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ぼくらのフツウをまもるため
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【果てしなき迷宮】
シートン兄弟こと、
アーサー・T・シートン
と
エリオット・E・シートン
は、気がつけば深い森の中にいた。
「それにしても、せっかくのお休みに、まさかこんなところに飛ばされるとは思いもしませんでしたよ……」
ぽつりと呟いたアーサーは、ハイイロオオカミの姿になっていた。
精悍な顔つきのハイイロオオカミの表情からは容易に見てとれないが、アーサーは、ほとほと困り果てていた。それはそうだろうと思う。いきなりこんな場所に飛ばされて、しかも動物の姿になっていて、困ってしまう方が普通だとアーサーは考える。
「しかも、弟まで同じ場所に飛ばされているなんてねぇ」
溜息交じりにアーサーが視線を流した先には深い森の中には不似合いな水棲生物の姿があった。
「本当にね。まさか今日に限ってこんな珍妙な事件に巻き込まれるとは想像もつきませんでした」
水棲生物――トドの姿で流暢な人間の言葉を話すのは、弟のエリオットだ。
「……それにしても、トドですか。よもや、水族館の生き物で、哺乳類食肉目鰭足亜目海驢科の生き物が弟の姿とは思いませんでしたよ……」
「アーサー兄さん。トドを悪く言うのはやめてください。トドはですね――」
「ああ、いや、トドのことを悪くいったつもりはないんだ」
熱弁を振るいはじめる弟の言葉を制止しつつ、アーサーはあたりを見まわす。
森の中には、やたらと猫がいっぱいだった。
しかも、なんというか、彼らはとてもギラギラとした目でこちらを見ている。
(……よもや狼が猫に喰われるなどということはないと思いますが)
「おや」
と、そのとき、トドになったエリオットが何かに気づいたように声をあげた。
「あちらに小川がありますね。魚がとれるかもしれません」
エリオットはズルズルと重たそうな身体を引きずって川へ近づいていく。
「いい考えですね。では、ついでに私とあそこにいる猫達の分もお願いしますよ」
「いいですよ。しかし、オオカミが魚を食べるというのも面白いですね」
言いながら、エリオットは川へ近づいていく。
その後ろ姿は、こころなしか、どんどんと完全なトドへ近づいていっている気がする。
(これは、なんというか危険ですね……)
アーサーは目を閉じて、思考を深める。
弟は、見た目だけではなく、その動き方まで、だんだんと動物めいてきているような、そんな気がするのだ。
「ところで、エリオット」
何か話しかけて、人としての意識を保たせなければならない。
そう思って、アーサーがエリオットに話しかけようとしたときだった。
「ヴォウッ、オウッオウッオォーーーーゥッ!!」
いつのまにか猫にもみくちゃにされていたエリオットが、奇声を上げて、川に飛び込んだ。
それはもうまごうかたなき完全なトドの姿であった。
「……て、もう時すでに遅しですか。完全に魂まで持って行かれてる感じですね。このぶんだと……あ」
アーサーがふと気づくと、そこには大きな口を開けて自分に飛びかかってくる猫の姿があった。
(ああ、あれがネコミルってやつですか……)
ぼんやりとそんなことを思いながら、アーサーは気がつけばパックリと魂を食べられていた。
「あおぉおおおおおおぉぉーーーーーーん」
次の瞬間、兄弟はばっちり魂を抜かれ、完全な動物状態になってしまっていたのだった。
† † †
その森の中には、ネコミルではない猫もいた。
『ただのネコになると、テオも可愛いわね』
そう言ったのは、自身も黒猫になった
仙藤 紫
であった。
その隣には、紫の言葉通り、ただのネコになったテオが『なーなーごろにゃー』鳴いている。わりと可愛い。
『そういうお姉ちゃんもネコになってるんだけど……』
呆れたような声(ただしネコ語)で言ったのは、紫の妹で、白猫の姿になった
仙藤 蒼
だった。
蒼は普段はクールな姉が、ここに迷い込んでから、妙にゆるーくなってしまったことが気がかりだった。いや、そもそもネコに変身したこと自体をもっと気に掛けるべきなのかもしれないんだけど。
『……もうどうでもいいんじゃないかしら? それよりも、せっかくだからテオとひなたぼっこでもしましょう』
そう言って、紫はだらんと森の木漏れ日の中で寝転がる。
それは、普段の姉からは想像もつかないダレた姿だ。
『……どうでもいいって。ああ、でも、気持ちよさそうね……』
