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\ オーバータイム!/
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文(ふみ)書かばや
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●貴方へ
やっと復習終えて、猫のように伸びをしていた
来島 アカリ
の瞳に、脇に置いたあの箱が捉えられる。
元はマカロンが入れられていた為、無くなっても微か甘い香りでもするのか、猫が興味津々そうにじゃれようとするのを慌てて箱を取り上げ死守をした。
「ウィル! これはダメだって言っただろ! 聞いてんのかっ? ………うどん!」
「にゃ」
不本意ながら愛称の方を呼べば、仕方ないなというように返事をして離れるマイ猫に、がっくりしながら。
―― 先輩、意味知ってて選んだのかな……。
それでもいい……俺が、このゼラニウムの色を、先輩が俺に向けてくれる想いを、赤に変えてみせるから……。
切なそうに愛しそうに、箱を、その自分の想いごと一度ぎゅっと抱き締めた。
『
先輩へ
先輩の笑顔が好きです。
いつも素直になれないけど、そんな俺に向けても、笑いかけてくれて。
ちょっと変な時もあるけど、そんな先輩の、幸せそうな笑顔が好きです。
先輩が、笑っていてくれるといいなって思います。
俺はその隣で、先輩の笑顔を見ていられればいいなって思います。
気持ちを伝えて、それでも傍にいさせてくれて……今はそれだけで十分です。
だけどいつか先輩の、俺だけに見せてくれる笑顔が見れたら。
そしたら、とても幸せだな、って思います。 』
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
受け取りにきてくれるといいな☆ と
花椿 涼太郎
が思い込めて書いた「お返事あります」の張り紙が、雑貨店の軒先に貼られている。
後日……。
たまたま涼太郎が不在時に、彼の祖母からその「お返事」を受け取った人物あり。
震える指で、それでも煌めく星模様にどこか和みながら、中の涼太郎からの手紙へと目を通す。
『
僕のファンのキミへ
おてがみありがとう。
すてきなおてがみに 僕はとてもうれしくなったよ。
きみのしつもんにこたえるね。
ぼくのように美しくなるのはむずかしいけれど、
でも、キラキラになるのはかんたんさ☆
ニコニコのえがおを作って
じぶんやまわりを楽しいきもちにさせることができれば、
しぜんとキラキラかがやくはずだよ!
おみせにきて、とびきりのえがおを見せてくれるのをまってるね。
りょうたろう 』
それは意図してか無意識か、日頃子供たちも相手にしている故か、涼太郎らしい配慮が垣間見えた。
出来うる限り少なく使われた漢字たち、読みやすいように大きめの文字で。
全て読み終えた後、ふと封筒の中に添えられたプレゼントの存在に気付く。
それは涼太郎お手製のブロマイド。数種類絵柄がある中で、彼が一番お気に入りとするらしい、燃えるように赤い薔薇を加えたポーズのそれ。練習した甲斐を如何なく発揮した、達筆なサインがブロマイドの上から添えられていた。
大人より少しまだ小さな手で、振り絞った勇気から震えていた指に喜びの熱を宿して、
『彼』は真っ白な歯を店主へ向けお辞儀して、足早に去って行きました(祖母談)
恋心か憧れか、手紙に込められた想いが分かるのは次に『彼』が新たな勇気を踏み出した時、
…………かもしれな、い ――
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
夜、自分宛の手紙を受け取って、寮の自室で首を傾げる
椿 美咲紀
の姿。
封筒のどこにも差出人の名前が無い。でもその自分の名前が綴られた文字を見ると、どこか懐かしさを感じて欠片も警戒することなくその封を切った。
そうして中の手紙に目を通せば、美咲紀の表情は閉じた蕾が開くが如く花のような笑顔となって。
『
おねいちゃんへ
おいしいお野菜をありがとう
ブロッコリーのはっぱ、全部たべたの。ほめてほめて!
ぼくは美咲紀おねいちゃんのお野菜が大好き
またちょーだいね♪
お礼に「幸運」あげる!
