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不思議な「アート」―芸術とは何か?―
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三宅 葉月
は星ヶ丘寮の自室にいた。
春休みのこの日、彼女は久しぶりに服の仕立てを手掛けていた。
彼女は絵を描く人間だが、一方で服のデザインもしている。
自分で着たり、たまにデザイン画を売って金銭的利益を得たりもしているのである。
ちなみに彼女の私服のうち8割ほどは、彼女自身が作ったり、デザインを元に信用できる人間に仕立てて貰ったりしたものである。
そんな彼女にとって、服を仕立てることは日常の一部。
折に触れデザインしてきた中に、ちょうど春らしいものがあったのでワンピースを作ろうと決めた。
緑を基調にした年齢不詳系――着る者を大人っぽくも、少女めいても見せるような――そんな雰囲気の服。
シルエットは全体的に緩やかに。
ちょうど森の妖精が春の訪れとともに衣替えをして、今年最初に身にまとう緑のドレスをおろしたばかり。
そんなフェアリーテイルを感じさせるようなデザインに仕上がった。
出来上がったワンピースを試着し、姿見に映す。
普段好んで来ているゴシックな洋服とはテイストが違う。
しかし、どこか作り物めいたミステリアスな可憐さと、物憂げでアンニュイな雰囲気の混在する彼女独特の雰囲気に、ワンピースはよく似合っていた。
普段感情を滅多に露わにすることのない三宅だったが、満足の行く服の仕上がりにどこか嬉しそうな色が表情に交じる。
そんな本人とごく親しいものにしか分からないような感情の動きを鏡に見ていた三宅は、何か別のものが一緒に映っていることに気づいた。
三宅の手のひらほどの大きさもない小さな人影。
(妖精……?)
三宅はかくり、と首を傾げた。
「……なにしてるの?」
淡々とした声色で、三宅は妖精に話しかけた。
「お姉さん、すっごく綺麗だね! そのワンピースも素敵!」
「……ありがとう」
表情には表さないが、突然の賛辞に三宅は困惑した。
「その服を着たお姉さんは、アートだね! ボクに食べさせてよ!」
「……アート? ……食べる?」
意味がよく分からない。
「……もう少し、分かりやすく教えてくれると嬉しいわ」
「あ~、えっとね。ボクはアートの妖精なんだ。芸術を鑑賞することがボクの食事なの。だからお姉さんの綺麗な姿を鑑賞させてほしいんだよ」
芸術鑑賞が食事とはまた変わった妖精もいるものね、などと思いながら、三宅は考える。
鑑賞された所で自分に不利益はない。
服をまとった自分がアートと言われることには、多少の居心地悪さを感じないでもないが……。
「私のでよろしければ、どうぞ召し上がれ」
「ホント!? ありがと!」
ふよふよと三宅の背後を飛んでいた妖精は、前に回り込むとじっと彼女をみつめて微笑んだ。
「それじゃあ、いっただっきま~す」
すると、三宅の周囲の風景が変わった。
辺りは森の中。
柔らかい木漏れ日が射し、近くには穏やかな水面の湖がある。
服装も普段の学生服になっている。
(……?)
突然のことに多少動揺する三宅だったが、やはりその心情は表には表れない。
可憐さを失わないアンニュイな表情のまま、冷静に状況を分析する。
(……幻覚かしら)
それにしてははっきりとしている、と思う。
五感ははっきり機能していて、むしろ冴え渡っていると言ってもいい。
ざぁっ、とひときわ強い風が吹いた。
風にのって新緑の葉が吹き流されて、三宅の方へやって来る。
淡い緑が三宅の体を包み、それは先程のワンピースになった。
(……まるで春を着ているようだわ)
三宅はそんなことをぼんやりと思い、それは彼女自身が服をデザインする時に考えていたことだと思い当たる。
この瞬間、彼女は春の新しい衣装を身にまとう妖精であった。
森の木々が優しくざわめき、妖精の衣替えを褒め称えているかのようだった。
ふと我に返った時、三宅は星ヶ丘寮の自室に戻っていた。
白昼夢でも見たのかと思いきや、目の前にはまだ妖精がいた。
「美味しかった! お姉さんは自分自身ではあんまり表に出さないけど、内側にいっぱいアートを詰め込んでいる人なんだね」
「……そう、かしら」
「そうだよ。でも、そういう人にこそ、アートはあると思うんだ。これからもたーくさん、アートしてね!」
それだけ言うと、妖精はどこかへ飛んでいってしまった。
「……」
後に残された三宅は、特に何を言葉にするでもなく立ち尽くしていた。
ただ、内に秘めた芸術家としての魂が、ほんの少し熱くなるのを感じていた。
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月20日
参加申し込みの期限
2017年04月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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