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~いぬイヌの国~満開のさくら祭り
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「無い」
いぬ皇が、刀の言葉に一言断じた直後──
終わりを告げる太鼓を背後に、恐らく来客としては最後であろう
桜庭 円
が現れました。
そして、ぽつりと。それでも、場に静かに伝わる声で告げたのです。
「……この世界には、戦争があったんだね。
いぬとねこ──
正確には、いぬとねこ『だったもの』との間で」
「お疲れ様ーっ!!」
櫓の上では、皆息も絶え絶えでした。しかし、達成感で一杯です。
配られている水を飲みながら、
夢宮 瑠奈
はまだ興奮冷めやらない皆に声を掛けました。
「ねえねえ、皆。ハイタッチしようよ!」
「『はいたっち』って何でござるワン?」
人間界の存在は知っていますが、いぬたちの間で『ハイタッチ』は聞いた事のない響きのようです。
「ハイタッチ知らない?
こう、頭の上で」
瑠奈はいぬの小さな手を上げました。頭の上には届きませんでしたが、気分はきちんと頭の上。
それを見よう見まねで同じポーズを取ったいぬに、
「いえーいっ!」
と、勢いよくぺしっと合わせました。
周りのいぬ達が、瑠奈のハイタッチに目を輝かせています。
「さぁ、どんどんやっちゃうよー! もちろん、そちらからも歓迎だよーっ。
──むしろっ、楽しい事は皆でやろう!」
こうして、瑠奈の言葉に櫓の上は今はいぬの人もこの世界のいぬも交えてハイタッチの嵐となりました。
「……え……?」
──ハイタッチの嵐から逃れるように、こちらに全力で向かって走ってきた
綾辻 綾花
は、丁度届いたその内容に言葉をなくしました。
むしろ、その場の時間全体が、円の発言で止まってしまったかのように沈黙しました。
……いぬ皇だけが、ただそれを肯とする様に、開き掛けていた口と瞳を閉じました。
「──それは、どういう──コトです?」
トワ・E・ライトフェロゥ
がぎこちなく、何とか言葉を形にして、己の疑問を露わにします。
ここにいる牧歌的な存在が。童話の世界のような存在が、戦争。これ程、似つかわしくないものはありません。
しかし『石版に描かれていたような、誰も覚えていないそんな昔の喧嘩を気にして──』
誰かが脳裏で、そのような中立共存の会にいるいぬねこの言葉を思い出していました。
「ボク、思えばこの世界の事は何も知らないなって。
夢の中で見た不思議な丘
の事も、ずっと続いているらしい将軍と王様の確執も。
聞いてきたんだ。この世界には、『いぬとねこに分かれる前に、人がいた』
──むしろ、人しかいなかった」
周囲が一斉に息を呑みました。
それでは、今、
人とは全く異なる外見をして存在している『いぬ、ねこ』は。
「……随分と、ピンポイントであるな。
今、この世界でその事実を知っている者は、自分とあれ以外は、一体しかおらぬ」
いぬ皇が、周囲の視線を集める中で、沈黙に落としていた口を僅かに開きました。
「友好のあった二国が、ほんの些細なきっかけから、互いの国を滅ぼそうとした。
その時の治世者であった、我ともう一つのあれが手を尽くしたが──民を御し切れなかった我々に、力は及ばなかった」
「……あれ……ねこの、王さまです、か……?」
血の気の引いた綾花の呟いた言葉にいぬ皇は頷きます。
それからは、極めて淡々と語られました。
『禁忌』と呼ばれた魔法で、ねこの王さまは、全ての人間をいぬとねこに変え、その知性と文明を退行させた事。
そしていぬ皇は、国同士の空間を切り裂き、国ごとその交流を完全に断ち切った事。
その時の戦争の最前線が、結界魚の置かれたあの丘であった事。
その禁忌の代価は、ただ『死ぬ事を許されずに、永劫を見つめる事』
「我々は、違う事なくそれを見つめてきた。
未だに思う。
いぬとねこと分け隔てた国民が交流すれば、必ず摩擦が起きるであろう。
そのようなリスクを冒してまで、一体何を得るのか」
「だが──! 千年経った今は違う! そうだろう!?」
「そうデス!! ずっと見てきて何も感じなかったデスか!?」
八神 修
とトワが、ほぼ同時に訴えました。『もう、今と昔とでは違うのだ』と。
「──……千と数百。
今と昔が違えども、幾月を経ても『互いに喪った存在の重み』は、ただひたすらに変わりはしない」
その言葉は、上に立つには余りにも幼く。
そして、決して許される事ではないものかも知れませんでしたが。
しかし、その言葉で場の全員は悟りました。
──いぬとねこ、年老い生まれる国中の民が戦争を忘れ去った中で、その治世する二つの存在が、二度と別たれた国を合わせる気がない理由を──
櫓では、派生形である拳を打ち合ったり肘をあわせたりするのも教えながら、
「あたしはねこたちもすきだけど、いぬたちも同じくらい気に入ってるのよ! どっちも大好き!」
全力で愛を叫ぶ瑠奈に、いぬも人も関係なしに一斉に歓声が上がりました。
煌々と篝火が灯る櫓──楽しさのあまり、何十回とハイタッチを繰り返し、手は打ち合わせすぎて痛くなりましたが、満ち溢れた充実感が確かにそこにはありました──
こうして、皮肉にも。
いぬ皇とねこの王さまが知っている形とは、全く逆の形として、再び治世者と民意は割れたのです──
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担当ゲームマスター
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【ハロウィン】いぬねこ合わせてハロウィンパーティ!!
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月24日
参加申し込みの期限
2017年05月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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