らぴ』
差出兎よろしく、兎柄の可愛らしい便箋とピンクの色ペンで添えられたまぁるい文字たち。
意識して書いたのであろう、本来の彼の端正な字とは似ても似つかない字面とその文面に、四つ葉の栞を大事そうに見つめて心から嬉しそうな笑顔を浮かべる美咲紀がいるのだった。
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
数日後、
八神 修
の手元にも一通の手紙が届けられる。
封筒裏の名前を見れば、思いつくことは一緒だな、と笑いの吐息をついてからペーパーナイフで綺麗に口を開けていく。少しでも、この気持ちの籠った封筒が破れない様に。
中から和紙を取り出すと、修の鼻先を微か春の香りがくすぐった。
文香の存在に気付けば、彼女らしいと肩を揺らして手紙へと視線を走らせる。
『 1年生の間、色々とありがとうなのです。
おかげさまで勉強も少し楽しくなってきたですよ。
4月からもよろしくお願いしますなのです。
感謝の気持ちを花の香りと共に 』
勉強を教えている時に見かけるものより、ずっとずっと丁寧に書かれたブルーインクの文字たちは、彼女の伝えたい思いをすぅっと修の胸へと浸透させた。
まだ何か入っている? と封筒を逆さにして出てきた物を、微かに瞳見開いたのちすぐに細め見つめる。
こんな所まで同じとは……長く一緒にいると似てくるというのは本当なのだろうか、などとよぎったり。
栞をありがたそうに手に取ると、青空と桜からも外と同じ香りがするのだった。
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
『もう直帰る』
ただそう一言綴られた手紙を見ては、
獅子目 悠月
はその眼差しを窓の外への夜空へと向けた。
月の周りの夜空は、まるで彼の髪色にも似ていて。
―― Mio destino 。
無意識に呟く。
大丈夫だ。独りで乗り越えることだが、俺自身は一人じゃない。もうそれを知っているから。
だから、詳しい話は……直接してやろう。この声で、心で、聞いてもらう喜びと共に ――
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
『
お姉ちゃん、お誕生日おめでとう!
33歳の誕生日じゃ嬉しくないかな……?
私は去年の誕生日で28歳に……お姉ちゃんより年上になったよ。
なったはず……なんだけど。
ぱちぱちと爆ぜる音が寝子ヶ浜海岸に響く。
深倉 理紗子
の足元で、小さな薪が赤く燃えて、その中には理紗子が綴った手紙が封書ごと、てっぺんからじわじわと炎に溶けていっていた。
駄目だね、泣き虫のままだし、気が弱いからほんの少しのことでも凹んだりするし……。
どうしてかな、なんでこんなに心が弱いのかな……?
燃える手紙の前で、祈るように理紗子は両の瞳を閉じていた。
私、お姉ちゃんのように優しくて強い人になりたい。
今の私じゃ全然話にならない、医者としても人としても……。
願いは力に。決意は未来への道しるべに。
未熟な自分を認め、それでも変わろうともがき時に涙する彼女の瞼の裏に、次姉の励ますような笑顔が浮かんだ気がした。
愚痴になってごめんね。
私はいつでもあなたのことを想っています。
理紗子
』
綺麗に燃えきった、まだ僅か赤くくすぶる手紙の欠片の上に、持っていたアザレアの花をそっと添えた。
今日という日の誕生花だと知って、少し前から本とにらめっこしながら必死に咲かせたその花を、手紙と共に姉の下へと届けたくて。
『貴方に愛される幸せ』
自分の想いと重なった意味を祈りにのせて、理紗子は視線を足元から夕空へと上げる。
劣等感に潰されそうだった自分に、家族としての惜しみない愛情を注いでくれた姉が、今もこれからも笑顔でいられますように……。
瞳から溢れた雫が頬をつたうと同時に、夕空に一つの星が瞬いた気がした ――
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
『
母さんへ
今まで返事してなくてすまない。忙しかったのもあり、……いや、言い訳だ。
いつもこちらを気にしてくれる文面には、感謝している。
特に変わりはない。安心してくれ、というのも難しいのかもしれないが。
心配をかけるのは本意ではない。だから、出来うる限り返事はまた書く。
PS.
以下父さんに伝えてくれ。ずっと聞きたかったが直接言えなかった事がある。
父さんは不出来な自分に幻滅しているか?
あの事件の不祥事の事まだ怒っているか?
