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3月の★ハッピーバースデー
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●6日
そこは、旧市街の参道商店街にあるこじんまりとした文房具店。
どこかノスタルジックな店内には、ひと揃いの文具や画材。そして店の者の趣味だろうか……レジカウンターには幾種類かの駄菓子があり、窓の一部にはめ込まれたステンドグラスから差し込む光は、万華鏡のように柔らかく店内を彩っている。
レジカウンター奥には
神野 マキナ
が座っている。それはいつもの光景。この店から文房具が消えたら何の店か分からなくなるように、マキナがいないとここに来た客は何かしら違和感を覚えるかもしれない。
そこは、昔からあるお店、穏やかな時間が流れる『
神野文房具店
』。今日も昨日と同じゆっくりとした時間が過ぎていくのだと、マキナは店番をしながら感じていたのだが。
今、店内にはお店のお客ではなく、マキナのお客がいた。
葉月 朱真
。寝子高OGで、マキナの元クラスメイトだ。現在は木天蓼大学理工学部に属し、研究に忙しくしているはずの彼女であったが、マキナに向ける飄々とした顔はあの賑やかで楽しかった高校時代と何ら変わる事のないものだった。
「息災なようだな、マキナ」
そう言うと朱真はぐるりと店内を見回した。
「ふむ、わたしの文具類はデジタル機器に統一してひさしいな。だが、こうしたアナログも悪くはないかもしれん。視聴覚のみならず五感でものを捉えられる」
「世の中がどんなにデジタルになったとしても、きっとこういうアナログな文房具だって残っていくと思うよ。ぼくはそういうものを大切にしていきたいな」
肘をついた両手に顎を載せ、マキナは柔らかく笑う。そう、きっと人のアナログな気持ちというのは変わらない。こうして変わらない葉月さんに会えた事を、ぼくが好ましく思ってるように。
「なるほどな」
朱真は思慮深く頷くと、とん、とカウンターに白い箱を置いた。
「今日、キミは誕生日だっただろう。おめでとう。ケーキを持ってきた」
「覚えていてくれたんだ」
「キミならば花束よりも、ケーキセットの方が喜んでくれるだろうと思ってね」
朱真はそう言うと、マキナの瞳にニッと笑いかけた。
「―――冗談だ。花とプレゼントは後からメイドに届けさせる。ケーキはキミと食べた方が楽しいので、自分で持って来た」
「ありがとう、葉月さん」
マキナは噛み締めるように言った。じんわりと、胸に温かいものが広がる。
朱真らしいお祝いの仕方が、嬉しかった。彼女が今、こうして目の前にいる事が嬉しかった。
「今お茶の用意をするよ。一緒に食べよう」
お店は、一時休憩。マキナは手慣れた様子でティーカップに紅茶を注ぐ。レジカウンターのテーブルには、綺麗に飾り付けられた美味しそうなケーキ。あっという間に店内が雰囲気の良い喫茶店に早変わりした。
甘い物があれば、女の子は話が弾む。ましてや気が置けない友人同士なら尚更だ。今2人は、マキナが自室から引っ張り出してきた卒業アルバムを挟み、想い出話に花を咲かせていた。
寛いだ様子で頬杖をつきながら、朱真が写真を指差す。
「これは体育祭の時だな。キミと二人三脚をした。クジ引きとは言え、身長差がありすぎてうまく動けず、順位は最下位だったね。だが、今となれば面白かったような気がする」
「抜かされていくから周りがぼくらに『葉月は走るなー! 神野の足にしがみついてろ!』なんて言ってたっけ」
くつくつと思い出し笑いをしながらマキナはページをめくる。
「あ、これはマラソン大会だね。この時も大変だったけど、一緒に走れて楽しかった」
トン、と写真を指差し、マキナは目を細めた。
「終わった後に、2人で糖分を補給しに行こうよ、なんて話しながら走ってたなあ……おかげで、完走できた」
「わたしは喫茶店でも入るのかと思ったが、まさか駄菓子屋のはしごをさせられるとは思わなかった。マラソンより、あっちの方が疲れたぞ」
「あはは、ごめんごめん。でも楽しかった」
笑いながらそう言うと、マキナはパクンとケーキを頬張る。そしてほうっと息を吐いた。
「美味しいねぇ、これ」
「相変わらず幸せそうに食べるね。選んだ甲斐がある」
「え、そんなにかな?」
「ああ、そうだとも」
頷く朱真に、マキナは心持ち頬を赤らめる。そんな友人の姿を微笑ましく思いながら朱真はふと思い出したように言った。
「そういえば先日、寝子高で卒業生を送る会をやっていたらしい。早いものだね」
「もうそんな時期なんだね」
「我々も来年は成人式か。振り袖を引きずってしまいそうだな……」
「ああ、葉月さんの振り袖姿はとても可愛らしいだろうな。まるでしち……」
「しち?」
朱真の鋭い視線にマキナは慌てて言葉を飲み込んだ。朱真は何食わぬ顔で紅茶をすする友人にふっと笑うと、少し真面目な調子で言った。
「わたしは大学を卒業したら、葉月家を正式に継ぐ準備に入るが、キミはどうする予定かね?」
「ぼく? ぼくは……」
マキナはゆっくりとティーカップを置くと、こじんまりとした店内を見回した。
「きっと次の1年もあっという間に過ぎるだろうけれど、自分は今のまま文房具店の店番として働いてると思う。そして」
マキナは大事な友人を真っ直ぐに見て微笑んだ。
「1年後もこうやって葉月さんと語らい合えたらと思う」
2人は少しの間見つめ合う。そして朱真は軽く目を閉じ、一言言った。
「……ああ」
2人の間には、それで充分だった。
ゆったりと流れる時間を2人が楽しんでいると、コンコンと店の入り口のガラスを叩く音がした。
「お、来たようだな」
朱真が立ち上がり、そちらに向かう。そして使いの者から何かを受け取ると、満足そうな表情でマキナの許に帰ってきた。
「プレゼントが到着したよ」
彼女の手には花束と、綺麗にラッピングされた小さな小箱。花束をカウンターの隅に置き「あとで活けといてくれ」と言うと、朱真は小箱を差し出した。
「開けてみてくれ」
マキナは差し出された小箱を受け取ると、丁寧にラッピングを解いていく。すると神秘的な輝きのペンダントが姿を現した。
「素敵……」
マキナはペンダントを手に思わず呟く。朱真が横から覗き込むように言った。
「3月の誕生石、ブラッドストーンのペンダントだ。こういう迷信めいたことは柄ではないが、濃緑色の石の中に入った赤い模様が、キミのイニシャルのように見えたのでね」
ほら、と朱真がマキナに頬を寄せるようにペンダントを指す。確かに、深い緑色の中に、マキナの『M』の文字が赤く鮮やかに浮かび上がっていた。
「ありがとう。大切にさせてもらうよ」
マキナは笑顔で礼を言う。朱真はそれに応え軽く笑うと、ちょんとマキナの首に触れた。
「着けてみてくれ。キミの綺麗な首筋に映えると思うんだが」
手伝おう、と朱真がマキナの後ろに回る。少し照れながらマキナは朱真にペンダントを渡した。
柔らかなステンドグラスの光に包まれ、仲良く過ごす2人の姿。
それは、放課後教室でお喋りをしながら過ごした高校時代と、何一つ変わる事のないものだった。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月30日
参加申し込みの期限
2017年05月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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