千春が持っている本。題名が見えている。
「まさか……ハムレット……」
間違いない。本当に運だけで探し当てたのか。
「ほら、見てみなよ、これ」
千春が本棚を指さしている。驚きを抱えたまま近付いてみると、『ハムレット』が差し込まれていたであろう場所に小さなカメラが置かれていた。コンビニなどで売っているいわゆる使い捨てカメラだ。
カメラには紙が貼り付けられている。その紙を、千春が剥がした。
「おめでとうございます。このカメラで2人の写真を1枚撮って、運営に渡してください。後日現像して写真をお渡しします。フィルムは1枚きりですので注意してください。だってさ」
「……」
「どう? すごいでしょ、俺の強運。なんでここにあるのかは全然わかんないけど」
「……シェークスピア」
「ん?」
「シェークスピアという名前を知っているか……?」
「あー知ってる。たしか、えっと……そう、小説家だよな」
「……小説家というより、劇作家だ。演劇のための作品を書いていた人物だからな」
「ふーん。で、そのシェークスピアがどうかした?」
「シェークスピアが書いた作品に、『ハムレット』という劇がある。その中の登場人物の台詞に、『生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ』という台詞がある』」
「生きるべきか……あっ、それって!」
「『探すべきか探さざるべきか、それが問題だ』。難易度3のヒントは『ハムレット』を示していたんだ。ハルが今手に持ってる本が、その『ハムレット』」
「すげぇ……なんでそんなこと知ってんの。マリーって物知りなんだな。すげぇ、尊敬するよ」
「結構常識だと思うが……」
「でも、わかってたんならなんで教えてくれなかったのさ?」
「……すぐに見つけてもつまらないだろう」
「そういうもんかな? まぁ、なんでもいいか。何はともあれ景品ゲットできたんだし」
(まぁいいか……か。……たしかにいいか。ハルが見つけるという目的は果たせたんだし。見つけたのがヒントの答えではなく、それをすっ飛ばして景品だったというのが大いにくやしいが……)
「さてと、じゃあ撮ろっか、マリー」
「えっ?」
「写真だよ。思い出の1枚ってやつ。さっ、早く」
「わっ」
カメラを持った千春に引っ張られ、引き寄せられる。互いに並び、体がくっつき合うような体勢になった。
「お、おい、近すぎるだろ」
「だって近付かなきゃ写んないじゃん。ほら、撮るよ。はい、チーズ」
「あっ……」
パシャ。
「よし、完璧!」
「……」
全然完璧じゃない。とっさにカメラのほうに視線は向けたが、どんな表情で写ったのか全然わからない。
「あー楽しかった。景品もゲットできて、思い出もできて。入学早々、幸先いい感じじゃん。なぁ、マリー?」
「……そうだな」
言いながら、やれやれと心の中ではため息をついた。
なんだか疲れた。かき回されて、いつもの自分すら少し崩されたような、そんな気分。
まぁいいか、とそれでも千春を笑顔を見ながらまた茉莉花は思った。
(私も、楽しくなかったわけじゃなかったしな……)
そうして後日、運営の生徒から写真が渡された。
そこに映っていたのは、笑顔の千春と、少し戸惑ったような自分の顔。
お互いの顔はくっつきあうほどに近付いていて、そして実際に、その下の体はぴったりくっつきあっていた……。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
北見直弥
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
推理・サスペンス
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月18日
参加申し込みの期限
2012年12月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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