― ― ― 』
とある夫婦の下へ、小綺麗な文字のしたためられた手紙が届く。
追伸より先は、その丁寧に綴られた文字が所々震えているのに気付く母。
最後に、何かの想いが込められたであろう一文が消されている痕に気付く父。
更にその後日、
神嶋 征一郎
宛に寮へと届けられた手紙が、深呼吸の後開かれれば。
暗く光る深海へ、何年かぶりに地上の光が届いたかのように、その蒼さが微か淡くなり揺らいだ気がした。
「ったく……言葉足りねぇっつーの……母さんも、気付いてたなら言えよな……」
何度も読み返す。父の、自分を思っての行動だったのだと。
それは図らずも自分が最近思い描いては、押し込めたり無意識に浮上させたりしていたその思いと同じだった。
本当の友人たちの存在、音楽以外から得る寝子島での生活、視野が変化していくそんな思いと。
暫くしてから征一郎はその手紙を、もう一つの手紙が収められている引き出しへと隣り合わせに仕舞った。
すでに切られた封筒から覗くは、彼女が使っていたあの便箋。
視界に入れれば、端的な文章と最後だけへにゃりと曲がっていた言葉がどうしたって思い出された。
ラブレターを貰ったのは中学以来か……
これまでの暗く淀んだ中学の頃の思い出から、初めて別の思い出が、
深海の壁より空気の泡が浮上するかのように静かに、儚く、聖歌の旋律にのって浮かんだ気がした ――
◆
彼へとしたためた、形となった想いを反芻して
結城 日和
の足が遅くなっていく。
『 今日は相談に乗ってくれてありがとう。三年生になっても貴方と貴方の音楽の傍にいられたらと思います。
……だいすきです 』
すでに伝えてある想いだけれど、今の日和にとってはそれが全てと言える想いだった。
だから、もっと心へと届けたくなった。彼のあの手で触れられる形にしてみたかったのかもしれない。
日和の瞳に、海に還る夕陽が映った。蒼い水面が温かな光を纏っている。
……まるで彼みたい……
いつかの水の中で垣間見せてくれた、彼は『弱さ』と言ったけれど。それは本来彼が心の海の底へと隠している温かさのようにも感じられた。だから、それを見せてくれたのが嬉しく思えたのだと。
暫くの間、琥珀色の瞳には蒼と橙がハーモニーを奏でるようにして揺らめいていた ――
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
『 毎日毎日、自分が欲張りなことを思い知らされます。
あなたを想っていられるだけで幸せだったのに……それ以上を
ともすれば答えを望んでしまう自分がいるのです。
あなたの心にもっと、寄り添いたいとすら思うのです。
こんな罪深い私を許して下さい。 』
自室のベッドに腰かけたまま、
五十士 柊斗
は緩やかに口角を上げる。
きっと何度も言葉を選び直しながら、自分への想いを形にしてくれたのだ、自分と同じように……。
そう思える彼女らしい繊細な文字たちを、愛おしそうに見つめてから。
数度目の往復たるその下を読み進めた。
『 あなたが好きです。とても、……とても。 』
◆
星ヶ丘駅のベンチでは、胸が一杯になってその手紙を抱きしめる
エリューシア・セリアン
の姿が。
『 エリューシアさん
臆病な俺は気持ちを笑顔で隠すことに慣れ切ってしまって、言葉にすることは上手ではないけれど、
それでも君に伝わればと思って、手紙を書いています。
俺の願いは「君が笑顔でいられますように」
君に会うたびにそれが強くなるけれど、俺のせいで泣かせてしまうこともあってごめん。
それでも、俺の傍にいて、手を繋いでくれてありがとう。 』
何度も繰り返し読んだことで、エリューシアの心にはいつでもその想いの言葉たちが浮かび上がる。
彼なりに伝えようとしてくれた……
こんな欲深い自分を、まるであの温かい笑顔で抱きしめてもらった気がした。
―― 少し柊斗様の心に近づけた気がします。
温度の戻った頬に、幸せが溢れ出たようにもう一度、滴が流れ落ちた。
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あとがき
担当マスター:
蒼色クレヨン
ファンレターはマスターページから!
この度はご参加誠にありがとうございました! 執筆させて頂きました蒼色クレヨンです。
もうもう、『これクレヨン覗いちゃダメなんじゃーー!?』と覗かないと書けないのに、
どうにもいけないことしてる気分になって、でもそれをたっぷり咀嚼するが如く読み込むのが背徳感を感じて
気持ち良かったです(うっとり←)
アクションで、お手紙内容アドリブやアレンジ推奨! と書いて下さった方々も多かったのですがっ(ありがとうございますっ)
あまりに尊く恐れ多すぎて、お手紙内容についてはほとんど手を加えられませんでした……。
その分(案の定とも言いますが)他でアドリブ盛り込んだ自覚十分ですので
少しでも! お気に召して頂ける箇所があることを切に切に祈ります!
いよいよ動き出したらっかみタイム!
また次の物語でお目にかかれますように…… 蒼色クレヨンでした☆
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月22日
参加申し込みの期限
2017年05月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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