しかし、かくいう蒼もまた、なんだか何もかもがどうでもよくなってくる自分に気づかずにはいられなかった。
そうして、仙藤姉妹はテオと並ぶようにして、スヤァと眠りにつく。
次に気づいたとき、テオはそこにはいなかったが、それも二人にはもはやどうでもいいことになっていた。
† † †
テオは、迷宮を散歩していた。
「にゃー」
「にゃーにゃーごろにゃー」
彼は完全に魂を抜かれて、ただの猫になっていた。それはもう完全に出オチ要員だった。本当にありがとうございます。
「ふへー、かわいい」
そんなテオの姿を発見し、黒猫の獣人の姿になった
桜庭 円
は思わずにんまりと相好を崩した。
『本当だね。でも、テオはここで何をしようとしていたのかな?』
円と一緒に森の中にいた
小山内 海
は、自らの頭に浮かんだ疑問を、いつものように筆談で円に示す。その背中には鳥の翼が生えている。
「うーん。そうだなぁ。やっぱりこの近くにクローネに関わる重要な何かがあるってことじゃない?」
そう言って、円はきょろきょろとあたりを見まわす。
視界に広がるのは、生い茂る緑の木々。
そして、大きな口を開けてこちらに噛みつこうとしている猫――。
「……って、ネコ!?」
いきなり飛びかかる猫に目を見開く円。
(……円ちゃん、危ない!)
海が、とっさに突き飛ばしたことで、円は猫の噛みつきから難を逃れた。
「……あ、ありがとう、海ちゃん。うわー、ここの猫はおっかないなー……」
円はまだバクバクと音を立てる胸のあたりを押さえながら、恐ろしい猫を見つめて呟く。
(やっぱりここはキケンな場所なんだね……。でも、クローネ的には、ここが一番隠れやすい気がするんだよねー)
であるなら、自分達のやることは一つしかない。
「よし、海ちゃん。このあたりの落とし穴を徹底的探そう」
『わかった。でも、テオはどうする?』
「あ、そっか。魂抜かれちゃってるみたいだから、放っておけないし……」
さりとて、危険な落し穴探しにテオを連れて行くのも躊躇われる。そう思ったときだった。
「でしたら、テオは私に預けてはいただけませんか?」
「え?」
『え?』
二人の前に、青い鳥の翼を生やした少々胡散臭い雰囲気を持つ青年――
深縹 露草
が姿を現した。
「私にはクローネと戦えるような力はありませんが、こうしてテオと遊んであげることはできます」
そう言って、露草は自身のろっこんを使って、メモ帳を千切って作った光る紙製のねこじゃらしでテオの気をひいてみせた。
「にゃー! にゃー!」
テオは、ねこじゃらしに夢中になっている。
「おお、凄い!」
『テオ、完全に遊ばれてるね……』
人間の胡散臭さはさておくとして、その手並みは一目を置くに値すると二人は思った。
「わかった。じゃあテオをお願いするよ」
『深縹さんも気をつけて』
そう言って、二人はテオを露草に預けて、クローネを探すことに決めた。
「任せてください。私も適当にテオを遊ばせたら、彼を連れて、お二人の後を追います」
露草は笑顔で、二人を見送り、それから改めて魂を抜かれたテオを見た。
「にゃー! にゃー! ふしゃー!」
テオは相変わらずねこじゃらしに夢中だった。
(さて、今は完全な猫ですが、私の見立てではあの牛をなんとかできるのはテオしかいないはず……)
露草は、クローネの野望を阻止するために、テオにある望みをかけていた。
(私のろっこんでは物体の移動できまセーン。でも、テオなら、神魂ミルクが絞り落ちる先に天界への裂け目をつくるなどすれば……)
それは無礼も不敬も承知の上での一縷の望みをかけた願いだった。
だが、願いは言葉にしなければ伝わらず、そのためには、テオが何かのきっかけで魂が戻ったときに、いちはやく側にいなければならない。
「そのためにも、今は私があなたを他の猫からお守りしますよ」
そう言って、露草は片方の手で他の猫をひきつけつつ、もう片方の手でせっせとテオと遊び続けるのであった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
水月 鏡花
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
動物・自然
定員
1000人
参加キャラクター数
126人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月06日
参加申し込みの期限
2017年05月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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